仙台地区の拠点としてオフィスを統合。東北6県の顔となり、グループの一体感を醸成する。
テクノロジーをベースとしたグローバルICT企業である富士通株式会社。同社グループには世界で16万人の社員が所属し、幅広い領域のプロダクト、サービス、ソリューションを100ヵ国以上で提供している。同社では仙台地区に点在していたグループ会社を仙台駅前の新築ビルに集約・移転した。そのコンセプトは「One Fujitsu One Tohoku」。富士通グループの一体感の醸成と、東北6県の顔となる拠点を目指した。
エントランス
エントランス
グループ共通の6階レセプションフロア
4面マルチサイネージシステムは、富士通ビジネスの「今」と「未来」を映し出す。白と黒のシャープな空間にコーポレートカラーのFUJITSUレッドがアクセント。アール形状の壁面が奥のロビーへと導く。
執務スペース
執務スペース
木目調のデスク天板、青葉通りをイメージしたグリーンのチェアで、杜の都の仙台らしさを取り込んだオフィス。
ミーティングコーナー
ミーティングコーナー
ペーパーレスによる書庫削除で生み出されたスペースにはミーティングコーナーを配置。
F3rd
F3rd
自宅でも自席でもない第3のスペースとして設けた7階「F3rd」。
ソロワークやミーティングなどに使えるグループ社員の共用空間。写真の壁際のボックス席にはディスプレイを設置し、ミーティング時の情報共有などをスムーズに行える。
F3rd
F3rd
ランチタイムやリフレッシュにも活用されるF3rd。
会議室「ARC Room」
会議室「ARC Room」
グループ共通の6階レセプションフロア
アール形状の壁面を利用した弓の形の会議室「ARC Room」。複数の拠点をつなぐテレビ会議システムで、意思決定をスピードアップ。
大会議室 / セミナールーム
大会議室 / セミナールーム
グループ共通の6階レセプションフロア
BCPインフラを備え、災害対策本部も開設できる大会議室。可動壁の採用で大きなセミナールームとしても利用が可能。
ロビー
ロビー
グループ共通の6階レセプションフロア
ロビーには富士通社員が参加した東北6県の祭りの様子の写真を掲示。また、東北の手仕事の中から伝統を守りながら新しいチャレンジを続ける工芸品をチョイスして展示。
多目的コラボレーション ルーム
多目的コラボレーション ルーム
グループ共通の6階レセプションフロア
コラボレーションに特化した多目的コラボレーションルーム。17室ある会議室は部屋ごとに変化をつけて選択肢をもたせた。
来客ゾーンのガラスパーティション
来客ゾーンのガラスパーティション
グループ共通の6階レセプションフロア
来客ゾーンのガラスパーティションに東北6県のモチーフをワンポイントデザイン。
東北酒蔵街道をPR
東北酒蔵街道をPR
中央に見えるのが冷蔵庫。その左が「東北酒蔵街道」マップが書かれた扉。
User's Voice
富士通株式会社
東北総務部
移転プロジェクト担当者
イトーキにはプロジェクト発足当時からプロジェクトマネジメントとして加わっていただき、事務局と連携を取りながらグループ会社へのヒアリングなどの調査、そしてそれをプランに落とし込むといった、インプットとアウトプットの両面からサポートいただきました。デザインに関しても、レセプションフロア、F3rd、執務フロアともに、当社のことを深く理解したうえで、与件にあわせたトータルなデザインをご提案いただきました。
Comment
6箇所に点在していたグループ会社オフィスを1箇所に集約し、新しいワークスタイルを自ら実践し変革することで、グループ間シナジー効果を高め、富士通様グループ全体の総力で顧客満足をより向上していくことを目的としたプロジェクトであった為、関係者間調整等含め難易度の高い案件となりました。
お客様側事務局メンバーと共に各グループ会社様と、新オフィスでの働き方等について密に協議を重ねたことにより 結果、富士通様グループにおける東北のランドマークとなるオフィス構築を実現することができました。
Designer
増田 栄作
Eisaku Masuda
Coordinator
中川 直美
Naomi Nakagawa
今回のプロジェクトは、独立した複数の会社をひとつのビルにまとめてゆくという珍しいケースでした。単純に拠点をまとめるだけではなく、仕事としてのシナジー効果を出すとともに精神的な一体感を出すことを目指してお手伝いをさせていただきました。特に各グループ企業ワーカーが共用で利用するコワーキングスペース『F3rd』は、多くの人が訪れることに主眼を置くとともに、東北6県の木材活用・東北の酒蔵の日本酒も隠し扉に入れて置けるなど、皆さんに愛着を持って活用していただける工夫を凝らしました。富士通様のPJチームとよい関係を築きながら細部にまでこだわった空間づくりができ、当初の狙い通りの活用をしていただいている人気のスペースになっているとのこと。今後も東北富士通様のシンボル空間としてより一層活用されてゆくことを期待しています。
Director
河合 信太郎
Shintarou Kawai