目次
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職場環境改善が重要な理由
人的資本経営の潮流
厚生労働省の施策と推進体制 -
職場環境改善によって得られる具体的な効果
1.労働者のストレス緩和
2.生産性・業務効率の向上
3.人材の確保と定着、育成力の強化
4.企業ブランディング効果
5.社内コミュニケーション・人間関係の改善 -
職場環境改善の具体的な取り組み事例
ソフト面の職場環境改善施策例
ハード面の職場環境改善施策例 -
快適なオフィス環境づくりのポイント
ゾーニング・レイアウト設計
デザイン・雰囲気づくり
照明・音環境への配慮
什器の選定 -
職場環境改善に向けたオフィスづくりはイトーキにおまかせください
納入事例をくわしくご紹介する資料を公開中
職場環境改善は、従業員のストレス軽減や生産性向上、人材育成・収益性向上などの経営課題に直結するものであり、近年多くの企業が関心を寄せています。改善の対象となる「職場」とは、勤務条件や人間関係などのソフト面から、オフィスのレイアウトや設備といったハード面まで多岐にわたります。
本コラムでは、厚生労働省が発表する職場環境改善の指針を参考にしながら、推進の背景と具体的な施策、オフィス環境整備のポイントを解説します。
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職場環境改善が重要な理由
職場環境の改善は、組織全体の生産性向上や離職防止につながる、企業経営において避けては通れない重要テーマです。
まずは、その背景にある人的資本経営の考え方と、国が推進する動きの2つの観点から見ていきましょう。
人的資本経営の潮流
近年、従業員を「コスト」ではなく「投資すべき資本」として捉える「人的資本経営」の考え方が広まっています。人材を資本と見なすこの考え方は、従業員のウェルビーイングや働く環境そのものへの関心を高めるきっかけにもなっています。
オフィスへの投資や制度改革もその一環です。場を整えることは、そこで働く従業員のエンゲージメントや生産性に直接影響し、採用・育成力の強化につながるからです。
職場環境改善は、経営戦略の根幹を支える取り組みだといえるでしょう。
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厚生労働省の施策と推進体制
厚生労働省は、2023年度から2027年度の第14次労働災害防止計画において、「メンタルヘルス対策に取り組む事業場を80%以上」とすることをアウトプット指標に掲げています。同計画では「仕事や職業生活に強いストレスを感じる労働者の割合を50%未満にする」こともアウトカム目標として設定されており、職場単位での根本的な改善を後押しする姿勢が明確です。
具体的には、ストレスチェックの結果を部署単位で集計・分析し、その結果をもとに職場環境を改善する取り組みを「努力義務」と規定。中小企業等の産業保健活動を支援する助成金制度(団体経由産業保健活動推進助成金)も整備されており、費用面のハードルを下げながら取り組める環境が整ってきました。
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参考:「これからはじめる職場環境改善~スタートのための手引~」(厚生労働省)
職場環境改善によって得られる具体的な効果
職場環境を改善することは、従業員個人の健康や満足度だけでなく、組織全体のパフォーマンスを高めることにもつながります。
ここでは、職場環境改善の具体的な効果を5つ解説します。
1.労働者のストレス緩和
厚生労働省・労働者健康安全機構の手引きによると、職場環境改善を経験した労働者のうち約6割が「自分たちのストレスを減らすのに有用だった」と回答しています。
ストレスチェック制度を通じ、職場改善に取り組んだ事業場では、心理的ストレス反応の改善やメンタルヘルス不調の減少も確認されています。
2.生産性・業務効率の向上
職場環境改善への投資によって組織の生産性が向上することは、国内の複数の研究で示されています。
心身ともに安定した状態で業務に集中できる職場環境では、作業効率の改善だけでなく、ミスや欠勤の減少も見られるでしょう。
3.人材の確保と定着、育成力の強化
働きやすい職場は、離職率の低下につながります。人材が長く安心して働き続けられることで、経験やスキルが組織に蓄積されていきます。
厚生労働省の手引きにも「魅力ある職場には人材が集まり定着しやすい等の経営上のメリットがある」として明記されており、採用・育成コスト削減の観点からも、職場環境整備の重要性はますます高まっているのです。
4.企業ブランディング効果
職場環境の良さは、採用候補者や投資家、取引先といったステークホルダーへのメッセージにもなります。
従業員からの口コミや対外的な評価が積み重なることで、「選ばれる企業」としての地位が高まり、優秀な人材の獲得にも有利に働くでしょう。
5.社内コミュニケーション・人間関係の改善
部署間の情報共有が少ない職場や、上司・同僚に相談しにくい雰囲気は、ストレスの温床になりがちです。厚生労働省のガイドラインでも、良好な人間関係はメンタルヘルス対策の基本として位置づけられています。
実際に、定期的なミーティングの開催やオープンな対話の場づくりに取り組んだ事業場では、重複作業の解消や他部署との連携強化、職場の雰囲気改善などの効果が多数報告されています。
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職場環境改善の具体的な取り組み事例
職場環境改善の施策は、大きく「ソフト面」と「ハード面」の2つに分けられます。自社の課題に合わせた取り組みを進めていくうえで、それぞれの特徴を理解しておくことが重要です。
ソフト面の職場環境改善施策例
ソフト面の改善とは、制度・運用・人間関係など、目には見えにくい環境づくりを指します。
【職場環境改善の施策例(ソフト面)】
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施策例 |
概要 |
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メンタルヘルスケアの整備 |
ストレスチェックの実施と集団分析の活用。高ストレスが確認された職場では管理監督者との対話の場を設けるなど、個人対応と組織対応を組み合わせることが効果的 |
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勤務条件の整備 |
残業の恒常化をなくすための労働時間の目標設定、フレックスタイム制度やリモートワークの導入など、一人ひとりの事情に合わせた働き方を選べる仕組みづくり |
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1on1などのコミュニケーション施策 |
1on1ミーティングの定期実施や部署横断の情報交換会の設置により、職場内の孤立感や連携不足を解消 |
厚生労働省のガイドラインでは、「仕事の役割や責任を明確にすること」「職場での意思決定への参加機会を確保すること」も、ストレス軽減に有効なアプローチとして挙げられています。
一方で、こうした施策は効果が出るまでに時間を要するもの。継続的な運用と定期的な見直しが不可欠です。
ハード面の職場環境改善施策例
ハード面の改善とは、オフィスのレイアウトや設備など、物理的な環境の整備を指します。ソフト面の施策と並行して進めることで、相乗効果が生まれやすくなります。
【職場環境改善の施策例(ハード面)】
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施策例 |
概要 |
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オフィスレイアウトの変更 |
集中作業エリア・協働スペース・Web会議用ブースなど、仕事の内容に応じて場所を選べるゾーニングにより、業務効率とコミュニケーションを両立 |
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ICT・デジタル環境の整備 |
高速Wi-Fiの整備やペーパーレス化の推進、Web会議に対応したICT機器の導入によって、テレワークとオフィス勤務を柔軟に組み合わせたハイブリッドワークに対応 |
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交流・休憩スペースの整備 |
リフレッシュできる共有スペースやカフェエリアを設置することで、心理的な回復を促す。部署を越えた自然な交流が生まれ、偶発的なアイデア創出につながることも |
ハード面の整備も、働き方の変化やメンバーの入れ替わりに応じて定期的に見直すことが大切です。
快適なオフィス環境づくりのポイント
働く「場」の質は、そこで生まれるコミュニケーションや集中力に直接影響します。ここでは、職場環境改善におけるオフィス環境づくりのポイントについて見ていきましょう。
ゾーニング・レイアウト設計
集中作業、チームでの打ち合わせ、リモート会議など、業務の種類によって必要な環境や設備はまったく異なります。用途に合わせてエリアを分ける「ゾーニング」を行うことで、従業員が自分の仕事に集中しやすくなり、生産性が向上します。
変化する働き方に追随できるように、空間の「柔軟性」を意識することも重要です。出社率やプロジェクトによって求められる機能は変動するため、家具の配置をフレキシブルに変えられるレイアウト設計や、多目的に使えるオフィス家具の設置が推奨されます。
柔軟なオフィスと聞くと、自席を持たないフリーアドレス運用を思い浮かべる方も多いかもしれません。ですが、じつは最近では、従業員一人ひとりが自席を持つ固定席運用を維持しながらも柔軟性を取り入れるオフィスが増えています。
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デザイン・雰囲気づくり
オフィスの見た目や雰囲気は、従業員のモチベーションや心理状態に影響を与えます。色彩や素材、家具のかたちなど、空間を構成する要素一つひとつを意識して選ぶことが、心地よい雰囲気づくりには欠かせません。
さらに、企業のカルチャーや価値観をインテリアや空間デザインに反映させることで、従業員のエンゲージメント向上や来訪者への企業ブランドの体現にもつながります。
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照明・音環境への配慮
毎日長時間を過ごす空間だからこそ、オフィスの照明や音環境も重要です。
自然光を取り込めるレイアウト、作業内容に応じて照明を調整できる設計を採用することで、集中力と体調維持の両面に効果が期待できます。
さらに、防音効果のある個人ブースを設置したり、吸音素材を活用したりすれば、オープンなエリアの騒音問題にも対処できます。
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什器の選定
長時間使うデスクやチェアは、従業員の身体的な疲労軽減や健康維持のためにも質の良いものを選択しましょう。たとえば高さの調整が可能なデスクや、体圧を分散するチェアは、身体への負担を軽減できます。
オフィスの什器は、「快適さ」だけでなく、パフォーマンスを支える土台という考え方が主流になりつつあります。
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職場環境改善に向けたオフィスづくりはイトーキにおまかせください
職場環境改善の効果を最大化するには、制度・運用の見直しと、それを支える物理的な空間づくりをセットで考えることが重要です。
イトーキは、その考えのもとさまざまな企業のオフィスと働き方の構築をご支援するとともに、自社オフィスの改革にも取り組んできました。
本社オフィス「ITOKI
DESIGN
HOUSE
TOKYO」はショールームとしても公開し、業務の種類や出社率の変化に対応できる「機動性のある空間設計」を自ら体現しています。
こうした取り組みの結果、従業員エンゲージメントスコアは2024年度に82.5%と過去最高を記録しました。また、自社の魅力、仕事に対するやりがい、会社の未来に対する希望についてもそれぞれ昨年から5ポイント以上上昇し、過去最高を記録しています。
自ら実践し、その効果を実証しているからこそ、お客さまの職場環境改善にも自信を持って伴走できると考えています。オフィス移転・リニューアル・働き方の改善まであらゆる課題をワンストップでご支援しています。職場環境改善にお悩みの際は、ぜひイトーキにご相談ください。
納入事例をくわしくご紹介する資料を公開中
これまでにイトーキがオフィスづくりをご支援した事例について、プロジェクトの全貌をまとめた資料も無料で公開しています。
「他社がどうしているのか?」は、環境改善を考えるときに絶対に知っておきたい情報。プロジェクト発足から背景、完成したオフィスの姿まで、さまざまな企業の事例を各ご担当者様の生の声とともにまとめています。
ぜひ、お気軽にダウンロードのうえ、職場環境改善の参考にしてください。
