社長室は、経営のトップが戦略を練り、重要な決断をする空間です。最近ではオープンなレイアウトを取り入れるオフィスが多くなっていますが、セキュリティ対策や企業ブランディングのため、あえて独立した社長室を設ける企業も少なくありません。
この記事では、社長室のレイアウトのポイントや必要な家具、効果的な空間づくりを事例とともに解説します。
【こちらもおすすめ】
社長室とは?オフィスにおける役割とメリット
まずは、社長室の基本的な役割と、オフィスに設置するメリットを見ていきましょう。
社長室の役割
社長室は、社長や役員が経営判断や戦略立案、来客との商談などの日常業務を行うための専用スペースです。
企業のブランドを体現する空間でもあるため、ロゴやブランドカラーを取り入れたデザインを採用するケースが多く見られます。
近年、フラットな組織をつくるため社長室を設けない企業も増えていますが、機密情報の扱いや集中できる執務環境を確保するという観点から、独立した社長室を必要とする場面は依然として多いといえます。
社長室を設置するメリット
社長室の設置には、次のようなメリットがあります。
機密性の確保
独立した社長室を設けることで、機密情報を守りやすくなります。
経営戦略や財務データ、新規事業の計画など、社長が扱う情報は機密性の高いものばかりです。外部に漏れれば企業の競争力と信用を損なう原因となってしまいます。
業務への集中
遮音性や独立性を高めた社長室があれば、重要業務に集中しやすくなります。
人通りの多い執務フロアでは、周囲の会話や電話が耳に入り、思考が途切れてしまうこともあります。目的に応じて適切な環境を整えることが大切です。
企業イメージの向上
社長室は企業イメージの向上にも役立ちます。
洗練された空間デザインや質の高い家具は、取引先や株主に企業の安定性と信頼性を印象づけます。
コミュニケーションの促進
部屋を設けつつも開放的な設計にすることで、社員とのコミュニケーションを活性化させる効果もあります。
社長の存在を身近に感じられる環境は、組織の風通しを良くし、フラットな企業文化の醸成につながります。
社長室の基本設計・レイアウトとオフィス家具
ここからは、社長室のレイアウト例と必要な家具について説明します。
一般的な社長室のレイアウト例
社長室に応接機能を兼ねる場合は、シンプルで高級感のある家具を選択し、上質な空間に仕上げるケースが多く見られます。
また、必要な機密性を保ちつつも、開放的な雰囲気を演出できるガラスパーテーションを使った設計が近年では人気です。
縦長のフロアでは、オフィスの奥に社長室を配置するのが一般的です。エントランスから距離を取ることで、来客などの出入り導線と分離でき、セキュリティ面の安心感が高まります。通路幅は動きやすさを考慮し、ゆとりを持たせた動線設計が求められます。
【こちらの記事もおすすめ】
社長室に必要なオフィス家具
社長室には、用途に応じた家具を配置します。
まず、応接セットは来客対応に欠かせません。企業イメージとマッチしたデザインを選ぶことが重要です。堅実さを打ち出すならシンプルで重厚感のあるもの、革新性を強調するならモダンなデザインが適しています。
執務用デスクとチェアは、社長業務の中心となる場所です。広い天板と十分な収納力を備えたデスクに、長時間座っても疲れにくい機能性の高いチェアを組み合わせるとよいでしょう。
書棚・キャビネットは、経営資料の収納に使います。空間に重厚感をもたらす効果もあります。
社長室の空間づくりのポイント
社長室を効果的な空間にするためのポイントを、レイアウト設計とデザインの観点から解説します。
レイアウト設計のポイント
空間の使い方に応じたサイズ設定
社長室のサイズは、使用目的によって必要な広さが変わります。
おもに執務に使用するのであれば小さめの部屋で十分ですが、コミュニケーションの場としても活用するなら、ある程度ゆとりのある広さを確保するのがおすすめです。
セキュリティ対策(機密性を重視する場合)
機密情報を扱う頻度が高い場合は、高度なセキュリティ対策が求められます。ICカードによる入退室管理や防犯カメラの設置、顔認証など複数の施策を組み合わせることで、より強固なセキュリティを実現できます。
ゾーニング設計も重要です。オフィスをセキュリティレベルごとに区分けし、社長室を外部アクセスが制限されたエリアに配置すれば、多層防御の仕組みを作ることが可能です。
会話内容の漏洩を防ぐには、防音性の向上やサウンドマスキングシステムの導入が有効です。機密性の高い設計により、機密事項を効果的に保護できます。
【こちらの記事もおすすめ】
デザインのポイント
企業ブランドとの一貫性
社長室のデザインは、企業イメージとの一貫性を保つことが大切です。たとえば、ブランドカラーやロゴを壁紙やオフィス家具に取り入れることで、企業の理念や価値観を空間全体で表現できます。
観葉植物・グリーンの配置
インテリアのアクセントとして、観葉植物やグリーンを配置するのもおすすめです。植物にはリラックス効果があり、ストレス軽減や集中力向上が期待できます。
手入れの手間を減らしたい場合は、フェイクグリーンを選ぶとよいでしょう。フェイクグリーンは管理が簡単で、害虫の心配もありません。本物の植物とフェイクグリーンをバランスよく配置すれば、メンテナンス性とデザイン性を両立できます。
【こちらの記事もおすすめ】
照明の工夫
照明選びにも工夫を凝らしましょう。
企業イメージや社長室の用途に合わせて、照明の色をあたたかな暖色寄りにしたり、すっきりとした白色にしたりと、いわゆる「色温度」を調整することでより洗練された印象を演出できます。植物やアート作品など、部屋のアクセントアイテムにスポットライトを当てると、質感や色合いが際立ち、奥行きと高級感が生まれます。
【こちらの記事もおすすめ】
社長室のレイアウト事例「ITOKI DESIGN HOUSE TOKYO」
イトーキの本社兼ショールームである、ITOKI DESIGN HOUSE TOKYOの社長室は、従来の社長室のイメージを覆すユニークな空間です。ここでは、そのコンセプトとデザインの特徴を紹介します。
イトーキ本社オフィス社長室のコンセプト
イトーキ本社オフィスの社長室のコンセプトは、「commons(コモンズ)」。
従来の閉鎖的な社長室のイメージを覆し、ウェルカムな雰囲気を大切にしています。ドアや壁を撤廃した開放的な空間が特徴です。
社長不在時は、社員がミーティングなどで活用できる共有スペースとしても機能しており、組織の風通しの良さを体現する場となっています。
レイアウト・デザインの特徴
ここからは、イトーキ本社オフィスの社長室の特徴をくわしく見ていきましょう。
自由で創造的な空間を実現する家具シリーズ「common furniture(コモンファニチャー)」を中心に構成し、対話から議論へとコミュニケーションを加速させ、パフォーマンス向上に繋げる空間としています。
ソファ
中心には大きなソファを配置。高級感のある張地を採用しており、重厚感と上質さを両立させています。複数のサンプルで検証を重ね、最適な素材を選定しました。
ペンダントライト
大小のペンダントライトが高級ホテルのようなラグジュアリー感を演出。さまざまな角度から見え方を検証し、高さとバランスを調整しました。
シェルフ
社長がセレクトした本を並べたシェルフは、美術館のような雰囲気を醸し出し、来客や社員との会話のきっかけになっています。
オンライン会議への配慮
オンライン会議での「モニター映え」も考慮しました。シェルフやペンダントライトに加え、社長室外の壁に設置された立体的な木製レリーフが画面に映り込むよう設計されています。
機能性
開放感を保ちながら音漏れを防ぐ吸音カーテンや、デザイン性と吸音性を備えたホワイトボード付きスクリーンなど、オフィス家具メーカーならではのノウハウが随所に活かされた空間を構築しています。
◇ ◇ ◇
ITOKI DESIGN HOUSE TOKYOでは、社長室をはじめとした最先端のオフィス空間を実際に肌で感じていただけます。イトーキ社員にはオフィスやラボとして、ゲストには新しい働き方を発見できるショールームとして、新たな技術や製品、そして働き方を一度に体験できる場です。
法人のお客様のご予約は随時受け付けておりますので、ぜひお気軽にご来館くださいませ。
社長室づくりはイトーキにおまかせください
イトーキは、オフィス空間の設計からデザイン、オフィス家具の製造販売まで一貫して手がけています。【明日の「働く」を、デザインする。】をミッションステートメントに掲げ、企業の働き方改革を幅広くご支援しています。
社長室の構築でお悩みの方は、ぜひイトーキにご相談ください。豊富な実績と最新のデザイントレンドを活かし、貴社の理念やビジョンを体現する社長室づくりをトータルでサポートいたします。
