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働き方

コワーキングとは?意味や働き方の特徴、オフィスにつくるコワークスペースについても解説!

コワーキングとは、働く場所を共有し、コミュニケーションを取りながら、それぞれの業務に取り組む共創型の働き方です。
最近ではコワーキングスペースの認知が広がっていますが、企業のオフィスにこの発想を取り入れる動きも増えています。

本コラムでは、コワーキングの言葉の意味やコワーキングスペースの特徴、法人が利用する際のポイント、そしてオフィスに取り入れた事例までをわかりやすくご紹介します。

コワーキングとは?言葉の意味と注目される背景

まずはコワーキングという言葉の意味や、その考え方、そして今注目される背景について見ていきましょう。

コワーキングの語源と歴史的背景

コワーキングは、「Co(共同の、共通の)」と「working(働く)」を組み合わせた造語で、さまざまな所属やバックグラウンドをもつ人々が、「共に働く」という働き方・ワークスタイルを意味します。
2005年ごろ、米国サンフランシスコでフリーランスや小規模法人が孤立を防ぎ、互いに刺激し合いながら働くためのスタイルとして広がりました。
このワークスタイルでは、各自が自分の業務を進めながらもコミュニケーションを図り、情報や知識を共有し合うコミュニティ性や共創の姿勢が大きな特徴です。
後に、このワークスタイルを支える場として「コワーキングスペース」が誕生し、世界中に広がっていきました。

テレワークやノマドワークとの違い

コワーキングと似た言葉に、「ノマドワーク」や「テレワーク」といった働き方があります。ここでは3つの特徴を整理し、それぞれの違いを見ていきましょう。

働き方

場所

特徴・目的

テレワーク

自宅やサテライトオフィス

業務効率化や通勤負担の軽減。企業制度として導入されることが多い

ノマドワーク

カフェや図書館など自由な場所

場所に縛られず、自由度が高い。フリーランスやクリエイターに多い

コワーキング コワーキングスペースやオフィスの共有空間 「誰と働くか」「どうつながるか」を重視。交流やコラボレーションが生まれやすい

テレワークやノマドワークが「場所の自由度」や「効率性」を重視する働き方なのに対し、コワーキングは人とのつながりやコミュニティ性を重視する点が大きな違いです。
異なる職種や立場の人が同じ空間で働く中で、声をかけ合ったり情報を共有しやすい文化があり、交流や偶発的なつながりが生まれやすいのが特徴です。

コワーキングが注目される背景

近年、オフィスに出社しない働き方が広がりを見せています。
リモートワークの普及によって働く場所を柔軟に選べるようになり、個人で仕事をするフリーランス人材が増加したこともこうした変化を後押ししています。
ただ一方で、対面でのコミュニケーションの機会が減少し、多様な立場や背景を越えた交流が生まれにくくなっているのも事実です。

人と人とのつながりを意識的に生み出すコワーキングが注目されているのは、こうした背景が大きく影響しているといえます。

社外のコワーキングスペースの特徴と法人利用のポイント

ここからは、外部のスペースとして利用する「コワーキングスペース」に注目し、特徴やシェアオフィス・レンタルオフィスとの違い、法人で活用する際のポイントを整理していきましょう。

コワーキングスペースの特徴

コワーキングスペースは、個人・法人を問わず多様な人が集まり、それぞれの仕事を行いながら、交流や情報交換ができる共有型のワークスペースです。
カフェよりも集中しやすく、外出先や自宅以外でも仕事ができる利便性の高さから、フリーランスや企業のテレワーク先として利用が広がってきました。

法人での利用では、社員の働く場所を柔軟に選べるようになる点が大きな特徴です。
たとえば、自宅での勤務が難しい社員や、外回りの多い社員でも、通いやすい場所で快適に業務を行えるようになります。

また、さまざまな業種・職種の利用者が集まることで、新たな人材や情報との出会いが生まれやすく、組織にとっても新しい刺激やビジネスチャンスを得られる場となります。
施設によっては、コミュニティマネージャーの配置や交流イベントの開催など、利用者同士のつながりを後押しする取り組みがなされていることもあります。

さらに、オフィスを新たに構えるよりも、初期費用や運営コストを抑えられるのもメリットです。家具やネットワーク環境などがあらかじめ整っているため、すぐに業務を始められる点も支持されている理由の一つです。

シェアオフィス・レンタルオフィスとの違い

実際に法人がコワーキングスペースの活用を検討する際には、他のオフィス形態との違いを把握しておくことも大切です。
ここでは、シェアオフィスやレンタルオフィスと比較しながら、それぞれの特徴や向いている利用シーンについて整理してみましょう。

形態

場所

特徴・目的

シェアオフィス

一部共有(受付・会議室など)。個室や専有席が中心で交流は任意

コストを抑えて拠点を設けたい企業や、プライバシーと集中を両立したい場合

レンタルオフィス

完全な個室型。セキュリティやプライバシー重視、短期契約可能なケースも多い

少人数の法人やプロジェクト単位で独立性を重視したいケース

コワーキングスペース オープンな空間を複数人で共有。交流・共創を促す仕組みがある 異業種交流、働き方の柔軟性、外出先の作業拠点を求める企業や個人

このように、それぞれのスペースには異なる特徴や役割があります。
どのタイプのオフィスが最適かは、働き方や組織の目的によって異なるため、自社の状況や求める価値に応じて適切に選択することが大切です。

法人で利用する際に押さえておきたいポイントと注意点

コワーキングスペースは柔軟に活用できる一方で、法人契約の場合にはいくつかの課題がつきものです。事前に想定しておくことで、契約後のトラブルや不便を避けることができます。

  • 契約目的が曖昧になりやすい
    働く場所の選択肢を増やすという点で、コワーキングスペースは非常に便利です。一方で、導入の目的が「とりあえず働ける場所を増やしたい」といった利便性だけに偏ってしまうと、コワーキングならではのつながりや共創の価値は活かしづらくなります。
    どう使いたいのか、どんな効果を期待しているのかなど、目的を明確にしておくことで、活用の幅は大きく変わってきます。
  • 情報やセキュリティ管理の対策が必要
    開放的な環境だからこそ、PC画面の覗き見や会話内容の漏洩など、情報管理面でのリスクがつきものです。トラブルを防ぐためにも、社内ルールやガイドラインの整備が欠かせません。
  • 利用状況が把握しづらい
    社員が自由に使える仕組みは便利な一方で、「誰が、いつ、どれくらい使っているのか」が把握しにくくなります。
    その結果、利用効果やコストの妥当性を判断しづらくなるケースも。法人利用では、利用実態を見える化するためのルールや管理方法の設計が求められます。

◇ ◇ ◇

コワーキングスペースは、働く場所を柔軟にする手段として非常に有効です。一方で、導入の目的や運用ルールが曖昧なままでは、期待した効果が得られないこともあります。
「何のために利用するのか」という視点を持ち、制度としてきちんと設計することで、場所としての利便性はもちろん、思わぬ価値につながる可能性も広がっていきます

オフィスにつくるコワークスペースの特徴とメリット

近年では、社員同士のコミュニケーションや共創を促す場として、企業のオフィス内に「コワーキングの要素」を取り入れた「コワークスペース」を設ける動きが広がっています。

コワークスペースは、部署や役割を越えて社員同士がつながり、アイデアや気づきが自然と行き交う偶発的な共創を生み出す場です。

たとえば、オフィス内の主要な動線上に、人が気軽に集えるベンチや見通しのよい高さのあるテーブルを配置したコワークスペースを設けると、立ち話やちょっとした相談がしやすくなり、日常の中に自然な交流のきっかけが生まれていきます。
こうした自然な接点の積み重ねが、組織の風通しを良くし、部門を越えた新しいアイデアや共創を生み出す土壌になります。

さらに、自社の文化や働き方に合わせて、空間と運用の両面から設計できる点も、社内にコワークスペースを設ける大きなメリットです。また、集中やリフレッシュなどの多様なエリアとあわせて設計することで、業務内容や活動に応じた最適な空間を選ぶことも可能になります。

オフィスへのコワークスペース導入事例3選

コワークスペースをオフィスに導入する際は、部門や立場を越えて社員同士が自然に交流できるよう、動線設計や家具選び、空間デザインなど、コミュニケーションを促進する工夫が欠かせません。また、実際の使われ方をふまえ、社員の声を取り入れながら運用方法を見直していくことも大切です。

ここからは、これまでにイトーキがご支援した企業のコワークスペース導入事例を3つご紹介します。

株式会社村田製作所 みなとみらいイノベーションセンター LIGHTHOUSE

株式会社村田製作所の東日本における研究開発の中核拠点として、2020年に開設された「みなとみらいイノベーションセンター」。
館内に設けたコワーキングスペース「LIGHTHOUSE」では、業務効率を高めるさまざまな仕掛けとストーリー性ある内装デザインにより、部門を越えた交流を促進し、個々のパフォーマンスと事業部間のシナジーを発揮できる空間になっています。

株式会社村田製作所 みなとみらいイノベーションセンター LIGHTHOUSE 納入事例掲載ページはこちら

株式会社友桝飲料 新本社オフィス

こどもびいる、地サイダーなど、オリジナル清涼飲料水の開発から販売を手がける株式会社友桝飲料の新本社オフィス。
コワークやプロジェクトワーク、新商品の試食会などに自由に使えるマグネットスペース「シンボリック&コミュニケーションエリア」を設け、部門間のコミュニケーションを促進しています。

株式会社友桝飲料 新本社オフィス 納入事例掲載ページはこちら

シェフラージャパン株式会社 本社オフィス

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世界的な展開力を備えた多様な自動車および産業機械のサプライヤーを標榜する、シェフラージャパン株式会社の本社オフィス。
高さのあるハイテーブルのコワークスペースは、立っている人と自然に目線が合いやすく、偶発的な交流が生まれるきっかけとなっています。

シェフラージャパン株式会社 本社オフィス 納入事例掲載ページはこちら

コミュニケーションが自然と生まれる!コワークスペースの導入はイトーキへ

部署や役割を越えて、自然なコミュニケーションが生まれるコワークスペースは、生産性向上や風通しの良い企業文化の醸成など、企業に多くの利点をもたらします。しかし、専門的な知識やノウハウがないまま導入してしまうと、期待した効果が得られないケースも少なくありません。

イトーキは、長年にわたり多くの企業のオフィス環境改善をサポートしてきました。コワークスペースの導入をはじめ、集中やリフレッシュ、共創など、多様な社員の活動に応じ、企業ごとの働き方に最適なオフィス環境を実現します。
効果的にコワークスペースを導入したいとお考えの際は、ぜひ一度、イトーキにお問い合わせください。

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