気候変動 地球温暖化防止

地球温暖化は、大量生産、大量消費、大量廃棄型の社会経済活動や生活様式の見直しを迫るものであり、地球環境を維持していくために企業が取り組むべき喫緊の課題であると認識しています。イトーキグループでは、この考えに基づき2050年までのカーボンニュートラル宣言を行いました。目標の実現のため、調達から生産、販売、輸送、廃棄までのすべてのプロセスにおいてCO₂排出削減活動を実施しています。

CO₂排出量削減長期目標 2030/2050

イトーキグループでは、2050年カーボンニュートラル社会実現のため、Scope全体での削減を推進しています。 GHGプロトコルによるScope集計を実施し、2050年にカーボンニュートラル、2030年に2013年度比Scope1および2で50%削減、Scope3を含めた全体で30%削減を目標として定めています。
この目標を達成するため、3ヵ年の中期環境計画、および単年度目標を策定し、再生原料の採用やリサイクルの促進、環境に配慮した製品開発など製品分野での脱炭素への貢献と、省エネの推進・再エネの導入や環境負荷を低減する物流など生産・販売分野における脱炭素の取り組みを実行しています。
お客さまやサプライヤーのみなさまとともに、製品ライフサイクル全体でCO₂排出量を削減することで、イトーキグループとして計画を達成し、企業として持続可能な脱炭素社会の実現に貢献してまいります。

CO₂排出量削減長期目標

Scope算定基準について

2022年度よりグループ全体での活動量把握、算定精度の向上を目的として、算定範囲の見直し、算定データ範囲の拡大、算定条件の見直しを行いました。それに伴い新たに把握した排出量が増加しております。
なお、2022年度Scope1,2のデータは、KPMGあずさサステナビリティ株式会社による第三者検証を受けています。

2022年度の実績

イトーキグループは、地球温暖化の防止・緩和に向けて、6種類のGHG排出量(温室効果ガス)のうち、排出量が最も多いCO₂排出量の削減に注力し活動しています。
2022年度は、目標9%削減(2013年度比)に対し、25%のCO2排出量増加となりました。これはグループ会社1社を対象範囲に算入し、さらにScope3のデータ精緻化を進めたことに因っています。今後は、「中期環境計画」に基づき、計画的な省エネルギー設備の導入を実施するとともに、再生可能エネルギー電力の採用による再エネ率向上やバリューチェーン全体での環境配慮、また脱炭素に貢献するビジネスを積極的に推進することで、グループ全体で活動の活性化を図り、CO₂排出量のさらなる削減を進めてまいります。

製造部門における取り組み

イトーキグループでは、近年のオフィストレンドの変化、オフィスのDX化やペーパレス化等を受け、さまざまな素材や形状・技術要素のバリエーションから構成される商品を、コストを抑えながら柔軟に生産・供給できる体制へシフトするため、分散している生産ラインの集約・再編による生産性向上を実施してまいりました。その一環として関西地区における生産再編により2022年9月にAPセンターを新規開設し、環境に配慮した生産活動を推進しています。
また、製造工場では照明のLED化や低温塗装の導入を推進し、エネルギー効率の向上に取り組んでいます。併せてオンサイトPPA方式による太陽光発電システムを導入し、省エネと並行して再エネを促進することで、さらなるCO₂削減に貢献してまいります。

事例:APセンターへの再エネ設備導入

APセンター屋上に設置した太陽光パネル

APセンター屋上に設置した太陽光パネル

2022年9月に竣工したAPセンターでは、工場稼働に伴って使用される想定年間電力量を賄う出力の太陽光発電システムをオンサイトPPA方式により設置、2023年2月より本格稼働いたしました。これにより関西工場(滋賀)における再エネ率向上に寄与いたします。

物流における取り組み

物流における取り組み

貨物の委託輸送量が3,000万トンキロ以上あるイトーキでは物流業務委託先、サプライヤー様、さらにはお客さまと協力し、環境負荷低減を目的に製品輸送手段の見直しを積極的に行っています。トラック輸送からよりCO₂排出量の少ない海上コンテナ輸送やJRコンテナ輸送への切替や、一部センターでのハイブリッドトラックの採用等さらなるCO₂排出量削減に継続的に取り組んでいます。

グループにおける取り組み

イトーキグループではグループ全体での中期環境計画達成のため、工場施設における照明LED化、塗装工程における使用エネルギー量の低減、営業車の廃止、契約電力の再エネ由来電力への切替等各社の事業形態に合わせて環境改善を行っています。

サプライチェーン全体での取り組み

イトーキグループでは、CO₂排出量の大半をScope3、特にカテゴリー1が占めており、サプライヤーのみなさまと協働でのCO₂排出量の削減が欠かせません。これまでもサプライヤーのみなさまにサステナブル調達アンケート等を通じてイトーキの環境活動について周知し協力を求めてまいりましたが、一部のサプライヤー様よりScopeに関連するデータの提供を受ける等、引き続きサプライヤーのみなさまと協働しながらCO₂排出量削減のための活動を深化してまいります。

カーボン・オフセット

イトーキは、自社のオフィスや製品でカーボン・オフセットを行うことにより培ってきた知見を活かし、ソリューションとしても事業展開し、カーボン・オフセットを通じた温室効果ガスの削減に取り組んでいます。

カーボン・オフセット

その一環として、CO₂排出量可視化・削減サービスを提供するe-dashと連携し、同社の運営する「e-dash Carbon Offset」でJ-クレジットの販売を2023年5月より開始しました。
J-クレジットプロバイダー大手として培った長年のノウハウを活かし、J-クレジットをワンストップで、希望のタイミングで、必要なだけ購入可能となる、民間主導では日本初となるJ-クレジットのマーケットプレイスが誕生します。

今後の課題

より実効性のあるCO₂排出量削減のため、以下の2点をこれからの課題と捉えています。

  1. 事業活動におけるCO₂排出量の詳細な可視化、データの精緻化
  2. 再エネ由来電力の調達について詳細検討し再エネ率目標の策定

今後も地球温暖化防止を達成するため環境改善に取り組んでまいります。

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