トップに戻る
イトーキのこと

【2025年】オフィストレンド最前線!イトーキが実践する理想のワークプレイスとは?

働き方の多様化が進む中、オフィスの役割は大きな転換期を迎えています。かつての「生産性向上の場」から、コロナ禍を経て「創造的なコミュニケーションの場」へ。そして今、優秀な人材を惹きつける重要な要素として、オフィス環境が注目されています。

本コラムでは、オフィスづくりのプロフェッショナルであるイトーキの取り組みをご紹介しながら、これからの理想的なワークプレイスづくり、オフィスデザインのポイントについて解説します。

オフィスに求められる役割の変遷

オフィスの役割は、社会情勢とともに大きく変化してきました。その変遷を3つの時期に分けて見ていきましょう。

2018年以前:生産性重視の時代

働き方改革が本格化した2018年頃、オフィスのおもなテーマの一つには「生産性の向上」が挙げられていました。多くの企業では、「在籍人数=席数」という考え方が一般的とされ、個人の業務効率を高めることがオフィスの重要な課題として認識されていました。

コロナ禍:オフィスの存在意義を問い直す時期

コロナ禍でテレワークが急速に普及し、オフィスのあり方や役割が大きく変化しました。出社率の低下により余剰スペースが生まれ、これを機にオフィスの本質的な価値を見直す動きが加速したのです。

オンライン業務が日常化する中、オフィスに足を運ぶ意味が問われ始めました。その答えとして浮かび上がったのが、オフィスで生まれる「人と人とのつながり」や「対面コミュニケーション」の価値です。コミュニケーションの活性化やチーム力の強化を促す場として、オフィスは新たな役割を担うようになりました。

現在:人材を惹きつけるオフィスづくりへ

コロナ禍を経て、充実したオフィス環境が社員のエンゲージメントを高め、組織の競争力向上につながることを多くの企業が実感しはじめました。

オフィスは「働かされる場所」から「自ら選んで働きたくなる場所」へと進化しています。魅力的なオフィス環境の整備は、優秀な人材の採用と定着において、今や不可欠な経営戦略の一つとなっているのです。

イトーキが実践する理想のオフィスづくりとは

イトーキは2018年の東京本社移転を機に、新しい働き方を実現する実験場として、時代の変化に応じたワークプレイスづくりを進めてきました。その革新的な取り組みと成果をご紹介します。

1. 生産性向上への挑戦

最初の改革では、ABW(アクティビティ・ベースド・ワーキング)を導入。

ABWとは、業務内容や目的に応じて、働く場所と時間を柔軟に選択する働き方のことです。1人での集中作業、少人数での打ち合わせ、大人数でのディスカッションなど、活動内容に合わせて最適な場所を選べる仕組みを整えました。

2025年現在も、ABWはイトーキ本社での働き方のベースとして根付いています。

2. 人と人をつなぐ空間へ

コロナ禍を経て、オフィスの役割として「対話を生み出す場」という価値が重視されるようになりました。
リモートワークの爆発的な普及により一度はオフィスから離れたからこそ、オフィスでしか生むことのできないつながりや、対話の重要性を再認識することとなったのです。

そこでイトーキは、グリーンや木の温もり、柔らかな照明を効果的に取り入れ、自然と人が集まり、会話が生まれる空間づくりを目指しました。

3. 行きたくなるオフィスの実現

イトーキでは、「行きたくなるオフィス」をテーマに、社員が自ら足を運びたくなる居心地の良い空間づくりを推進しています。

その結果、職場の楽しさやコミュニケーションの活性化に関する社員満足度が大幅にアップ。さらには採用面接での評価や、社員の定着率向上にもつながっています。

4. 機動性を備えた次世代オフィスへ

2024年に実施された大規模改修では、従業員同士のつながりを生む工夫や居心地の良さに加えて、人の流れに応じて柔軟に変化する「機動性のあるオフィス」の実現を目指しました。

エリアの用途を固定せず、出社人数や状況、その時のニーズに合わせて使い方を変更できる環境づくりを意識。これにより、1つの空間であらゆる需要に応えられるようになっています。

昼間は集中業務が多い、月曜日は出社人数が多い、月末はコワークが増加する、期末は来客が増加する、といった周期的トレンド。今日はたまたま多くの人が資料作成をしている、といった瞬間的なトレンド。事業内容の変化による働き方の変化、といった不可逆的なトレンド。さまざまな需要の変化に対応できるオフィスの実現を目指しています。

これからのオフィスづくり~起動性と快適性の両立~

イトーキのオフィスづくりにも取り入れられている「機動性」は、多様な働き方に対応するためのキーワードとして、近年のオフィスづくりにおいて注目を集めています。

オフィスデザインのトレンドとしても、従来の固定的なレイアウトから脱却し、従業員の働き方や出社状況に応じて柔軟に変化できる空間づくりが主流となっています。

ここからは、イトーキが考えるこれからのオフィスづくりについてご紹介していきます。

機能をスイッチできる空間づくり

従来のオフィスづくりでは、どうしても使用目的に応じて空間は固定化されるのが常でした。しかし、オフィスに滞在する従業員数が日々変動する昨今のオフィスでは、物理的な空間の形状を大きく変更することなく、状況やニーズに応じて柔軟に空間の用途を変更できる仕組みが求められています。

たとえば、1人作業とチームでの作業、どちらでも使用できる大型テーブルを設置すれば、機能をスイッチして複数の用途に対応できるスペースを創出することができます。

オフィスの利用状況や人の出入りの波に合わせて、空間の役割を臨機応変に切り替えることで、限られたスペースを効率的に活用できるのです。

仕切りを活かしたデザイン

スペースを区切る間仕切りも、単に空間を切り刻むように立てるものではなく、多くの機能を兼ねたゆるやかな仕切りが注目を集めています。たとえば、腰くらいの高さの低いパーティションを休憩用のベンチとしても活用したり、カウンター型の仕切りを立ち話やちょっとした打ち合わせに利用したりと、スペース空間を分断しないやわらかな印象と多機能性を両立できるのがポイントです。

高さや素材、開口部などを工夫することで、プライベート作業に集中しやすいスペースを確保しながらオフィス全体の一体感も維持する…といったバランスのとれた空間設計が可能になります。

高低差が生み出す空間の変化

最近多くのオフィスでも取り入れられている、床に高低差をつける設計。高低差のある設計とは、片側からは普通の椅子として、反対側からはカウンター席として使える仕切り兼用のベンチを置いたレイアウトなどを差します。

視線の高さに変化をつけることで空間に奥行きが生まれ、全体的な開放感も保てます。区切られた空間でありながら、チーム全体の一体感を感じられるのが特徴です。

ITOKI DESIGN HOUSEのご案内

2024年11月、イトーキ本社兼ショールーム「ITOKI DESIGN HOUSE(旧ITOKI TOKYO XORK)」がリニューアルオープンしました。

ここまで解説してきたオフィストレンドを実際に空間へと落とし込んだ最先端のオフィスには、居心地の良さと機動性、これからのオフィスづくりのヒントが詰まっています。本社兼ショールームのため、イトーキ社員が実際に働く姿を見学することが可能となっており、オフィス空間の効果をよりリアルに感じることができるはずです。ITOKI DESIGN HOUSEで新しい働き方の可能性を体感してみませんか?

法人のお客様にはご見学のご予約も承っておりますので、お気軽にお問い合わせください。ご来場を心よりお待ちしております。

【詳しくはこちら】

ITOKI DESIGN HOUSE