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工場の労働環境を考える~働きやすい職場づくりとは~

地域の重要な雇用の場となったり、最近では女性の活躍も増えている生産現場。しかし多くの工場では、労働環境の整備が後回しになってしまっており、そこで働く従業員の満足度の低さから人材の確保に苦労している例も少なくありません。

そういった状況を踏まえて、近年、工場の労働環境整備に取り組む企業が増えています。

本コラムでは、人材確保に焦点を当てた工場の労働環境改善における具体的な対策と、イトーキが実際にご支援した改修事例をご紹介します。

工場が抱えている3つの課題

まずは、人材確保において多くの工場が抱えている課題についてくわしく見ていきましょう。

ネガティブなイメージの払拭

日本の製造業は、近年深刻な労働力不足に直面しており、とりわけ若年層の就業者数の減少が目立っています。

この背景には、工場勤務に対して若者が持つイメージが大きく影響しているといわれています。最近では技術の進歩などにより、従来のような負荷が高く危険な製造現場は少なくなってきていますが、若年層は依然ネガティブなイメージを持つことも多く、製造業への関心に影響を与えていると考えられています。

そのため、そういったイメージを払拭することは大きな課題となっているのです。

従業員のための労働環境整備

工場経営において、生産性や品質管理の向上は当然優先すべき課題です。しかしその結果、従業員の快適性や働きやすさへの投資が後回しになっており、せっかく採用してもすぐに人が辞めてしまう…といったケースも少なくありません。

勤務時間や品質管理の基準が厳格な工場勤務の環境において、従業員の身体的・心理的健康を維持するための取り組みは不可欠です。企業には、従業員一人ひとりが快適に働くことのできる環境づくりが求められています。作業環境や設備の見直しはもちろんのこと、

  • 休憩室
  • トイレ
  • 更衣室
  • 食堂

といった福利厚生施設の整備も、従業員が働きやすい環境づくりには欠かせません。

多様な人材・働き方への対応

製造現場では、女性従業員の活躍や外国人材の参画など、働き手の多様化が急速に進んでいます。これに伴い、従来の画一的な労働環境では対応できないような、新たなニーズが数多く生まれています。

多様な人材・働き方に対応した制度、労働環境の見直しは急務といえるでしょう。

工場の労働環境を改善するには?

従業員が働きやすい職場を実現するための施策として、ここでは以下の3つの観点から、企業が早急に取り組むべき労働環境の改善策をご紹介します。

作業環境や設備の改善

製造現場の基本となる作業環境の整備は、従業員の安全確保と生産性向上の両面で重要な基盤となります。おもな確認ポイントには、以下のようなものがあります。

  • 作業場の照明は適切で、疲労を軽減できているか
  • 温度・湿度を快適に保つ換気システムは整っているか
  • 騒音対策は十分に行われているか
  • 効率の良い作業動線が確保されているか

福利厚生の充実

従業員の満足度を向上させて定着率を上げるには、福利厚生の充実も欠かせません。たとえば以下のような施策を進めていく必要があります。

  • 社員食堂の整備や食事補助の充実
  • 定期健康診断の実施など、健康管理体制の整備
  • スキルアップ支援制度の整備
  • ワークライフバランスに配慮した勤務体系の導入

コミュニケーション促進の工夫

生産性や従業員満足度の向上につなげるには、コミュニケーションを促進する体制の構築も重要になります。

  • フィードバック面談を定期的に実施する
  • 従業員が自由に意見を出せる環境をつくる
  • 工場内の情報共有システムを見直す
  • 会話が生まれやすくなる場づくり

工場における福利厚生施設の改修事例

製造業全体で労働環境の整備が課題となるなか、オフィス家具の企画、設計、製造を行っている伊藤喜オールスチール株式会社は、老朽化した食堂棟のリニューアルに踏み切りました。

以下では、イトーキが手がけた伊藤喜オールスチール株式会社の福利厚生施設(食堂・更衣室・研修室)改修事例から、工場における労働環境改善の具体的な取り組みをご紹介します。

伊藤喜オールスチール社が改修を行った経緯

伊藤喜オールスチール株式会社の工場は、建築後数十年にわたり放置状態となってしまっていたことで建物が老朽化していました。
それに伴い人材の確保の課題がいよいよ見逃せないものとなる中、労働環境における福利厚生の充実が不可欠となり、食堂棟の改修を決断。

  1. 美味しく食事の取れる食堂スペース
  2. コミュニケーションを促し、クリエイティブな発想が生まれる場所
  3. 清潔で快適な、女性も働きやすい職場

これらの環境を実現するべく、従業員満足度を向上させるための環境づくりに踏み出したのです。

1.食堂施設の改善とその効果

工場は一般的に飲食店が少ない工業地域に立地している場合が多いため、従業員の食事環境の確保が課題となりがちです。食堂は多くの従業員が休憩時間を過ごす場所でもあるため、快適でリラックスできる空間設計が求められます。

老朽化が進んだ同社の食堂改修工事では、明るい照明やあたたかみのある内装を採用し、従業員同士の自然な会話が生まれるカフェのような居心地の良い空間を実現しました。

2.コミュニケーションを促進する空間活用

同社の食堂棟では、食堂の隣に併設された研修室を一新。改修前は講習でしか使われていなかった研修室は、レクリエーション等でも活用できる交流の場へ生まれ変わりました。

照明や家具で高揚感を演出し、部署間の垣根を超えた活発なコミュニケーションが生まれています。

3.女性が活躍できる環境づくり

更衣室は、清潔感のあるデザイン、使いやすい動線の確保など、きめ細やかな配慮を取り入れた設計を採用。女性従業員の意見を反映した、リラックス感あふれる更衣スペースへと生まれ変わりました。

◇ ◇ ◇

これらの環境整備を行った結果、改修後に実施した従業員アンケートではじつに89.7%「評価できる」と回答。
「とても使いやすく改善された」「モチベーションにかなり良い影響があると思う」「取引先が来社された際にも紹介しやすく、アピールポイントとしても役に立っている」といった生の声が寄せられています。

イトーキは工場の労働環境改善をサポートします!

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ご紹介した改修事例の全貌と改善効果をまとめた「伊藤喜オールスチール 工場食堂棟 改修事例」は無料公開しています。

見違えるほどに生まれ変わった食堂や更衣室のビフォーアフター、従業員同士がつながるコミュニケーションスペースの活用事例、改修後に実施した従業員アンケートの結果など、わかりやすく実践的な内容となっております。ご希望の方は、下記ページからぜひダウンロードください。

また、イトーキは豊富な実績と専門知識を活かし、現場の状況に合わせた環境づくりをご提案いたします。生産現場の労働環境改善をご検討の際は、ぜひお気軽にご相談ください。

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伊藤喜オールスチール 工場食堂棟 改修事例
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