目次
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企業ショールームとは
ショールームの役割と進化
エクスペリエンスセンターとは
企業ミュージアムとは -
企業ショールームが注目されている理由
「デジタルでは伝わらない価値」の重要性の高まり
BtoB企業での活用が広がっている
オフィス空間を有効活用できる -
企業ショールームが生み出す3つの価値
1.顧客との関係を深める
2.ブランドを体感してもらう
3.インナーブランディングに活用できる -
企業ショールームを成功させる4つのポイント
1.ターゲットと目的を明確にする
2.空間デザインや見せ方の工夫で体験の質を高める
3.オンラインと連携させる
4.継続的に運営できる体制をつくる -
イトーキのショールーム「ITOKI
DESIGN
HOUSE
TOKYO」のご紹介
ITOKI DESIGN HOUSE TOKYOの特徴
実践経験に基づくコンサルティング - 企業ショールームづくりはイトーキにおまかせください
企業ショールームは、製品やサービスを実際に手に取り、体験できる場です。同時に、企業のビジョンや価値観を空間を通じて伝えるコミュニケーション拠点として、BtoBから小売企業まで、多くの企業が活用しています。
本コラムでは、ショールームの基本概要と効果的な見せ方、共創を促す空間づくりのポイントを、イトーキの自社事例とともにご紹介します。
企業ショールームとは
企業ショールームの役割は、時代とともに大きく変わってきました。ここでは、その変化の過程と、進化した施設形態であるエクスペリエンスセンターや企業ミュージアムについてご説明します。
ショールームの役割と進化
かつてのショールームは、企業が手掛けた製品を展示し、来訪者がそれを見学するという一方向のコミュニケーションが中心でした。
しかし近年では、顧客が主体的に製品を試し、自分のニーズに合った使い方を探せる空間に変わってきています。製品の展示だけでなく、企業のビジョンや価値観も伝え、企業への理解を深めてもらう場としての役割も担っています。
エクスペリエンスセンターとは
エクスペリエンスセンターは、顧客やユーザーが製品・サービスを体験しながら、企業との共創を通じて課題解決や新たな価値創造を目指す施設です。実践的で没入感の高い体験を提供する点が、ショールームとの大きな違いになります。近年、ショールームの進化系として、自動車メーカーやIT企業、建築企業などで導入が広がっています。
最大の特徴は、その場で試すことにより、顧客の課題が明確になる点にあります。デモンストレーションや体験を通じて解決策をともに探求し、これまでにない新たなソリューションを生み出す場という一面も持っています。
企業ミュージアムとは
企業の歴史や理念、社会貢献活動などを広く発信する施設が企業ミュージアムです。ショールームが製品・サービスの価値を伝えることに重点を置くのに対し、企業ミュージアムは企業の物語やブランドストーリーを伝えることに重点を置いています。
訪問者は企業の成り立ちや経営姿勢、社会への貢献を知り、企業への理解と信頼を深められます。また、社員にとっても企業の歴史と今後のビジョンを学ぶ重要な機会となり、インナーブランディングの効果も期待できます。
企業ショールームが注目されている理由
現在、企業ショールームが再び注目を集めている背景には、以下のような要因があります。
「デジタルでは伝わらない価値」の重要性の高まり
インターネットやカタログでは、製品の質感や実際の使い心地を正確に伝えるのは難しいものです。
しかし、ショールームなら顧客が自分の手で製品に触れ、実際の動きや性能を確認できます。とくに複雑な機能を持つ製品の場合、実物を操作しながら説明を受けることで初めて、機能の意味や価値が理解できるケースも少なくないでしょう。また、展示された空間そのものを肌で感じることにより、感情的な価値の訴求にもつながります。
デジタル化が進む時代だからこそ、このようなリアルな体験の重要性が高まっているのです。
BtoB企業での活用が広がっている
BtoB企業では、顧客が社内承認を経てサービスの契約に至るまでに一定の検討期間を要するのが一般的です。その間、製品の機能や専門性、実際に導入した後のイメージをわかりやすく伝える場が必要になります。
ショールームがあれば、営業資料では説明しきれない技術力や専門知識を体験してもらえるため、顧客の判断を後押しすることができます。
オフィス空間を有効活用できる
企業がショールームを構築する際、新たに専用施設を新設する方法と、既存オフィスの一部を活用する方法があります。
新設する場合は多様なニーズに応じた充実した展示が実現できますが、建設・運営コストが課題です。一方、既存オフィスの一角を活用できる場合は、オフィスの立地や広さなど条件にもよりますが、限られた予算で効率的にショールーム機能を実現できます。
オフィスとショールームを併設する場合には、来訪者に実際に働く社員の姿を見てもらい、企業文化を伝えることも可能です。
企業ショールームが生み出す3つの価値
企業ショールームを設けることで得られる価値は多岐にわたりますが、とくに重要なものとして次の3つが挙げられます。
1.顧客との関係を深める
ショールームは、訪問者が製品やサービスに直接触れられる貴重な場所です。専門スタッフが疑問や要望に丁寧に応えることで、納得感が高まり、購買はもちろんリピート利用にもつながります。
製品やサービスを前に対話を重ねる中で、本音の意見や感想を聞き出し、潜在的な課題に気づく機会も生まれます。こうしたリアルタイムのフィードバックは、新製品開発やサービス改善の指標としても役立つでしょう。
2.ブランドを体感してもらう
言葉だけでは伝わりにくい企業の個性やブランドの空気感を、訪問者が直接感じ取れるのがショールームの強みです。
製品が生まれた背景や企業が積み重ねてきた歴史、込められた想いを伝えることで、来訪者の共感を生み出します。それをきっかけに、来訪者が新たなファンとなってくれるケースも少なくありません。
3.インナーブランディングに活用できる
ショールームは外部への発信の場であると同時に、社員向けのインナーブランディングの場としても機能します。
新入社員やインターンが実体験型の研修に参加することで、お客さま視点でサービスを体感し、提案する立場としての責任を実感します。実際の製品に触れながら学べば、現場で必要な実務的な知識を効率的に習得できるでしょう。
また、来訪者に自信を持っておすすめできる空間や製品の展示は、社員の営業力強化にもつながります。日々企業の歴史や想いに直に触れることで、社員のエンゲージメント向上なども期待できるでしょう。
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企業ショールームを成功させる4つのポイント
効果的なショールームを実現するために、おさえておきたい4つのポイントをご紹介します。
1.ターゲットと目的を明確にする
ショールームをつくる際、最初に決めるべきは「誰に」「何を」伝えるかです。既存顧客との関係を深めたいのか、新規顧客を開拓したいのか、社内向けの研修施設にしたいのか。何を重視するかで、必要な設備や展示内容は異なります。
たとえば技術者向けなら専門的な解説を充実させ、一般消費者向けなら視覚的にわかりやすい演出を重視するといった使い分けが重要です。ターゲットを絞り込むことで、伝えたいメッセージが明確になり、限られた予算でも効果的な空間づくりを実現できます。
2.空間デザインや見せ方の工夫で体験の質を高める
ショールームの見せ方は、来訪者の行動と印象を大きく左右します。効果的な空間デザインには、いくつかの重要なポイントがあります。
まず、訪問者の動線を意識したレイアウトやゾーニングが重要です。順を追って体験しやすく、各製品が手に取りやすい配置にすれば、自分のペースでじっくり検討できる環境が生まれます。照明や色彩、素材感を活用して、製品の質感や特徴が伝わるような工夫をするとよいでしょう。高級感や親しみやすさなど、ブランドイメージに合わせた空間演出を行えば、商品の価値が直感的に伝わります。
さらに、五感に訴えかける体験型のディスプレイが効果的です。最近では、映像や音声、デモンストレーションを組み合わせる手法が人気です。来訪者の記憶に残る体験を実現すれば、ブランドへの信頼や愛着につながります。
3.オンラインと連携させる
ショールームでのリアルな体験をデジタル施策と連携させることで、相乗効果が期待できます。来訪前のWebサイト予約受付、そして見学後のメールフォローアップは、顧客との接点を持ち続けるうえで欠かせません。
デジタルサイネージやタブレット端末を設置し、展示しきれない情報を動画で補足したり、その場でカタログをダウンロードしてもらったりすることも、有効な施策の1つです。
4.継続的に運営できる体制をつくる
ショールームは、開設して終わりではありません。継続して運営していくには、来訪者からのフィードバック収集、展示内容や説明方法の改善が不可欠です。また、スタッフが製品知識を深め、顧客の質問に的確に答えられるよう、定期的な研修も必要です。
新製品の展示更新、季節やキャンペーンに合わせた企画実施など、定期的に展示内容を入れ替えて何度訪れても新しい発見がある場にすれば、徐々にリピーターを増やすことができるでしょう。
また、施設の改善や接客を担うショールーム専属のスタッフを配置するなど、無理なく運用できる仕組みづくりも重要なポイントです。
イトーキのショールーム「ITOKI DESIGN HOUSE TOKYO」のご紹介
イトーキ自身も、企業ショールームの価値を自社実践を通じて体現しています。東京・日本橋に本社オフィス兼ショールームとして「ITOKI DESIGN HOUSE TOKYO」を構え、次世代のワークスタイルを発信しています。
ITOKI DESIGN HOUSE TOKYOの特徴
ITOKI DESIGN HOUSE TOKYOは、「次世代のワークスタイルを構想し、実践、体験する場」です。イトーキ社員が実際に働く様子を間近で見学しながら、最新のソリューションやオフィス家具をご体験いただけます。「活動×居心地×機動性」をキーワードに、そこで働く人を中心に据えた設計を実現しているのが特徴です。
空間をゆるやかに仕切るディバイダーや集まって作業をしやすい形状のテーブルなど、働きやすさを支えながらも柔軟にレイアウト変更できる家具を配置し、変化に対応できる環境を整えています。
さらに、オフィスで取得できるデータをもとに空間の使われ方を分析し、客観的な根拠をもって継続的に改善を重ねています。
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実践経験に基づくコンサルティング
イトーキは、ショールーム運営を自社で実践しているからこそ、お客さまの課題や可能性を明確に把握することができると考えています。ITOKI DESIGN HOUSEでの実践を通じて得た知見をもとに、オフィスのショールーム化から全体構想、実際の空間デザインまで、効果的なソリューションをトータルでご提供いたします。
なお、ITOKI DESIGN HOUSEのほかにも全国各地にショールームを展開しており、お近くの拠点で最新のソリューションと空間を体験いただくことが可能です。各ショールームではご予約も受け付けておりますので、ぜひお気軽にお申し込みください。
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企業のショールームづくりはイトーキにおまかせください
イトーキは豊富な知見と実績で、理想の企業ショールーム構築をご支援いたします。「どんなショールームをつくるべきか具体的にイメージできてない…」という場合でもご安心ください。企業の特性や目的に合わせて、最適なかたちをご提案させていただきます。
オフィスの一角にショールーム機能を持たせたい、新たにショールームを構築したいとお考えの担当者さまは、ぜひお気軽にご相談ください!
