資源の有効活用

SDGs12

目的・考え方

イトーキグループは、限りある天然資源を大切に使い、次代に生きる人々に残していくため、各製品のライフサイクル全体における最有効活用に取り組んでいます。

主な取り組みと成果

製品のライフサイクルにおける資源の有効活用を図る

イトーキグループは、製品のライフサイクル(設計・調達・生産・輸送・使用・廃棄)全体における資源の有効活用を図っています。廃棄物の排出量削減、廃棄物最終処分量、水の使用量削減に関する目標を設定し、製品の製造にかかわる原材料、水、梱包材など副資材を含めたすべての資源を対象に、3R(リデュース・リユース・リサイクル)の徹底に努めています。

製品ライフサイクル

【設計】解体・分別のしやすさを重視し、素材にも配慮

製品を簡単に解体できる「解体容易設計」を常に目指しています。これにより、パーツ単位での部品交換がしやすく、メンテナンスしながら長く製品をお使いいただけるとともに、廃棄するときには素材ごとにリサイクルしやすい設計となっています。
素材は、リサイクルしやすいスチール、アルミなどの金属やポリエチレン、ポリプロピレンなどのオレフィン系樹脂を積極的に使用。また、パーツの単一素材化により、複雑な分別作業を不要にしています。さらに、デスクの引出し前板、チェアの背座面の芯材や操作レバー、パネルの張地などの多くの部材に、再生樹脂や再生繊維を使用し、より少ない素材で、より長持ちする製品を作る「省資源」も追求しています。

【調達】グリーン調達を通じ、調達・仕入先の3Rを推進

グリーン調達認定先の事業者様には、環境保全に対する方針や目標、実施計画を策定いただいています。グリーン調達基準においては、「使用材料の削減、再生使用材の使用・リサイクル対応など省資源化に取り組んでいる」ことを取引先の選定・評価基準としてあげています。また、グリーン調達認定先に対しては、実施計画に沿った運用や実施結果の効果などについて、毎年監査を行っています。このようにして、サプライチェーンにおいても3Rを重要な活動の一つとして位置付け、継続的に資源の有効活用を推進しています。

【生産】ゼロエミッションに注力

国内の全生産拠点でゼロエミッションを達成し、海外へも展開

各工場から排出される廃棄物を削減するとともに、資源として再使用・再生利用を行うなど、ゼロエミッションに力を入れています(イトーキグループでは、ゼロエミッションを「単純焼却や埋立て処分した産業廃棄物の比率が全体の0.5%未満」と定義しています)。
イトーキでは、関西工場(寝屋川)が2002年度にゼロエミッションを達成し、2006年度には関西工場(滋賀・京都※)も達成しました。また、関東工場(千葉)は2008年度の操業開始時よりゼロエミッションを継続し、国内全ての生産拠点でゼロエミッションを達成しています。
さらに、2014年度からは、ゼロエミッションの活動をグループ会社の国内外生産拠点へも展開しています。(株)イトーキ東光製作所、イトーキマルイ工業(株)に続き、2017年度には富士リビング工業(株)がゼロエミッションを達成し、グループ会社3社がゼロエミッションを達成しました。なお、2018年度のイトーキグループ(イトーキおよび国内製造系4社+国外製造系1社)のリサイクル率は96.4%と2017年より1.4%オーバーしました。これは、首都圏オフィスビル集約に伴う産業廃棄物の発生が起因しています。

  • 現:設備機器(スチール棚)

製造工程の改善による廃棄物の削減

イトーキグループでは、生産活動における重点6分野に基づく象徴的な取り組みとして、不良率の低減による廃棄物とCO2発生量の削減に取り組んでいます。
不良率の低減には、何より安全と品質のレベルを高め、その上で効率のよい生産を行うことが重要であり、そしてその実現には人材育成、および原価意識と環境配慮が欠かせません。つまり、不良率の低減を図ることは、廃棄物削減に直結するだけでなく、生産活動の総合的な水準の向上を図ることでもあります。
このようにイトーキグループでは、不良率低減を目的とした取り組みに限らず、製造工程の改善を通じて資源の有効利用と廃棄物の削減に取り組むなど、多角的な視点で活動を進めています。

製造工程の改善を通じた廃棄物削減(例)
取り組み概要
塗装皮膜素材の変更で
皮膜カスをゼロに
関西工場(寝屋川)では、塗装工程の前処理で発生する皮膜カスについて、2012年度より、従来のリン酸塩皮膜からジルコニウム皮膜へと素材の変更を図った結果、皮膜カスの発生量をゼロにすることができました。これにより、年間約17トン発生していた皮膜カスの廃棄量が2013年5月よりゼロになりました。
接着剤を使わない
生産方式への移行

グループ会社の富士リビング工業(株)では、新製品開発や仕様変更に伴って、チェアの座面や背もたれの芯材と、クロスの貼り合わせ加工に使用していた接着剤を使用する方式から接着剤レスの方式への移行をすすめています。専用の工作機械を用いた縫製加工技術で、芯材とウレタン、クロスを重ね合わせ、糸で引っ張って固定する工法を採用。2013年には専用の工作機械(C-JEX)を追加導入しました。
接着剤を使用しないことで、廃棄時に製品を素材別に分別しやすくなり、専門知識がなくても、糸を切るだけで芯材とウレタンとクロスを瞬時にバラバラにすることができます。「エレックチェア」「マノスチェア」など、富士リビング工業(株)の主力製品は全てこの生産方式に変更しています。

接着剤を使わない生産方式への移行

粉体塗料の再利用

従来の塗装設備は、塗料吹き捨て方式のため、塗着しない塗料は廃液や廃棄物として廃棄していました。粉体塗装設備を持つ、関西工場(滋賀)、関東工場(千葉)、富士リビング工業(株)、諾浩家具(中国)有限公司 Novo Workstyle (CHINA) Co., Ltd.では、回収装置付粉体静電塗装設備を導入することで、粉体塗装で塗着しなかった塗料を再び塗料として再利用しています。

粉体塗料の再利用

リサイクルの進化

リサイクルは、再生・再利用の可能性を広げていくことで進化します。工場の廃棄物は、紙、金属、プラスチックなどの素材ごとに、さらには材質別に細かく分別し、原料または有価物として活用していただける事業者を選定しています。また、プラスチックごみを処理・加工して駐車場の車止めにするなど、工場内での再活用も推進しています。
関東工場(千葉)では、2010年以降、シュリンクフィルム・ラミネートフィルムなど保護フィルムのリサイクルに取り組んでおり、接着剤塗布面とその他を分別することによって再資源化を可能としたほか、2014年6月からは有価物化を実現しています。そのほか、現状ではリサイクルできていない廃棄物についても、より細かな分別を行うことで、新たなリサイクルの可能性を模索しています。
また関西工場(滋賀)でも同様に、ストレッチフィルムの分別を有価引き取りが可能なレベルまで厳格化し、リサイクルできるようにしました。
また、グループ会社の伊藤喜オールスチール(株)でも、樹脂エッジの有価物化・再資源化を行っています。

素材ごとの分別

素材ごとの分別

プラスチックごみをリサイクルした車止め

プラスチックごみをリサイクルした車止め

油圧用油のリサイクル

製造工程で使用する工作機械の油圧用油は純度が高いため、メンテナンス等でオイルを交換した後のリサイクルが課題となっていました。2012年度より、この油を有価で引き取っていただける産業廃棄物処理業者と契約し、従来は廃油として処分されていた油をリサイクルしています(年間約1~2トン)。

さらに、リサイクル方法自体を変える取り組みも進めています。製造過程から出る端材のリサイクルのレベルを上げ、従来のサーマルリサイクル(燃焼させて熱を利用する)からマテリアルリサイクル(素材として再生利用する)へ変更しました。また、チェア製品を製造する関西工場(滋賀)では、生産工程から出るプラスチックの端材(スプール・ランナー)を粉砕処理し、樹脂材料に戻して工場内で再利用しています。

スプール・ランナーの有効利用
  1. 樹脂成型後金型から取り出された樹脂成型品
  2. 金型の樹脂流入口から必要な形を得る成型品形状部分をつなぐ部分がスプール・ランナー(成型後は不要)
  3. このスプール・ランナーを集め粉砕し、樹脂材料として再利用
  4. 樹脂成型材料を溶かし、金型内に溶けた樹脂を射出
スプール・ランナーの有効利用

スプール・ランナーの有効利用

【生産】水資源に関する取り組み

世界人口の増加による世界の水の使用量の増加や、気候変動の影響などにより、水資源へのさまざまな影響が懸念されています。日本でも降雨形態の変化によって水の安定供給の実力が低下しつつあり、水リスクの増大が指摘されています。渇水による社会的活動への影響を緩和し、水利用の安定性を確保するためには、水資源の有効利用が重要です。
イトーキグループでは、2016年度より水使用量原単位削減目標(対前年比-1%)の他に、水資源の有効利用に関する取り組みや老朽配管の更新を環境目標に追加し、達成のための活動に取り組んでいます。
製造工程で利用する水資源の循環利用設備の導入や、配管経路を元に修繕箇所を洗い出し、修繕対応などを行っています。
また、2018年から滋賀工場において雨水貯水・活用システムの運用を開始し、雨水再利用による生産工程での上水使用量削減を図っています。

雨水利用イメージ図:チェア工場全体の上水の使用量を15%削減

クーリングタワー(京都工場 2016年導入)

クーリングタワー(京都工場 2016年導入)

滋賀工場で導入した節水ノズル

滋賀工場で導入した節水ノズル

設備機器(スチール棚)では、2016年にクーリングタワーを新設し、溶接工程での水循環利用を拡大しました。
さらに、塗装ラインの前処理工程更新時に製造プロセスを見直した事により、水洗水を大きく減らし、年間あたり約1800tの水使用量を削減しました。

また、関西工場(滋賀)では浄化槽設備の導入により、排水処理での希釈水の使用量を削減。さらには、手洗い場などに節水ノズルを設置し使用量を削減するといった地道な活動も継続しています。

【輸送】梱包材の有効利用・削減とリサイクル

梱包材の再利用と省資源化

イトーキでは梱包材にリサイクル可能な素材の採用を進めており、関西工場(寝屋川・滋賀)、設備機器(スチール棚)から東京の物流センターまで製品を運ぶ際の梱包材には、繰り返し使用できる「通函(かよいばこ)」を導入しているほか、個別梱包から全体・集中梱包への転換を図ることで省資源化を進めています。また、使用素材の単一化により、納品先における分別廃棄の手間の削減と、それによるリサイクルの促進や、梱包材への取り扱い説明を印刷することで、紙使用量の削減にも努めています。
関東工場(千葉)では、梱包に使用した段ボールや発泡スチロールを顧客先からできる限り回収し、再使用に努めているほか、再使用できなくなったものもリサイクル事業者に有価で引き取っていただくことで廃棄処分量の削減を図っています。

通函による段ボール節約量

2018年度
64,450ケース(61.2t)の節約

梱包レス納品の推進

設備機器(スチール棚)や関東工場(千葉)では、工場から直接納品する場合に限り、梱包は行わず、製品をそのままお客様に引き渡す「梱包レス納品」を推進しています。現状では、梱包をしなくても品質に影響が生じない製品を、ご了解いただいた特定のお客様に納品する場合に限定されますが、今後は梱包レス納品の比率を高めていきたいと考えています。

【使用】製品を長くお使いいただくためのサポート

イトーキグループでは、製品を長くお使いいただくことが、さまざまな環境負荷削減につながる「究極のエコ」だと考えています。その方法の一つであるクリーニングは、専用機材と環境負荷の少ない洗浄剤を使用して汚れやシミを洗浄し、あらゆる家具・素材をリフレッシュさせるサービスです。場合によっては、お客様のオフィスまで出張してクリーニングを実施します。
また、汚れや傷みのある製品(主にチェア、ソファ、テーブル、デスク)を、張地やクッションの取り替え、木部の傷の補修や再塗装などで美しい状態に戻すリペアも手掛けています。なお、オフィス移転時のクリーニング・リペア、リサイクル等をトータルにご提案するサービスも展開しています(一部サービスは地区限定)。

クリーニング

クリーニング

さらに、イトーキではお客様へのサービスの一環として、家具のレンタルも行っています(地区限定)。レンタル期間が終了した家具は、回収し、メンテナンスした後、別のお客様にレンタルしています。これにより、家具の廃棄を回避し、再有効利用を図っています。

【廃棄】家具の回収・リサイクル、リサイクルガバナンス

家具の回収・リサイクル

全国8カ所の物流センターでは、梱包材や廃パレット等の資材のリサイクルに加え、お客様から一定の条件を満たす案件にてお引取りした家具を素材別に分別・解体し、リサイクルをする取り組みを行っています。より多くリサイクルできる処理委託先の選定などを進め、本来廃棄物として処理されるはずであった家具の再生利用を拡大しています。

回収量とリサイクル率の推移(イトーキ単体)

回収量とリサイクル率の推移

リサイクルの内訳

リサイクルの内訳

  • リサイクル率=リサイクル量/物流センターで回収した製品・梱包材等 総量×100(%)
  • プラスチックには製品の梱包材を含みます。木くずには廃パレットなどを含みます。
2018年度のリサイクル率(イトーキ単体)
99.9%

廃棄物・リサイクルガバナンスの徹底

イトーキでは、「社内外の関係者を含めた体制構築」「社内の体制構築」「自社の取り組み状況の情報発信・情報共有」などをポイントに、廃棄物・リサイクルガバナンスの徹底に取り組んでいます。ゼロエミッションを実現・維持していくには、信頼できる業務委託先との協力が不可欠です。イトーキでは、自社独自の評価表を作成し、契約前に委託先の徹底評価を行うとともに、定期的に委託先状況の確認を行っています。
また、社内体制において最も重視しているのが、情報共有の徹底と社員の分別意識の向上です。そのため、リサイクルフローの理解を図る教育研修を積極的に行っています。研修では、外国籍社員向けに通訳をつけるなど、全社員への浸透を目指しています。2018年はeラーニングによる教育やISOの法規制順守評価者向け研修会のなかで廃棄物処理法の教育を実施しました。他にも、分別マークの工夫や現場長による環境パトロールなど、日々の分別活動を徹底するためのさまざまな活動を行っています。

社員教育の様子

社員教育の様子

分別徹底のために13種類のリサイクルマークを採用

分別徹底のために13種類のリサイクルマークを採用

2018年度の成果と今後の展望

廃棄物の削減については、イトーキ単体では2008年から継続していたゼロエミッションが2018年は目標未達となりました。これは、首都圏オフィスビルの集約に伴う産業廃棄物の発生が起因しています。このため、イトーキグループ全体でのリサイクル率も96.4%と2016年より1.4%増加しています。ただ、廃棄物から有価物へのシフトは2017年1587.5tから2018年4770.4tと大幅に増えていますので、引き続き目標の99.5%(ゼロエミッション)に向けてサーマルリサイクルからマテリアルリサイクルへのシフト、生産工程の歩留まり向上や不良品発生阻止など、廃棄物削減活動のスパイラルアップにも取り組み、イトーキグループ全体でのゼロエミッション達成を目指します。
生産活動に伴う水使用量の削減については、目標(生産高原単位を2015年比で3%以上削減)に対して0.5%増で目標未達となりました。イトーキ単体、製造系グループでも増加となりましたが、イトーキ単体の滋賀第2製造部で雨水の利用を開始しており、引き続き、生産工程の改善や設備投資による削減活動で目標達成に向けて取り組んでまいります。

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