“建築の本質”を描く、デザイナーの哲学 永峯 承受 SHOJU NAGAMINE

「本当に必要なものを届けたい」“建築の本質”を原点に描く、デザイナーの哲学

学生時代にインドネシアでの住宅建設プロジェクトを経験し、建築の根源的な魅力に触れた永峯さん。イトーキ入社後は、本社移転プロジェクトをはじめ多様な案件に携わり、実践を通してデザインの幅を広げてきました。今回、永峯さんが思い描く“イトーキのデザイナー像”と、お客様の課題に応えるために大切にしている姿勢について話を聞きました。

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営業本部 FMデザイン統括部 FMデザイン設計部

永峯 承受

幼少期に観たリフォーム番組から建築への興味が芽生え、以降一貫して空間づくりに向き合ってきた。大学時代にイギリスでのデザイン留学とインドネシアの建築プロジェクトを経て、2018年にイトーキへ入社。オフィス空間を中心に、企業の働く環境のデザインを担っている。

※所属部署・役職・制度は取材当時のものとなります。現時点の情報と異なる場合があります。

課題を解決できてこそ、真のデザイナー

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建築を学んでいた学生時代、就職活動で訪れた多くの“職場”がどうしても好きになれませんでした。机が整然と並び、どこか緊張感の抜けない雰囲気――。そんな空間に違和感を覚えていた時、「それなら、自分が“心地よいと思える職場”をつくればいいのではないか」と気づきました。これが、イトーキと出会う大きなきっかけになりました。

現在は、プロジェクトチームとともにお客様の課題を丁寧に読み解き、コンセプトメイクから空間デザイン、プレゼンテーションまで総合的に携わっています。

空間デザインを通じてお客様のコミュニケーションを生み出し、その先の経営にも良い影響を届けること。それが、イトーキのデザイナーとして担うべき役割だと思っています。
私たちは“アーティスト”ではありません。自分のやりたいデザインを押し通すのではなく、お客様の課題に寄り添い、空間という形で解決につなげていく。その姿勢こそ大切にしていきたいと考えています。

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心の底から喜んでもらえる提案を

入社1年目にはイトーキ本社の移転プロジェクトに参画し、その後も働き方改革を支援する案件など、幅広い経験を積んできました。
その中で、私が常に大切にしてきたのは、学生時代に触れた“建築の本質”という原体験です。

当時、インドネシアで住宅を建てるプロジェクトに参加し、土壁で雨風が入り込むような古い民家を建て替えました。完成した瞬間、施主の方が涙を流して喜んでくださったことを今でも鮮明に覚えています。

日本では「家が建つのは当たり前」かもしれませんが、地域によってはそうではない。その土地で生きていくために、家があるということの尊さを深く実感しました。この経験から、“本当に必要とされるもの”を届けたいという思いが私の軸になっています。

その姿勢は、今の仕事にも通じています。
「本当に必要な提案とは何か」「心から喜んでもらうための手段は何か」。オフィスだから、商空間だからという既成概念にとらわれず、使う人にとっての“喜び”を起点に考えることを常に大切にしています。

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新しい提案は、“インプット”から生まれる

今の目標は、“イトーキのデザイナー”として一人前になることです。
イトーキでは、ABW(Activity Based Working)※という考え方を軸に、個人の活動に応じて多様な働き方を支える空間づくりを提唱しています。

理想のオフィスを実現するためには、働く人々の“体験価値”をどれだけ高められるかが重要であり、そのための新しいアプローチを常に模索し続ける必要があります。

そこで欠かせないのが、日々のインプットです。
AI・IoT・VR・5Gといった技術は絶えず進化し、インテリアデザインのトレンドも世界的にスピード感を持って変化しています。

海外の最新事例をリサーチしたり、先輩デザイナーや営業担当とコミュニケーションを重ねたりしながら、自分の知識を広げることを意識しています。

デザイナーに求められているのは、時代の潮流を踏まえた提案を行うこと。
インプットを継続的にアップデートし続けることが、お客様にとって最適な働き方を導く“アウトプット”につながると考えています。

これからも情報感度を高め、新しい提案の可能性を探り続けていきたいと思っています。

  • イトーキはABWの創始者であるワークスタイル変革コンサルティング企業ヴェルデホーエン社とABW(Activity Based Working)のビジネス展開について業務提携を結んでいます。

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内装に使用する素材を選定。床材や家具など数百種類の中からお客様に最適なものを伝える。

※所属部署・役職・制度は取材当時のものとなります。現時点の情報と異なる場合があります。

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