グループ全体のグローバルスタンダードを日本の特性に合わせてローカライズ。活発な交流を生み出す新たな働き方を創出
“We pioneer motion”をテーマに掲げ、世界的な展開力を備えた多様な自動車および産業機械のサプライヤーを標榜するシェフラージャパン株式会社は、ドイツの本社から指定されたアフターコロナの新しい働き方「New Work 」を実践すべく、本社オフィスの全面リニューアルを実施した。レイアウトから家具の選定まで、グループ本社の意向を取り入れつつ日本の働き方にフィットするオフィスを構築した。

Gravity point
Gravity point
引き寄せられるように人が集まる「Gravity Poi nt 」は、さまざまな社内イベントも催される、カラフルで明るい空間。円盤型の照明は、グループ本社の定めるレギュレーションに合わせて照明デザイナーが製作した。

Open work area
Open work area
全席にモニターを装備したコワーキングスペース。自動車のシャシーのグラフィックが印象的な空間を創っている。

Open work area
Open work area
ハイテーブルのコワーキングスペース。立っている人と目線が合いやすく、偶発的な交流のきっかけにもなる。

Open work area
Open work area
個人用執務エリアの近くには、軽い打合せができるミーティング席を設定。ハイテーブルでさっと集まりやすい。

Meeting room
Meeting room
少人数で利用できるミーティングルーム。個室は全てガラスパーティションで間仕切り、中の様子がうかがえる。

Meeting room
Meeting room
執務エリア中央のミーティングルーム。部屋ごとに高さの異なるテーブルセッティングで、打合せの時間や内容に応じて使い分けできる。

Meeting room
Meeting room
リラックスしながら打合せや会話ができるチャットブース。ドット柄のガラスパーティションで、周囲の視線を緩やかに遮る。

Waiting space
Waiting space
4階エントランスフロアの待合いスペース。ドリンクコーナーも設け、短時間の打合せもできる。

Entrance & Reception
Entrance & Reception
4階来客フロアは、コーポレートカラーを基調とした洗練されたインテリアで、テクノロジー系企業らしい整然さとホスピタリティを演出する空間。ホールには創業者の写真パネルをインテリアに取り込み、シェフラーのパイオニア精神をゲストにも感じてもらえる空間を創出した。
User’s Voice
シェフラージャパン株式会社
代表取締役CEO
田中昌一氏
イトーキとは初めての協働でしたが、コンセプトを深く理解する提案、迅速な対応と、熱意をもって臨んでくれました。ワークショップではグループ本社の意見も取り入れた上で、無理なことを「できない」と言うだけではなく、理由と代替案をしっかり示すなど、イトーキらしさも出しつつ、しっかりコミュニケーションを取る姿勢がよかったです。
新しいオフィスは役員室やマネージャー席をなくしたことにより、スペースの有効活用が最大限にできました。オープンな空間で、ワーカーの活動やコミュニケーションが見える間接的なコミュニケーションが活性化。周囲の理解が深まるという効果が生まれています。プロジェクトの取組とフリーアドレスの働き方を通して、部署間の壁が低くなったことが、リニューアルの最大の成果だと思っています。
Comment
本国のレギュレーションをそのまま表現するのではなく、日本の文化や特性、働きやすさを踏まえ部分的にローカライズし、お客様と新しい働き方をどう実装・実践していくか、一緒に議論しながら進められたプロジェクトでした。
固定席ベースのオフィスからコミュニケーションによる共創を目指したオフィスに変わることにより、空間形状や周辺のコンテクストを再考し、東西をつなぐグラビティポイントや一体感のあるワークスペースなど、自然にワーカー同士の繋がりを生み出せるゾーニングを意識しました。
グラフィックやカラーリングでも「シェフラー」らしさをどこでも感じられ、帰属意識、モチベーションへ繋げられるような、New workの新しいオフィスをデザインしました。
Designer
永峯 承受
Shoju Nagamine