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空間づくり

オフィス用タイルカーペット選びのコツと注意点。おしゃれな活用事例をご紹介

タイルカーペットは優れた吸音性や保温効果を持ち、デザインも豊富なことから、多くのオフィスで床材として採用されています。

本コラムでは、タイルカーペットの基本情報から種類、メリット、そして選定時のポイントまでを専門家の目線でご紹介。おしゃれな使用例も交えながら、機能的で快適なオフィス空間を実現するためのアイデアをお伝えします。

オフィス用タイルカーペットとは

はじめに、一般的なオフィス用カーペットの種類や素材、家庭用カーペットとの違いについて見ていきましょう。

オフィス用カーペットの種類

カーペットには大きく分けて、1枚もので敷き詰めるタイプのロールカーペットと、タイル状に区切られたタイルカーペットの2種類があります。

タイルカーペットは、40〜50cm程度のタイルを1枚ずつ床に設置していくタイプの床材です。正方形の製品が多いですが、長方形や三角形の種類も存在します。色やデザインが豊富なため、フロアの広さや形に合わせて柔軟に対応できる点が魅力です。オフィスでは、施工のしやすさや部分交換のしやすさから、タイルカーペットが主流となっています。

タイルカーペットの表面素材(パイル)には、おもに以下の3種類があります。

ループパイル

リング状のパイルを縫い付けたタオルのような形状です。
ほつれにくく耐久性が高いのが特徴。弾力性があり、踏んだ後もすぐに元の形に戻るため、見た目の美しさを維持できます。

カットパイル

パイルのループ部分をカットしたタイプです。ループパイルより柔らかい質感で、吸音性に優れています。

カット&ループパイル

上記2種類を組み合わせたタイプで、耐久性と吸音性の両方のメリットがあります。表面に独特の風合いがあり、デザイン性も高いのが特徴です。

カーペットに使用されるおもな素材

タイルカーペットには様々な素材が使われており、それぞれ特徴が異なります。おもな素材は以下の通りです。

ナイロン

耐久性と摩耗に対する強さが特徴で、人の行き来が頻繁なオフィス空間に最適です。中でもBCFナイロンは繊維が切れにくく、毛羽立ちが少ないため、長期間美しい状態を保てます。

ポリプロピレン

軽くて強い素材で、水分や汚れを寄せ付けにくいという利点があります。価格も比較的手頃なため、オフィスづくりにおいてコストを重視する際によく採用されています。

アクリル

天然ウールのような柔らかな手触りと温かみが特徴です。帯電しにくい性質があるため、静電気が気になるオフィス環境でも快適に使用できます。

オフィス用と家庭用の違い

オフィスでよく使用されるタイルカーペットは、多くの人が行き来し、重い家具や台車が移動する環境に対応できるよう設計されています。

耐久性を重視した硬めのパイル素材を使用し、長期間の使用に耐えられるのが特徴です。制電性や防汚性などの機能面も充実しており、接着剤で床にしっかりと固定するため剥がれにくく安定性があります。

一方、家庭用タイルカーペットは、靴を脱いで使用する環境を想定しているため、肌触りや質感が重視されています。柔らかいパイルや毛足の長いタイプが多く、耐久性よりも快適性を重視した設計になっています。

オフィス用タイルカーペットを設置するメリット

オフィス用タイルカーペットは、機能性とデザイン性を兼ね備えた床材として、多くのオフィス空間で採用されています。

機能面のメリット

タイルカーペットは、吸音性や保温効果、安全性、メンテナンスのしやすさなど、オフィス空間の快適性と効率性を高める多彩な機能を備えています。

【タイルカーペットのメリット(機能面)】

メリット 詳細
吸音性

パイルは吸音性に優れており、騒音を軽減する効果があります。足音や話し声、家具を移動する際の音を吸収するので、オフィス内の音環境改善に効果的です。

ほこり防止

ほこりやハウスダストを吸着しやすく、フロアタイルやフローリング材と比べて空気中への飛散を防ぎます。髪の毛や細かいゴミを絡めとるので床汚れが目立ちにくくなります。

制電効果

静電気を抑制する商品があり、パソコンやOA機器の故障や誤作動を防ぎます。

保温効果

繊維の間に空気を含むため、断熱・保温の効果があります。これにより暖房・冷房効率が高まります。

安全性

すべりにくく、転倒時も衝撃を和らげます。

設置・メンテナンスのしやすさ 1枚あたりが軽量で、接着剤で床に貼るだけで施工可能。破損や汚れが発生した部分のみ取り換えられるため、メンテナンスが容易です。

とくに、吸音性の高さは、集中力を必要とする作業環境において大きなメリットだといえるでしょう。近年増加したWebミーティングでは、周囲の雑音が会話の妨げになりがちです。床にタイルカーペットを設置すれば、優れた吸音効果で周囲の雑音が抑えられ、会話が明瞭に伝わるのでオンラインでのコミュニケーションがスムーズになります。

デザイン面のメリット

タイルカーペットの魅力は、実用的な機能だけでなく、色や柄の豊富さ、レイアウトの自由度、空間の区分けなど、オフィスデザインの可能性を広げる多彩な表現力にもあります。

【タイルカーペットのメリット(デザイン面)】

メリット 詳細
デザイン効果

タイルカーペットは数多くの種類が製造されており、カラーや形、デザインを自由に選べます。おしゃれで機能的なオフィス空間を作ることができます。

ゾーニング効果

タイルカーペットの色を変えてスペースを仕切る工夫ができます。パーティションや壁を設置せずに、開放感がありつつも空間をしっかりと分けることが可能です。

模様替えのしやすさ

1枚ずつ交換できるため、デザインの変更や模様替えが容易です。「流し貼り」や「市松貼り」など貼り方を変えるだけでも異なる印象を演出できます。

空間の雰囲気づくり

色によって集中や創造性を高めるなど、目的に合わせた空間づくりが可能です。

たとえば、タイルカーペットの色や柄を工夫して配置することで、案内表示がなくても人の流れを自然に誘導しやすくなります。また、執務スペースと会議室で異なるデザインを使い分ければ、従業員の気分転換を促し、仕事の効率アップにもつながるでしょう。

オフィス用タイルカーペット選びのポイントと注意点

自社に最適なカーペットを選ぶことができれば、オフィスの快適性が向上し、さらにコストパフォーマンスも高まります。ここでは、選定時に押さえておきたいポイントと注意点を解説します。

目的に合った機能のものを選ぶ

オフィス空間での用途や人の往来量に応じて、適切なタイルカーペットを選ぶことが重要です。人の行き来が多い場所には重歩行用のカーペット、一般的なオフィスフロアには中歩行用のタイルカーペットが適しています。

重歩行用はナイロン素材を主体としたものが多く、耐久性に優れています。一方、中歩行用はポリプロピレンを使用した製品が多く見られ、コスト面でのメリットがあります。

空間の特性に合わせた機能性も重要なポイントです。たとえば、OA機器を多用するオフィスでは静電気対策が施された制電機能付き、会議室などでは吸音性の高いもの、水回りに近い場所では防カビ機能を持つものがおすすめです。

オフィスデザインに合うものを選ぶ

タイルカーペットは床面積が大きいため、存在感があり、オフィス全体の印象を左右します。企業イメージやブランドカラーに合わせた色選びが大切です。

空間の用途によって適した色彩は異なりますが、創造性を刺激したい会議スペースには明るい色調を、集中作業が必要な執務エリアには落ち着いた色合いを選ぶとよいでしょう。敷き方のパターン(流し貼り、市松貼りなど)によっても空間の印象が変わるため、オフィス全体のデザインコンセプトと調和するような計画が重要です。

メンテナンス性も考慮する

タイルカーペットの魅力は、汚れた部分や傷んだ箇所だけを部分的に交換できることです。ただし、製品によってお手入れのしやすさは大きく異なります。

防汚加工が施されているものや、水洗いが可能なタイプは日常的なお手入れが容易です。また、色や柄によっても汚れの目立ちやすさが変わります。オフィスの使用状況に合わせて選択することが大切です。
素材によっては、定期的にプロの手入れが必要な製品もあります。クリーニングの頻度なども考慮した上で、長期的な視点でメンテナンスしやすい製品を選びましょう。

オフィス用タイルカーペットのおしゃれな活用事例3選

実際のオフィスでは、タイルカーペットがどのように活用されているのでしょうか。ここでは、デザイン性と機能性を両立させた印象的な事例を3つピックアップしてご紹介します。ぜひ参考にしてください。

株式会社友桝飲料 新本社オフィス

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オリジナル清涼飲料水の開発から販売を手掛ける株式会社友桝飲料の新本社オフィス。コミュニケーションエリアはオープンな交流の場となっており、コワークやプロジェクトワーク、新商品の試食会など、自由に使えるマグネットスペースとして部門間コミュニケーションを促します。ブルーを基調とした床材やバランスボールなど、働き方コンセプトSHUWA SHUWA WORK STYLEを連想させるインテリアを採用しました。

株式会社友桝飲料 新本社オフィス 納入事例掲載ページはこちら 

平成ビルディング株式会社 新本社オフィス

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専門性の高いビル総合マネジメントサービスを提供し、数多くのお客さまから厚い信頼を獲得している平成ビルディング株式会社の新本社オフィス。ペンダント照明と曲線デザインのハイカウンターが目を引くマグネットスぺースは、床と天井の色を変えることで、オフィス全体からすぐに認識できる仕掛けとなっています。

平成ビルディング株式会社 新本社オフィス 納入事例掲載ページはこちら

オックスフォード・インストゥルメンツ株式会社 新本社オフィス

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イギリスに本社を置き、産業用・研究用の高度な技術ソリューションをグローバルに提供するオックスフォード・インストゥルメンツ株式会社の新本社オフィス。各席にモニターを装備したベースワークエリアは、カーペットの張分けでエリアを緩やかに区分しました。植栽や収納で周囲の視線をコントロールしています。

オックスフォード・インストゥルメンツ株式会社 新本社オフィス 納入事例掲載ページはこちら

オフィス用タイルカーペットの設置はイトーキにおまかせください

オフィスの床材選びは、働く環境の快適性や生産性に大きく影響します。イトーキでは、お客さまのオフィスに最適なタイルカーペットの選定から施工まで、トータルでサポートいたします。

豊富な実績をもとにお客さまのご要望や予算に合わせて最適なプランをご提案。機能性とデザイン性を兼ね備えた、理想的なオフィス空間の実現をお手伝いします。タイルカーペット選びでお悩みの際は、ぜひイトーキにご相談ください。

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