
リモートワークがすっかり普及した近年、オフィスに起こっていることとして「会議室の利用目的の変化」が挙げられます。Web会議が浸透したことによって、参加者全員が大きな会議室に集まる会議は減り、代わりに小さな会議室のニーズが高まっている企業も多いのではないでしょうか。
現在の利用目的に合わせて会議室を見直したい!と考えている方もいらっしゃるかもしれません。
本コラムでは、会議室のレイアウトや配置について詳しく解説し、ハイブリッドワーク時代の円滑な会議運営のポイントをご紹介します。ぜひ、貴社のオフィスづくりにお役立てください!
会議室の利用、どう変わった?
最近のトレンドとしては、少人数でのWeb会議利用の増加に伴って、コンパクトな会議室や個室ブースへのニーズが高まっています。一方で、大規模な会議室は利用頻度が減少し、廃止や縮小を検討する企業が増えているようです。
今や当たり前になったWeb会議ですが、リアル参加のみを想定した従来の会議室から参加しようとすると、設備やレイアウトが不十分な場合も。Web会議を想定していないために、多くの参加者が体感している「コミュニケーションの難しさ」「接続トラブルによる時間的ロス」など、たくさんの課題が残されています。
また、日常的な会議で大きな会議室を使用しなくなったことにより、大きな会議室を利用するシーンが主にワークショップや勉強会へ変化しているケースもあるでしょう。そのような場合は、会議に適したレイアウトから変更する必要があります。
こうした背景から、今、会議室を見直そうという企業が増えているのです。
会議室のレイアウト6種類を徹底解説!
「会議室を見直さなくては!」と思い立ったは良いものの、どんな会議室をつくればよいのか、その答えがいまいちピンとこない方は多いはず。
利用目的に合わせた会議室を考える上で、まずは会議室レイアウトの基本を理解することが大切です。 ここでは、オフィスの会議室によく使われている6種類のレイアウトについて、特徴やメリット・デメリットを詳しく説明していきます。
ロの字形式
横長の机を漢字の「口」のように並べるレイアウトです。
参加者全員が互いに顔を見ながら、適度な距離感を保って議論できるようになっています。会議室の中央は空いていて、開放的な雰囲気です。

適した場面 |
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メリット |
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デメリット |
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コの字形式
横長の机をカタカナの「コ」の字型に並べます。
机のない部分にモニターやプロジェクターを設置したレイアウトです。資料を投影しながら会議を進めることができます。

適した場面 |
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メリット |
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デメリット |
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島型形式
会議室の中に、複数の机を独立した「島」のように配置したレイアウトです。
参加者を小人数のグループに分けて、それぞれのグループが独立した空間で議論を進めます。

適した場面 |
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メリット |
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デメリット |
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スクール形式
机と椅子がすべて演台方向を向いているレイアウトです。
学校の教室のように、発表者に注目しやすい形式なので、参加者は全員同じ方向を見て話を聞きやすく、メモを取りやすいという特徴があります。

適した場面 |
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メリット |
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デメリット |
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シアター形式
椅子だけを舞台の方向に向けて並べて、机は使わないレイアウトです。
スクール形式と同じように、参加者全員が同じ方向を向きますが、机がないので、より多くの参加者を収容できます。スクリーンに向かって、座って観覧するスタイルです。

適した場面 |
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メリット |
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デメリット |
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対面形式
机を挟んで、2つのチームが向かい合って座るレイアウトです。
チーム同士が向かい合うため、それぞれのグループの意見を相手側に伝えやすいでしょう。

適した場面 |
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メリット |
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デメリット |
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このように、会議室のレイアウトにはそれぞれ長所と短所があります。会議の内容や目的、設置条件などを考慮して、貴社のオフィス環境に最適な形式をレイアウトのベースにするとよいでしょう。
ハイブリッド会議に適したレイアウト・配置のポイント
オフィスに出社している人とオンラインからの参加者が入り混じる「ハイブリッド会議」。もはや日常的に開催されるようになったハイブリッド会議ですが、「会議室から参加しているメンバーの顔が見えにくい」「声が聞き取りづらい」「オンライン参加者が会話に入ってこない」などの不満を感じることも多いのではないでしょうか?
ハイブリッド会議では、オフィスにいる人とオンラインで参加している人がスムーズにコミュニケーションできることが重要です。ハイブリッド会議に適応した会議室のレイアウト・配置を考える際は、とくに以下のポイントを意識してみてください。
横型のレイアウトを意識する

人数的に可能であれば、会議室のレイアウトを縦型ではなく、横長にするのがおすすめです。
スクール形式、シアター形式と同じように、参加者全員が同じ方向を向くレイアウトですが、一人に一つの机と椅子を用意するのではなく、大きな机やソファを使用することで、会議室での参加者同士もコミュニケーションを取りやすく工夫することができます。
部屋にいる人が重ならずにカメラに収まるので、オンライン参加者からも全員の表情や仕草を読み取りやすくなるメリットがあります。
曲線を取り入れる
ハイブリッド会議には、四角いテーブルを直線的に並べるよりも、半円や扇型など、曲線を取り入れたレイアウトの方が向いています。参加者の目線が合いやすくなり、全員での会話がしやすくなるのです。
テーブルやソファセットなどの家具にも曲線のデザインを取り入れると、ハイブリッド会議の緊張感を和らげ、親しみやすい雰囲気を作ることができるでしょう。
◇ ◇ ◇
ハイブリッド会議をスムーズに行うには、参加者全員の視界がクリアで、誰もが発言しやすいレイアウトであることが前提となります。さらに、リアル参加者とリモート参加者の間に一体感が生まれるような空間が理想です。
そのため、適切な設備を導入し、機器の配置場所や運用方法を工夫していくことも、重要になってきます。
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会議室の見直しはイトーキにおまかせください

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- コミュニケーションロスを解消するための会議室レイアウトのポイント
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