有害物質の最小化

SDGs3・15

目的・考え方

イトーキグループは、安全と健康を重視したものづくりを進めるため、製品の開発・製造段階から使用・廃棄時までの化学物質の使用量の最小化と適正管理、そして情報開示に努めています。

主な取り組みと成果

化学物質使用量の最小化と適正な情報開示

化学物質管理の基本的な考え方

イトーキグループは、開発から廃棄に至るまで、事業プロセス全体で化学物質管理に取り組み、継続的な改善を進めています。

  • 開発段階
    「イトーキ含有製品ガイドライン」に基づき、安全な製品設計に努めています。
  • 調達段階
    サプライヤーから対象化学物質のSDS(安全データシート)をすべて入手し、化学物質のリスクや対応内容の確認をしています。
  • 製造段階
    入手したSDSに基づき、化学物質の有害性や、化学物質を取り扱う場合の保護具の着用や曝露した場合の応急処置方法などを、取り扱い現場に浸透させています。また、外部への漏えいは絶対にさせないという考えのもと、運用面で注意を徹底するとともに、物理的にも防液堤を設置し、漏えい防止を図っています。
    さらに、PRTR(化学物質排出移動量届出制度)※対象物質の使用量は、削減目標を設定して取り組むなど、化学物質の適正な管理と使用量の削減を徹底しています。
  • 廃棄段階
    製品ごとに適正な処理方法や施設を選定した上で、廃棄を実施しています。
  • PRTR制度
    人の健康や生態系に有害なおそれのある化学物質が、事業所から環境(大気、水、土壌)へ排出される量、および廃棄物に含まれて事業所外へ移動する量を、事業者が自ら把握して国に届け出をし、国は届出データや推計に基づき、排出量・移動量を集計・公表する制度。

化学物質の安全データシート簡易版による「見える化」

化学物質の安全データシート簡易版による「見える化」

人の健康への配慮

健康に配慮した素材を積極採用

シックハウス症候群、化学物質過敏症など、化学物質は人の健康に大きな影響を与える可能性があります。イトーキグループは、化学物質に対する法的規制や日本オフィス家具協会(JOIFA)が定めたガイドラインをもとに、健康に配慮した素材を積極的に採用しています。合板、パーティクルボード、繊維合板(MDF)などの木質材は、ホルムアルデヒドの放散量が少ない「F☆☆☆(スリースター)」以上に切替え、さらに放散量の少ない「F☆☆☆☆(フォースター)」も積極的に採用しています。また、GREENGUARD(グリーンガード)※についても認証取得を開始。今後、さらに認証シリーズを拡大する方向で検討を進めています。

  • GREENGUARD(グリーンガード)認証
    米国の環境認証制度。主に建材や家具等から放散される住環境に存在するVOC(揮発性有機化合物)について基準値を設定し、TVOC(総揮発性有機化合物)量にも上限を設定。通常の認証とGOLDとがあり、GOLDは通常より厳しい基準値を設定している。
F☆☆☆☆の素材を天板に使用した製品
製品例(アクティブフィールド)

製品例(アクティブフィールド)

GREENGUARD認証(GOLDクラス)を取得した製品
  • 2019年2月20日時点
GREENGUARD 認証を取得したアクトチェア

GREENGUARD 認証を取得したアクトチェア

アスベスト(石綿)への対応

中皮腫やがんなどの健康被害リスクが社会問題化した飛散性アスベスト(吹付け石綿など)については、2005年に当社グループ製品への使用状況を調査し、過去も現在も使用していないことを確認しました。
一方、非飛散性アスベストについては、過去に一部の小型金庫などに含有素材を使用していました。この非飛散性アスベストは、通常の使用状況では空気中への飛散の可能性は低いとされています。ただし、アスベスト含有素材を無理にはがしたり、折ったり、切断したりすると飛散することが考えられるため、ご利用いただいている皆様へは、こうした取り扱いを避けるよう注意を促しています。
また、お客様からお受けした間仕切・内装工事などで発生した、非飛散性アスベストを含有する既存仕上げ材・耐火被覆材の解体撤去の際は、法規制を順守し、石綿含有建材の適切な処理を行っています。

製品別アスベストの使用状況の詳細はこちら

適正な管理と使用量の削減

管理徹底と取扱量削減

イトーキグループの2018年度PRTR届出対象物質(1t以上、特定第1種は0.5t以上)は、7物質を取り扱っており、各物質の届出内容は以下の通りです。
これら化学物質については、SDSに基づき記載されている性状、成分を把握し、取扱いおよび管理を徹底するとともに、環境影響の少ない代替物質への変更や、塗着効率の向上など継続的な改善活動を行っています。
2018年度のPRTR届出対象物質の取扱量は、前年比7%削減しました。今後は、継続的な改善と設備投資による削減を検討し、更なる削減に取り組んでいきます。

2018年度 PRTR届出対象物質
  • 集計範囲:イトーキ、伊藤喜オールスチール(株)、(株)イトーキ東光製作所、イトーキマルイ工業(株)、富士リビング工業(株)
  • 対象期間:2018年1月1日~2018年12月31日
工場 化学物質名 取扱量
(kg)
排出量 移動量
大気 公共用
水域
下水道 当該事業所の外へ
(廃棄物に
含まれて)
イトーキ
グループ
合計
エチルベンゼン 12,416.77 11,663.15 0.28 0.00 9.87
キシレン 27,919.13 27,279.51 0.43 0.00 22.10
臭素酸の水溶性塩 1,634.00 117.43 5.93 2.46 342.21
1,2,4-トリメチルベンゼン 4,868.90 3,441.91 0.09 0.00 7.24
1,3,5-トリメチルベンゼン(108-67-8) 0.00 138.80 0.00 0.00 0.00
トルエン 14,433.23 14,118.24 0.11 0.00 11.38
ナフタレン 0.00 168.70 0.00 0.00 0.00
N-ヘキサン(110-54-3) 5,442.59 5,442.59 0.00 0.00 0.00
ホルムアルデヒド(50-00-0) 0.00 92.10 0.00 0.00 0.00
メチレンビス(4,1-フェニレン)
=ジイソシアネート
2,7926.00 0.00 0.00 0.00 28.00
合計 94,640.62 62,462.43 6.84 2.46 420.80

イトーキの工場別・グループ会社別のデータは、こちらをご覧ください。

合併浄化槽導入による水質管理と漏洩防止

3つの製造部がそれぞれに独立して浄化設備を整備していた関西工場(滋賀)では、事業所全体における排水の水質管理が困難でした。そのため、2013年に事業所全体を包括する生活用水系の合併浄化槽を新設すると同時に、放流水路を一本化しました。厳しい環境規制で知られる滋賀県の定めた水質基準よりも、さらに厳しいイトーキ独自の水質基準を常時クリアする体制を整えるとともに、工場の排水処理設備の周りには防波堤を新たに設けるなど、工場排水に関する管理体制をさらにレベルアップさせました。
また、リスク管理の観点から24時間監視システムを導入。浄化・排水設備に異常が発生すると、無線で守衛室の監視盤と連動させ、ランプとブザーが作動するとともに、担当者には緊急メールが発信されるなど、異常発生時に即座に対応できる体制になりました。
478人槽と3製造拠点、1物流拠点の4つの拠点分を処理できる大きな排水処理設備ということもあり、2013年の導入以来、多数の方々にご見学いただいております。

排水処理設備

排水処理設備

排水処理設備の防液堤

排水処理設備の防液堤

排水処理設備

2018年度の成果と今後の展望

有害化学物質のリスク低減に向けて、取扱量を削減するのはもちろん、製造現場の従事者が取り扱う化学物質のリスクや緊急事態の対応方法を「見える化」するため、安全データシート簡易版の作成と、作業現場への掲示に取り組んでいます。
有害化学物質の削減については、主に製造工程の改善による削減活動を実施しました。また、外注品の内作化も推進したため、データ把握範囲を拡大しました。PRTR対象物質取扱量は生産高原単位で前年比1%削減を目標に設定し、実績は3.6%削減を実現しました(排出量は6.4%削減)。
2019年度以降も、バリューチェーン全体を改善し、有害物質のリスク削減に努めます。特に、塗装関連の環境配慮については、グループ会社を含むイトーキグループ全体で改善を進めていきます。

研修会の様子

研修会の様子

取り扱う化学物質のリスクや緊急事態の対応方法の「見える化」

取り扱う化学物質のリスクや緊急事態の対応方法の「見える化」

SDS (安全データシート)要約版

SDS (安全データシート)要約版

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