サステナブル素材の活用 -生物多様性の保全-
森林は木材という資源を生み出すだけでなく、豊かで多様性のある生態系を育む生物多様性保全機能や、水資源の供給、CO2固定による温暖化防止など、地球環境を支える重要な環境保全機能を担っています。イトーキは木材を製品化する企業として、森林保護に関する社会貢献活動の参画をはじめ、地域材や国産材を活用した製品の開発、提供に積極的に取り組みます。
生物多様性方針
イトーキグループでは、「イトーキグループ環境方針」とは別に生物多様性の保全と持続可能な利用に関する「生物多様性方針」を掲げ、施策を行っています。
持続可能な木材調達
イトーキグループでは、オフィス家具や家庭向け家具をはじめさまざまな製品で木材を使用しています。「イトーキグループ木材調達基準」を定め、生物多様性に加え、社会的な側面にも配慮した持続可能な木材調達を推進しています。また、イトーキは2011年にFSC®・CoC認証を取得し、FSC®認証製品を販売しています。2015年には、別の国際的な森林認証ラベルであるPEFC・CoC認証を取得しました。森林第三者認証製品は、適切に管理された森の木を使い、家具の材料調達~製造~販売の木材トレーサビリティが確保されている製品です。
具体的な取り組み
新たな製品群「Feel So Wood」の公表
「Feel So Wood」の特設サイト
「目で見て触って心地の良さを感じる」をコンセプトに、イトーキが木を活かして作る新たな製品群「Feel So Wood」を公表しました。木を使った家具や地域材活用ソリューションの展開、木がオフィスワーカーに与える効果なども特設サイトでご紹介しています。
3つの新製品を発売
Feel So Woodのコンセプトの下、3つの木質製品を発売しました。「Feels」は突板仕上げの不燃パーティション、「vertebra03 wood」は木製チェアでありながら執務姿勢に追従するメカニズムを持つワークチェアです。そして、「knot Work Wood」は天板に国産針葉樹のスギ材や国産広葉樹のナラ材を採用。 炭素固定に加え伐採適齢期の材料活用で森林循環にも貢献しています。
Feels
vertebra03 wood
knot Work Wood
地域材活用ソリューション「Econifa」(エコニファ)の継続展開
2010年より展開している、日本の森から生まれる地域材をデザイン性の高い家具として製品化し、都市部の空間に提供するソリューションEconifaは、森林の適正な伐採や管理を活性化し、さまざまな生物の命を育む場を作り出します。森と街をともにイキイキとさせるEconifaの推進は、地球環境保護と社会的課題の解決に対し、多様な側面で貢献しています。2011年の「やまなし水源地ブランド推進協議会」に参画したことがご縁となり、公益財団法人オイスカ様と協働。その後シンポジウムの企画や展示会での訴求活動を10年間行ってきました。このオイスカ様より2023年12月に10年の永年継続会員表彰を授与いただきました。
今後の課題
イトーキはこれまで調達する木材の合法性を担保してきました。今後は合法性の確認とともに、国内外の森林資源の保全につながる環境影響度を評価し、調達精度を向上させる仕組みの導入や地域産材の活用による森林資源の保全の認知向上の取り組みを強化することを検討しています。イトーキは森林資源を守り、生物多様性保全に貢献していきます。