資源循環促進 -資源の有効活用-
自然豊かで持続可能な社会を未来に引き継ぐため、天然資源の利用を抑制しながら、今ある資源を有効に活用することが求められています。イトーキグループではこの考えのもとで製品のライフサイクル(調達、設計、生産、輸送、使用、回収、廃棄)全体において資源の有効活用を行うための3R(リデュース、リユース、リサイクル)や製造段階における水使用量の削減を実施しています。こうした取り組みを通して環境負荷が低減される循環型社会を目指していきます。
目標と実績
廃棄物量は使用済み家具の引き取り増、物流センター集約、オフィスリニューアル等により売上高原単位前年比は、1%の削減目標に対し6.8%増加しました。水使用量は粉体塗装導入等により売上高原単位前年比は、1%の削減目標に対し25.6%削減しました。
2023年度のKPIと実績
2023年度目標 |
廃棄物の削減(産業廃棄物・一般廃棄物) 前年度比1%削減(原単位) 水使用量の削減 前年度比1%削減(原単位) |
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2023年度実績 |
廃棄物の削減(産業廃棄物・一般廃棄物) 前年度比6.8%増加(原単位) 水使用量の削減 前年度比25.6%削減(原単位) |
具体的な取り組み
廃棄物の削減
導入した造粒機
ペレット
滋賀工場では、徹底した分別廃棄により選別したポリエチレン系の梱包材を、専用の造粒機によりペレット化することで有価物に置き換えています。2023年は3.3tの廃棄物削減に貢献しています。
水使用量の削減
イトーキグループでは水使用原単位削減目標を設定し、粉体塗装導入による水使用量削減や雨水の積極的な再利用を行う等、生産工程における水資源(水道水、地下水、工業用水)の利用量の削減に取り組んでいます。
雨水貯水・活用システム
2018年からは関西工場(滋賀)において雨水貯水・活用システムを運用しています。工場屋上より取水した雨水を浄化し、成形工場の温調設備に循環利用することで上水の使用量を15%削減しています。なお、貯水量が必要最低限度の6㎥を下回る時のみ上水を給水しています。
TOPIC
①中古家具の海外寄付の継続実施
NX商事様と連携し、リユース可能なオフィス家具をカンボジアの官公庁や医療機関、教育機関等に寄付する取り組みを継続実施しています。オフィスリニューアルや移転等で不要になったオフィス家具から使用可能な家具を選別し、通算40ftコンテナ換算で15基分、2,200点を寄付。この取り組みにより、カンボジア王国より感謝状をいただきました。
②チェアの張地廃材を活用したノベルティポーチ
チェア工場を見学した社員が、廃棄されている張地がもったいないと考え、何かできないかと製造部門と共同でノベルティに使用するためのポーチを製作しました。縫製は、チェア工場縫製班が行っていますので頑丈に仕上がっています。廃棄物削減に貢献するとともに、お客さまにも喜ばれています。
今後の課題
廃棄物処理のさらなる削減、水資源の保全と有効活用が資源循環を促進するための課題になります。廃棄物リサイクル量の向上、工場の工程改善による水使用量の一層の削減等、先行的な取り組みを水平展開し、資源の有効活用を高め、資源循環、さらにはサーキュラーエコノミーの実現を目指します。