オフィス面積は4割減、コラボスペースは2倍以上に。
「チームでの価値創造を生み出す」オフィスへの革新
教育、介護、保育、語学などを広く展開するベネッセグループの中で、『進研ゼミ』『こどもちゃれんじ』といった通信教育や出版事業を手掛ける株式会社ベネッセコーポレーション。同社東京本部(多摩市)の全面リニューアルプロジェクトにおいて、イトーキはコンセプト策定などコンサルティングからプロジェクトマネジメント、レイアウトプランニング、什器に至るまでトータルでの支援を担当。コロナ禍で激変する出社率・働き方に対応し、「チームでの価値創造を生み出す」オフィスへと大規模リニューアルを実現した。
チームビルドスペース
チームビルドスペース
2フロア吹き抜けで設えた、チームでの活発な活動を促進するスペース。リニューアル前は朝礼などの全社ミーティングを行う「大会議室」だった。本スペースは同社内公募により「ミラコモ」(=未来・コモンズ)と命名された。
チームビルドスペース
チームビルドスペース
スペースを彩るタペストリーも、イトーキのデザイナーが制作。同社の活動方針である「サステナビリティビジョン」をベースにした、「マテリアリティ」の内容があしらわれている。
茶室
茶室
ミーティングスペース「茶室」。立場の上下なく議論が行えるようにという思いを込めたユニークなネーミングは「ミラコモ」同様、同社内の公募で名付けられた。
執務スペース
執務スペース
執務スペースは、入居メンバーとのディスカッションをもとに2つのテイストを演出。こちらは落ち着いた色のカーペットと黒を基調に、温もりを感じさせる「つむぐ」テイスト。
執務スペース
執務スペース
こちらは、明るいカーペットと白を基調に、柔らかい印象を与える「やわらぐ」テイスト。
カフェスペース「ふらっとCafe」
カフェスペース「ふらっとCafe」
本格コーヒーなどを提供しているカフェスペース。ネーミングにも表れている通り「ふらっと立ち寄れる」場であり、いわゆる食堂としての機能だけでなく、ほっと一息つきたいとき、リラックスした雰囲気でミーティングしたいときなど幅広く活用され、高い人気を博している。中央に厨房を構え、南北で異なるテイストを演出。
カフェスペース「ふらっとCafe」
カフェスペース「ふらっとCafe」
明るい黄色の壁面が印象的な南側。同社ユーザーでもある子どもたちが来社したときに、明るく上質な空間で楽しんでほしいという思いが込められている。
カフェスペース「ふらっとCafe」
カフェスペース「ふらっとCafe」
こちらは落ち着いたトーンの北側スペース。好みや気分に応じて使い分けられることも、人気の理由。
スタードーム キッズスペース
スタードーム キッズスペース
最上階のプラネタリウム「スタードーム」に併設したキッズスペース。壁面のパズルの企画、制作もイトーキが担当。幼児が安心して遊べるよう、ピースの大きさや手触りにもこだわった。
Web会議BOX
Web会議BOX
ワーカーからのニーズをもとに設置したWeb会議用個室。やはり需要は高く、高い稼働率で活用されている。
User's Voice
株式会社ベネッセコーポレーション
総務部 総務課 柏田藤子氏
コロナ禍で激変した働き方に対応する大規模リニューアルということもあり、どのように進めるかもなかなか見えていない状態からのスタートでしたが、様々な分析やコンサルティング、提案でリードしていただき大変心強く感じました。こちらの課題をいつも親身に受け止めてくださり、力になっていただいています。プロジェクト中もメンバーのチームワークが素晴らしく、タイトな工期の中、予算も予定を外れることなくプロジェクトを完了いただきました。完成したオフィスはワーカーからの満足度も非常に高く、在宅ワークとオフィスワークを組み合わせたハイブリッドワークをしっかりと実現できています。
Comment
Designer
小林 祐未子
Yumiko Kobayashi
新しいワークスタイルを実現する空間として、入居部署の方々にヒアリングを行いながらレイアウトやデザインテイストを決定。「チームでの価値創造を生み出す」オフィスの実現に向け、一つひとつの課題をクリアして完成を迎えました。
プロジェクトメンバーが非常に密に連携を取り、同社の皆様の熱意にこちらも刺激をいただきながら進行。「スタードーム」のキッズスペースや、同社のビジョンを表現したタペストリーなど、幅広い意味でのデザイン制作も手掛けていることも本プロジェクトの特色です。細やかな調整を重ねながら誕生したこのオフィスが、同社の新たなワークシーンを彩っていくことを楽しみにしています。
Project Manager
中野 健太
Kenta Nakano
Project Manager
佐々木 大和
Yamato Sasaki
本プロジェクトにおいては、大きく分けて「プロジェクト全体の進行管理」と「働き方のコンサルティング」の2つを実施。データ解析、ヒアリング、ワークショップなどを行いながら、プロジェクト全体の道筋をつけていきました。コンセプトワークでは200を超える声を集約し、凝縮することでコンセプトへと昇華しています。そういったワークスタイルの根幹となる部分の構築はもちろん、引っ越しの手配のような細かな部分までタイトなスケジュールの中でも遅滞なく進行できたのは、同社メンバーと密なコミュニケーションを行い、スピーディに認識の共有を図れたことが大きかったと感じています。
Designer
玉田 奏子
Kanako Tamada