女性活躍推進

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⼥性活躍推進コミュニティ「SPLi」による企業⽂化変⾰への挑戦

イトーキは、リーダーシップをもった⼥性の活躍推進を通じて、さらなる多様性の巻き込みと、オープン‧フリー‧フラットな企業⽂化の醸成を⽬指すという変⾰を進めており、リーダーシップを発揮するための知識‧スキルの習得や、継続的なキャリアデベロップメントをサポートするコミュニティ「SPLi」を発⾜させました。

今回は、「SPLi」に参加した背景、参加して変わったこと、現在のコミュニティの活動になどについて5名のリーダーたちが語りました。

参加者プロフィール(2023年6月時点)
八木 佳子
スマートオフィス商品開発本部 ソリューション開発統括部 統括部長

1998年入社。家具の研究開発に従事。
2012年からパフォーマンスや健康状態を向上する働き方とオフィスの研究開発を担当、2023年執行役員ソリューション開発統括部長としてデータを活用したソリューションの開発を担当。

一階 裕美子
人事部人事企画室室長

2007年入社。オフィス事業の営業として民間企業を担当。2016年営業戦略統括部へ異動。営業教育、営業推進、SFA構築等を行う。2020年大手デベロッパー、設計事務所の営業を経て2021年より現職。

鈴木 恵里子
EC販売部 部長

1994年入社。マーケティング部門を経て2000年にEC事業立ち上げに参画。D2Cビジネスの基盤を作る。2016年より経営企画部門にて新規事業を経験したのち2021年EC販売部長就任。再度D2Cビジネスを担当。

香山 幸子
ワークスタイルデザイン統括部 第2デザインセンター センター長

1999年入社。デザイナーとして首都圏案件をメインで担当。2018年のXORK構築におけるデザインを担当し、ABWの大規模導入を実現。2019年よりデザインセンター長就任。首都圏プロジェクトを統括。

川島 紗恵子
広報IR部 部長

大手クレジットカード、マーケティングリサーチ会社を経て、2019年イトーキ入社。広報、IRなどコーポレートコミュニケーション領域を広く担当。さまざまな角度からステークホルダーとの関係構築に取り組んでいる。

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多彩な輝きが、会社をより良く変えていく

なぜ、SPLiに参加したのか
―女性活躍推進に向けた私たちの想い―

八木

SPLiは、女性活躍のためのコミュニティです。自分がイトーキの中で仕事をしてきて、女性が活躍していないとは思っていなかったので、コミュニティ立ち上げの時には、なぜいまさらというのが正直な感想でした。ただ、社長の湊との会話の中で、イトーキは女性がもっと活躍できるような会社になれば、さらに良くなるんだよという話を聞くうちに、自分の認識が少し甘かったのだなと思いました。

鈴木

私は最初、正直戸惑いました。SPLiは、女性のリーダー意識を高めるという狙いがありますが、そのための推進的な役割はお手本となるべき人であり、それが私に務まるのかというのが戸惑いの理由です。ただし、色々準備を進めていく中で必ずしもそうではなく、参加者に気づきを与えるきっかけとして私なりのキャリアや今までの経験が役に立つこともあるのではと考えが変わっていきました。また活動を通じて自分自身のこれからのキャリアも一緒に見つめ直すことができればと考えています。

一階

私も八木さんと同じように、いまさら?という思いが正直ありました。私自身は人事で女性活躍が担当のテーマでもあったこともあり、その時までは、やる気のある女性は機会が与えられていると思っていました。実際のデータでも、イトーキの女性管理職比率は日本の製造業と比較すると業界の平均を上回っています。職種別で見た時に男女比率で見ると、男性が多数を占める職種もあれば、逆に女性が多数を占める職種もあるんです。
ただ、グローバルで見た時に日本のジェンダーギャップは相変わらず大きいのも事実です。とすると、キャリアを歩むにあたって、女性の方が煽りを受ける可能性が高い国なのか、自分の会社はどうなのか、リーダーになってというよりは、コミュニティを作るぞと言われてから、ジェンダーギャップ解決のために何が必要なのかを考え続けてきました。

香山

私がセンター長を務める設計部門、デザインセンターは、組織の特徴として女性社員が6割を占めています。女性の人数も多いですし、設計という仕事の性質上、お客さまと接して具体的な結果が出てくるので、比較的女性が活躍できるシーンが多い部署です。そのため、私の印象では女性が結構活躍できているという認識でした。ですが、SPLiが始まって改めて、活躍したいけれどそのシーンを見つけられない人や、気持ちはあるけれど動けない人が結構いることを実感しました。

川島

私はリーダーの中では唯一の中途入社です。香山さんが言うように、現場レベルでみると、活躍している女性たちもいますし、これまでの環境に不満があったわけではないほかのリーダーたちはSPLiを立ち上げること自体に戸惑いがあったと思います。一方、私は女性の管理職や取締役、社長が普通にいる企業で働いてきた経験があるので、イトーキ入社時から女性の部長職の少なさや、最終的な重要な意思決定の場に女性がいないということに対しては違和感を持っていました。そういったことも含めて、イトーキは多様性やダイバーシティという観点において、まだ改善の余地がある、という印象を持っていたので、企業が体裁を保つためではなく、真の意味で女性自身が自分のキャリアを自主・自律的に考える機会を提供する、組織に紐づかない組織としてSPLiを立ち上げるということはとても意義のあることだと、私は感じました。

SPLiっていったい何
―自分らしさを活かすコミュニティの運営とは―

八木

SPLiは、発足した時に三つの役割を定めました。そのうちの二つが「気づき」と「交流」です。「自分のキャリアをどう作っていこうか、この先、私はどうすればいいんだろうか」と思っている女性たちに、「こういう考え方もあるんだな、こういう人もいるんだな」と気づきを与えることがキャリアを作るうえでの第一歩になると考え、初年度はその気づきを生むためのさまざまな交流の機会を提供してきました。

一階

SPLiという名前をつけた後に「病気を治す薬ではなくてサプリメントっていうのがいいよね」と社外の方に言っていただいたのですが、これがこの活動の根本だと思います。より健康に生活するために自分自身に足りていない栄養素は、人によってはビタミンだったり、カルシウムだったり、それぞれ違っていて、それぞれが必要なものを摂取します。SPLiも、全部に参加するのではなく、自分に合ったもの、自分が参加したいものに参加します。後付けですが、いい名前になったと思っています。実際に参加者も多く、自主参加のコミュニティで初年度にもかかわらず、女性従業員の12%が参加しています。

香山

一階さんが言うようにSPLiは自分が参加したいものだけに参加する、自主的なコミュニティであることが一番大きいと思います。1年間の活動を通して、一番印象的だったのが、企画メンバーを募集して、自ら手を挙げたメンバーが主体となって、一からイベントの企画をして実行したことです。自らが主体的に企画して動くということを初めて経験したメンバーがたくさんいましたが、「やりきる」ことがそれぞれの自信につながったのを見て取ることができました。そういった経験によって変化が芽生えたメンバーがいる、それこそがこのコミュニティの一番大きな成果だと思っています。

鈴木

企画メンバーは、スタートから最後まで問題もなくスムーズに進んだわけではなく、途中悩んでまた戻って、といったことを繰り返しながら自分達だけで最後までやりきったことが、自信にもつながったのではないかと思います。その後、企画メンバーがさまざまな場面で、とてもポジティブに、自信を持って色々なことに取り組んでいるということも感じています。こういう機会を与えられるコミュニティは、なかなかないのではないでしょうか。

川島

三つの役割の残り一つは「学び」です。交流して気づきを得たことで、将来のキャリアイメージが湧いてくると、次にどういう知識やスキルが必要なのか、という疑問が出てくると思っています。2023年度は学びのステップとして、キャリア形成に必要な知識やスキルのインプットができる企画をやっていこうと考えています。

SPLiによって変わった
―これからの私たちのための気づき―

八木

私は今までたくさんの先輩や同僚に助けていただいたので、次は自分が後輩のために何かできればと思いSPLiに参加しましたが、一緒にセミナーを受けたり、色々な方の話を聞いたりすることで、実は私自身の学びが大きく、インスパイアされているなというのが実感です。普段身近にいるメンバーとは異なる部門や職種の方が、普段どんなことを考えてお仕事をしているのかとか、同じことでも人によって感じ方が違うことを知ることができました。

鈴木

私は、多くの女性が近くにロールモデルがいないため今後のキャリアが描けず、またそれを共有しあう機会もなかったため漠然とした不安を抱いているということを改めて感じました。私の周りでもまだSPLiに参加していないメンバーがいるので、SPLiでの活動や経験を伝え、自分ごととして捉え自発的に参加したいと言ってもらえるようにできたらいいなと考えています。

香山

SPLiに参加する前は、女性が活躍するために良かれと思い、指導が前面にでていたところがありましたが、参加していろいろな経験をしたことで、本当に活躍する、輝くためには、ちょっとした気づきを与えるだけでいいと思うようになりました。指導というよりも、自らどう動けるかといったきっかけや導きが大事だということが、気づきとして大きかったなと思います。

一階

何事もそうですが、想像しているだけではダメだなということを改めて実感しました。SPLiに想定以上のメンバーが集まったこともそうですし、もっと頑張りたいと何かしたいと悩んでいる女性がたくさんいるということもそうですし、やはり生の声を聞かないといけない、という思いを強くしました。

川島

SPLiの立ち上げ段階で、深く印象に残っていることとして、このコミュニティ自体を部門に紐づけて職制に落としてくれないと参加しづらいですという声が聞こえてきて、職場における心理的安全性が低いのかな、という印象を受けたことを覚えています。 実際に活動を社内外に公開してSPLiの活動に対する認知が全社的に進むことで彼女達の心理的安全性が高まるといいなと思っています。

SPLiはどこに向かうのか
―企業価値向上に向けた新たな第一歩のために―

八木

SPLiは女性活躍をやるけれども、必ずしも女性のためだけではなくて、声を上げられない女性が声を上げられるような会社になれば、本当にオープン・フリー・フラットな会社になるのだと湊は言っていて、そこに共感しています。今後色々な職位の人が思ったことを率直に、しかもポジティブに言い合うことで、イノベーションを起こせるような会社にできるといいなと思っています。

鈴木

そうですね。女性活躍は女性のためだけでないというところは同感です。女性が活躍することで、さまざまな大きな意思決定において男性だけではなく、ダイバーシティがきちんと意識される、これによって色々なことにチャレンジができる会社になるのではと期待しています。

香山

イトーキは、『明日の「働く」を、デザインする。』をミッションにしていますが、今は、働くということ自体が、ものすごく変わっている時代だと思います。例えば、オフィスだけが働く場所じゃなくて、働く場所が自宅になったりする時に、女性男性に関わらず、多様な視点が必要だなと思っています。特にリモート勤務が増え、自宅で働くとなると、女性の視点は今まで以上に重要になってくると思うので、女性、男性、年齢など多角的な視点でそれぞれが活躍して、色々な意見を言えるような環境になっていくことがイトーキにとって重要だと思っています。

八木

今イトーキは、例えば家具にセンサーを組み込んでデータを取得したり、そのデータを活用することでより良い働き方をご提案したりというように、商品やサービスの在り方を変えようとしています。こういう新しいことに取り組むときには、今までとは違う部門間の連携や社外との連携が必要です。ビジネスのやり方を変え、自分たち自身も変わりながら、もっとみなさんが働くこと、暮らすことが幸せになるような価値を提供していく方向に進んでいけたらなと考えています。

一階

八木さんの話につながるかもしれませんが、SPLiを通して、女性のポテンシャルを企業の力に活かし、女性がリーダーシップをきちんと発揮することは、その先に、企業の業績にもつながると考えています。そして、性別に関係なく多様な社員の活躍にも間違いなくつながると思っています。女性も活躍できる組織であれば、さまざまなダイバーシティ、これはわかりやすい国籍や性別だけではなくて、価値観や経験、専門性などのダイバーシティとして、その多様性を事業に活かせるようになっているということです。そうするとイトーキに居る人材の層がもっと厚くなり、たくさんイトーキに出入りする人が出てくると思います。今までは、イトーキは長く勤めている人が多い企業でしたが、今後はイトーキ出身者が幅広い社会で活躍し、イトーキ出身の人ってすごくいいねと評判になるくらいの会社になるといいなと思っています。

川島

企業価値の向上は、製品やサービスだけでなく、さまざまなステークホルダーと接する社員とも密接に関係していると思っています。イトーキの顔である社員が前向きな気持ちでもっとオープン・フリー・フラットに活躍できる会社になることで社会に提供できる価値もさらに向上していくことができる。そのための第一歩としてSPLiがあるのだと考えています。

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