環境配慮型製品 -ものづくり-
イトーキグループでは、ものづくりにおいてプラスチックや木材といった多くの資源を消費しています。製品の企画・設計段階から環境配慮に関する評価を行い、その後の調達・生産においても環境配慮型のグリーン調達を積極的に行うことで、製品ライフサイクル全体にわたって環境負荷を低減しています。
グリーン調達
イトーキでは「使用材料の削減、再生材の使用・リサイクル対応など省資源化に取り組んでいる」等グリーン調達基準を定め、サプライヤーの評価認定を行っています。また定期的に継続監査を行うことでサプライヤーのみなさまにもイトーキの環境活動方針、調達基準、環境に関する教育啓蒙活動を展開しています。当社サプライヤーでグリーン調達認定制度未認定企業については、調達部門や全社環境事務局によりグリーン調達先認定に向けての各種支援を行っています。
具体的な取り組み
環境配慮型製品の定義・基準の再設定
イトーキでは従来より独自基準を設け、人にも地球環境にもやさしい製品づくりを行ってきました。環境課題が年々深刻化する中、これら外部環境の変化に対応するため、環境配慮型製品について当社独自の定義と基準を2024年に見直し、再設定しました。

- 緑文字は各レベルの必須項目
- 黒文字は各レベルの選択項目(どれか1項目を満たす)
- Level GoldはLevel 2までの基準を満たし、かつどれか1項目を満たす
Level Gold製品の販売
2025年6月、環境配慮型製品の基準「Level Gold」に認定された新世代タスクチェア「Act2」を発売開始しました。座面には、従来のリサイクルが難しいウレタンに代わり、イトーキが開発した100%リサイクル可能な新素材「レスピテック」を採用しています。


Refelt(リフェルト)
再生素材を積極的に採用した環境配慮型製品「リフェルト」を開発しました(2024年発売)。環境配慮の詳細は、身体を包み込む3D成形の背座シェルに、使用済みPETボトルを繊維まで戻しフェルト状に成形するプロセスを採用することで、製造時の二酸化炭素の排出量を大幅に低減しました。

リフェルト

背座シェル

PETボトルの再資源化
トルテUチェア
2022年10月発売したトルテUチェアには、張地に廃棄ペットボトルのリサイクル繊維100%で作られたサステナブルファブリックを採用しています。また背・座クッションは取り替え、交換ができるため、製品自体が長期間使え、廃棄物の減量にも貢献します。


背・座クッションは取り換え、交換ができるため、製品自体が長期間使え、廃棄物の削減に貢献します。

廃ペットボトルのリサイクル繊維100%で作られたサステナブルファブリックは、バージン繊維に比べて生産時のCO2排出量を約41%削減します。
ミートラウンジサステナブル
新たな素材の活用も進めています。東南アジアなどの熱帯地域で広く栽培されている短期間で収穫可能な一年草のケナフは、生長時のCO2吸収能力が高く(針葉樹と比較すると約7倍)、地球温暖化の防止に貢献している植物のひとつです。このケナフを原材料にしたケナフボードをトヨタ紡織(株)様と共同開発し、テーブル天板に採用した「ミートラウンジ サステナブル」を2022年に発売しました。

サステナブルな植物から生まれた天板素材
二酸化炭素吸収力が高いケナフ

ケナフとは東南アジアなどの熱帯地域で広く栽培されている短期間で収穫可能な一年草。成長時の二酸化炭素吸収能力が高く(針葉樹に比べると約7倍)、地球温暖化の防止に貢献している植物です。
Olika(オリカ)eco、Wan(ワン)eco
他にも、「Olika(オリカ)eco」「Wan(ワン)eco」にはもみ殻をアップサイクルした素材を背座に使用するなど、廃棄物を有効利用しながら、同時に樹脂の使用量の削減も行っています。

もみ殻再利用でCO2排出量の削減

従来廃棄処分されていたお米のもみ殻を再利用した樹脂を背座シェルに採用することで、温室効果ガスの要因となるCO2を排出する化石燃料の使用量を削減しカーボンニュートラルに貢献します。
人の健康への配慮(GREENGUARD認証)
法規制や一般社団法人日本オフィス家具協会(JOIFA)が定めたガイドラインをもとに、健康に配慮した素材を積極的に採用しています。

また、米国の環境認証制度であるGREENGUARD(グリーンガード)認証についても取得を進めています。
グリーンガード認証には通常の認証と、より厳しい基準値を設定しているGOLD認証とがあり、イトーキは、Act(アクトチェア)、nort(ノートチェア)、vertebra03(バーテブラ03)などの製品がGOLD認証を受けています。

Act(アクトチェア)

nort(ノートチェア)

vertebra03(バーテブラ03)

levi(レヴィチェア)
課題と施策
環境配慮型製品の拡大にあたっては「製品ライフサイクル全体で排出する二酸化炭素の量がわかる」要件を、より多くの製品で満たす必要があります。そのため、サプライヤーと協働してCFP※算定を進めてまいります。
※ CFP(Carbon Footprint of Products):商品・サービスのサプライチェーンの各工程で排出される温室効果ガス排出量の指標