GOOD DESIGN AWARD 2016

「2016年度グッドデザイン賞」(主催:公益財団法人日本デザイン振興会)において、イトーキが開発した計8製品が「GOOD DESIGN AWARD」および「GOOD DESIGN BEST 100」を受賞いたしました。
GOOD DESIGN BEST 100 受賞
GOOD DESIGN AWARD 受賞
ES Cabinet(エス)キャビネット

「ES
Cabinet(エス)キャビネット」は従来のセキュリティキャビネットの約半分の価格設定のセキュリティキャビネットである。
「Security」
解錠方法はICカード、パスコード、ICカード+パスコードのダブル認証の3つのモードから選択が可能で、扉を閉めると自動施錠されるスマートロックを搭載
「Styling」
壁面のようなフルフラットな意匠と使い心地にこだわった操作部のデザイン
「Safety」
地震などの振動による飛び出しの危険性を低減する安全機構
上記の3つのSmartな機能を持ったシステム性の高いキャビネットである。
Producer |
株式会社イトーキ 寺本宜広 |
Director |
株式会社イトーキ 寺本宜広 株式会社GK京都 卜部兼慎 |
Designer | 株式会社GK京都 卜部兼慎 野村伸介 濱田圭祐 酒元菜摘 |
審査委員評価コメント
解錠操作パネルは幾何学的な正方形のラインが、引手のラインと良く整合している為、キャビネット本体とのデザインリレーションが取れており、モダンなオフィス空間のスタイルに最適なデザインとなっている。特に解錠操作パネルは便利なタッチ操作を採用し、昨今の製品の操作習慣とぴったり合っていながら、バッテリーの課題も完全に解決している。
Flip Flap(フリップフラップ)

折紙の発想から生まれた多面的に構成された背もたれが、姿勢に応じて3次元的に折れ曲がり、自在に体を包み込む新感覚の座り心地を持つタスクチェア。
Producer |
株式会社イトーキ 橋本実 |
Director | 株式会社イトーキ 和田光平 |
Designer | ITO DESIGN GmbH Peter Horn Mugi Yamamoto 松崎元 |
審査委員評価コメント
硬度の異なる2種の樹脂を一体で成型することによって、曲面に追従するという構造をオフィスチェアに採用した点を評価したい。メッシュのたわみによる解決策が主流のオフィスチェアのなかで、視覚的にも機能を簡潔に表現している。また、実際にパネルが折れ線部分を軸にして屈曲するさまが体感でき、パネルを小割りにしていくほど自由度が増すが、パネルを増やさずに追従性を高めるかにということに腐心したことが窺える。
Celeeo(セレーオ)

「Celeeo(セレーオ)」はユーザが着座すると同時に、操作レスで座る人に適切な状態に合わせてくれる、人を優しくもてなすオフィスチェア。当社独自の機能により、座面の奥行き、腰部のサポート、背ロッキングの強弱を自動調整し、操作レバー2箇所のみで最高の座り心地を実現した。ワークシーンやワーカーに合わせて選択できるよう、1440通りのラインナップを用意。また、チェアの印象となる背支柱はシンプルで柔らかな曲線からなっており、人を優しく迎えるデザインである。ハイクラス仕様では背支柱のシルバーラインにより上品な高級感を演出する。
Producer |
株式会社イトーキ 竹原成規 |
Director | 株式会社イトーキ 佐藤宏樹 |
Designer | 有限会社バウデザイン 中村保弘 |
審査委員評価コメント
着座すると、座面が沈み込むと同時に後方にスライドし、背もたれランバー部が前方にせり出してくるため、何の操作もせずに安定した着座姿勢を得ることができた。複雑な調整機能を用意して最適な座り心地の調整をユーザーに任せるのではなく、椅子に調整を任せるデザインスタンスは、多様な人の要望を知り尽くし、それらを満足させられる技術力とデザイン力のある専門家にしかできないことであり、深く共感した。
Toiro(トイロ)

簡単な操作でスムーズに高さを調整でき、使う人それぞれの体格や姿勢・様々なシーンや気分にフィットする上下昇降デスク・テーブル。従来、健康は個人の責任で管理するものとされてきましたが、労働生産性の低下・事業継続性・医療費の増大等による財務的影響などから、従業員の健康管理を経営課題と捉える考え方が広まっています。ITOKIでは、例えば立って仕事をする・誰かの席まで歩くといった”働き方の中にある健康活動”Workiciseを提案しており、ワーカーの快適性・コミュニケーション・運動量などに変化をもたらすオフィス空間のキーアイテムとなりうるデスク・テーブルを目指しました。
Producer |
株式会社イトーキ 城ノ下朋興 |
Director | 株式会社イトーキ 櫻井多弥男 |
Designer | 株式会社イトーキ 江連晴洋 |
審査委員評価コメント
日本のオフィスシーンでも一般化してきた上下昇降デスクだが、脚とパネルの取り合いなどもすっきりまとめ、視覚的にノイズになる配線トレイの処理など、機能を大げさにアピールすることなく、シンプルにまとめあげている。デスクの脚形状を工夫しデスク間の隙間を確保することや、デスクトップの昇降中に障害物を感知する機構など、安全性に十分配慮している。
Inova(イノーバ)

デザイン思考を実践するためのグループワーク向け家具です。デザイン思考とはデザイナーが価値創造をする際に行っている思考プロセスをベースにして、誰もが価値創造やイノベーション創出を起こすことができるよう体系化された思考法です。具体的に共感-問題定義-アイデア創出-プロトタイピング-テストというプロセスを通して潜在的なニーズを見つけ、実現に向けての問題を解決していくというものです。この家具シリーズはユーザー自らが家具のセッティングを変え、デザイン思考のプロセスで最適な環境を構築できる点を特徴としています。
Producer |
株式会社イトーキ 宮前太一 |
Director | 株式会社イトーキ 江連晴洋 |
Designer | 株式会社イトーキ 宮前太一 海福恒太 |
審査委員評価コメント
グループワークで優れた発想を生み出すためのホワイトボードは、参加者の発言を一人が書き留める、参加者全員で数多くのアイディアを書き込む、書いたり貼ったりした内容を全員で見渡す、内容をそのまま残し、日をまたいで作業を継続するなど、自由な使い方ができることが望ましい。本製品は、ホワイトボード本体とその周辺を切り分けることで、さまざまな使い方を可能にする、デザイン思考の優れたツールとなっている。
Pilem(ピレム)

医療施設向けをメインとしたロビーチェアシリーズ。木を多用した構造で、木のあたたかみのある医療施設など様々な空間づくりに貢献します。トラディショナルなデザインながらスタッキング可能な構造とする事で効率よく収納可能で内装の雰囲気を壊すことなく人数増減に対応できます。
Producer |
株式会社イトーキ 渡辺毅 |
Director | 株式会社イトーキ 福島浩介 |
Designer | 株式会社日建スペースデザイン(2024年4月日建設計と合併) 戸井賢一郎 今井充彦 |
審査委員評価コメント
清掃性や手軽さなどが重視されていたロビーの簡易チェアに対して、暖かみのある木製でも堅牢性があり保管時にはスタッキングできるという点がよく考えられている。木製でベーシックなデザインなので、優しさとぬくもりを感じ安心して使える点もとても良い。病院で最も大切な耐久性とフレキシビリティを持つ新しいベーシックチェアになりえる。
Scrum(スクラム)

「Scrum(スクラム)」は、学生自らが主体的に学ぶアクティブラーニングに対応した家具シリーズ。アイデアをすぐに書けるホワイトボード天板を採用し、それを見渡しやすいよう低めに高さ設定したテーブルと、A3サイズで強度がしっかりある個人天板を備え、移動しやすいようキャスターがついたチェアからなる。グループワークスタイル、講義スタイルなど様々なレイアウト形式に変更する際にもスピーディーに対応でき、「共有・発散・収束・プレゼン」というステップに応じて変化する要求に対応し、学生の能動的な学習をサポートする。
Producer |
株式会社イトーキ 大澤塁 |
Director | 千葉工業大学 長尾徹 |
Designer | 株式会社イトーキ 佐藤宏樹 |
審査委員評価コメント
チェアー、デスク、シェルフが一体となり、一個人の単位として機能するということに新しさを感じた。この3つがパイプフレームによって締結された独自のアプローチは、産学協同の実証の成果として評価したい。ワークステージによって、一個人個人の距離が家具によって、絶えず集合離散するシーンが興味深い。また、天板の低いホワイトボードテーブルの効果にも可能性を感じた。
Systema Find Picker(システマファインドピッカー)

利用者カード一つで書籍を自動取り出しできる「朝でも夜でも開いている小さな図書館」。図書館の開館時間の中で利用できなかった人も、図書館まで足を延ばす事なく通勤、通学途中などに貸出、返却サービスを受けることができます。書籍の返却についてもボックスに投入するだけで返却履歴が確認され、新しい書籍の予約も可能です。
Producer |
株式会社イトーキ 井和丸宏 |
Director | 株式会社イトーキ 北田暢彦 |
Designer | 株式会社イトーキ 室宮前太一 馬場咲絵 |
審査委員評価コメント
図書館の機能を分散化できることにシステマファインドピッカーの革新性があると評価した。時間や場所の制約なしに、求める書籍を自動受取できるシステムは、使用時間と場所に制限がある図書館のあり方を変える可能性がある。書籍を入手出庫棚にランダムにセットし入庫ボタンを操作するだけで自動的に空棚に排架する機能もあり、管理者の負担軽減も配慮されているため、図書館との連携運用が期待できる。
グッドデザイン賞の詳細についてはグッドデザイン賞公式サイトをご覧ください。
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