患者と医療スタッフの心に寄り添うデザインとホスピタリティーで地域の安心の拠り所となる病院。
「地域に貢献する病院」の理念の下、栃木県東医療圏における医療ネットワークの中核病院として総合的な医療サービスを提供する芳賀赤十字病院は、2019年3月、二次医療機関としての機能強化と、切れ目のない地域完結型医療の構築を図るため、新病院を建設・移転した。真岡木綿や益子焼といった地域の伝統工芸をデザインに取り入れるなど、地域住民とともに歩む病院を目指している。

エントランスホール
エントランスホール
病院の顔であるエントランスホールは、色味を抑えた内装とやさしいオフホワイトのチェアで清潔感と信頼感を演出。

エントランスホール
エントランスホール
大谷石の壁と県産材にレッドクロスをあしらったサインが、空間のアクセントになっている。

外来待合
外来待合
自然光が降り注ぐ明るい空間。診療科ごとに患者の容態に配慮したチェアが待ち時間の快適性を高める。

1階 ホスピタルモール
1階 ホスピタルモール
通路中央にチェアを配置し、誰でもどこからでも座りやすく、ゆとりある通路で往来の安全性も確保した。柔らかな曲線のデザインとビタミンカラーのアクセントが、親しみある明るい空間を創出する。

スタッフステーション
スタッフステーション
病棟の方位によって色分けされたスタッフステーション。利用者のアクセシビリティーを高めるとともに、無機質になりがちな病棟に彩りを与える。

スタッフステーション
スタッフステーション
病棟の方位によって色分けされたスタッフステーション。利用者のアクセシビリティーを高めるとともに、無機質になりがちな病棟に彩りを与える。

スタッフステーション
スタッフステーション
病棟の方位によって色分けされたスタッフステーション。利用者のアクセシビリティーを高めるとともに、無機質になりがちな病棟に彩りを与える。

4階スタッフセンター
4階スタッフセンター
スタッフの食堂やミーティングスペースとして、また、イベントなどにも活用可能な、約200名を収容できるフレキシブルな空間。小上がりに設けたソファ席は窓の外の景色と連続しリフレッシュを図ることができる。

医局
医局
写真左から執務スペース、ミーティングスペース。
Comment
イトーキは、本プロジェクトに対して、什器提案・レイアウトプランで基本設計の段階から完成まで約6年間にわたり携わりました。プロジェクトを通して、病院建設室、病院コンサルタント会社と密に連携を取りながら進めることができました。
病院側とのどんな小さなミーティングでも3社で対応することで、課題をその場で解決でき、スピーディーな対応ができました。また、ひじ掛けひとつとっても診療科によってそれぞれに配慮が必要ということなど、学ぶところも多かったです。
家具・什器の納入日には、病院スタッフやプロジェクト関係者がいっしょに作業を行いました。そのときには長きにわたるプロジェクトの過程で協力の輪を築けたことを実感できました。
Designer
永嶋 真美
Mami Nagashima