物流センターにおける廃棄物の有価物化

2026/04/13 環境 気候変動 サーキュラーエコノミー ひと

BACKGROUND

「ITOKI Ecosystem Initiative toward 2050 ~自然共生」にむけた資源循環促進の取り組み

イトーキグループは、持続可能な社会への貢献を目指し、2050年を見据えた「生態系へのネガティブインパクト・ゼロ社会の実現に資する『ITOKI Ecosystem Initiative toward 2050〜自然共生』」を掲げています。本イニシアティブの重点領域の一つが「資源循環促進」であり、中期環境計画2026において「廃棄物排出量削減」や「リサイクル促進」に取り組んでいます。

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ACTION

イトーキ東京BASEへの異動を契機とした発泡スチロールの有価物化

物流部門では、イトーキ東京BASEでこれまで廃棄していた梱包材(発泡スチロールやストレッチフィルム等)の有価物化に取り組み、ストレッチフィルムについては廃棄物ゼロを実現するなど、廃棄物を大幅に削減しました。この取り組みを主導したのが、エンジアリング本部物流部の角野(かくの)さんです。その取り組みをご紹介します。

角野さんは中部物流センターで本部環境事務局を担っていましたが、2023年7月にイトーキ東京BASEへ異動しました。従来より同拠点の廃棄物量の多さは認識していましたが、実際に現場を目の当たりにし、その課題の大きさを改めて認識しました。

物流部門で廃棄物の有価物化を推進した角野さん(エンジアリング本部物流部)

イトーキ東京BASE(東京都江東区)

廃棄物量増加の要因の一つが、近年出荷量が増加しているブース型家具「アドセル」です。梱包材として発泡スチロールを多用しているため、大量の廃棄が発生していました。角野さんは「発泡スチロールの有価物化が実現できれば、大きな削減効果が見込める」と考え、情報収集を進める中で溶融機の導入に着目します。溶融機で加工したインゴット(発泡スチロールからつくられたプラスチック原料)は有価物として引き取ってもらえるためです。一方、東京BASEは溶融機の稼働に必要な200V電源が確保できないという課題がありました。角野さんは、工事費と有価物化による経済効果を整理し、電気工事の必要性を提案。2024年に溶融機の導入を実現しました。

アドセル(ブースタイプの家具

導入した発砲スチロールの溶融機

インゴット(発砲スチロールからつくられたプラスチック原料)

泉商店との協働による梱包用ビニールの有価物化拡大

さらに角野さんは、梱包用ビニールの有価物化にも着手しました。ビニールは溶融機で処理できないため、江東区で有価物として回収可能な事業者を探索するとともに、廃棄物からビニールを分別する仕組みつくりに取り組みました。分別は人手と工数を要する作業ですが、廃棄物収集運搬を委託していた泉商店が協力し、2024年度から新たに分別業務も担う体制が構築されました。この結果、梱包用ビニールの有価物化が実現しました。

分別された梱包用ビニール

IMPACT

静脈物流の価値を可視化した取り組み

本取り組みにより、資源循環の推進が大きく前進しました。従来は全量廃棄であった発泡スチロールを、2025年度には2.0トン有価物化しました。梱包用ビニールの有価物化量も2024年度の6.9トンから2025年度には16.6トンへと大幅に増加しました。また、分別の徹底により廃棄物置き場の整理整頓も進み、見学に訪れた運輸会社からは「非常に整然としている」と高い評価を受けています。角野さんは本取り組みについて「梱包用ビニールの有価物化は泉商店の協力なくしては実現できなかった」と振り返ります。そのうえで、「動脈物流だけではなく、泉商店のように静脈物流を支える人々の取り組みにも注目してほしい」と語っています。

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梱包用ビニール等の分別に取り組んだ泉商店の皆さんと角野さん

イトーキ東京ベースで有価物化した重量(単位: t

素材

2024年度

2025年度

発砲スチロール

2.0

梱包用ビニール

6.9

16.6


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