すっかり定着したテレワーク。都内企業のテレワーク実施率は、50%を超えています(※)。最初は自宅で働くことに落ち着かなかった方も、だんだんと慣れてきたのではないでしょうか。そんな中、イトーキ『SALIDA(サリダ)』シリーズの商品開発チームは、テレワーク用の椅子に対する新たなニーズをキャッチ!それは、「家のインテリアに合わせやすい」チェアが欲しいというお声でした。今回は、2021年11月に発売した、SALIDA onetone(ワントーン)チェアのヒミツに迫ります!
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東京都産業労働局2021年11月報道発表資料、都内企業(従業員30人以上)の数値
https://www.metro.tokyo.lg.jp/tosei/hodohappyo/press/2021/11/11/12.html
ニュアンスカラーでワントーン!
SALIDA onetoneチェア
SALIDA onetoneチェアは、名前の通りチェア全体を1色に統一した、『SALIDA(サリダ)』シリーズ初の商品です。これまでのテレワーク用チェアとは一味違う、自然からインスピレーションを得た、「fog blue」「gunnii green」「stone beige」の3色で展開しています。
フォルムはコロンとかわいらしくシンプルですが、身体のフィット感はもちろん、各種調節もできるなど、テレワークに欠かせない基本的な機能を備えているので安心です。
SALIDA onetoneチェアのヒミツを
商品開発チームリーダーにインタビュー!
それでは、商品開発チームリーダーを務める藤本さんのインタビューをお届けします。
――こんにちは、ライターのIです。SALIDA onetoneチェアを見せていただきましたが、これまでのテレワーク用チェアのイメージとは全然違いますね!
そうですね。「家のインテリアに馴染む」をコンセプトに、“色推し”のチェアをつくろうということで開発がスタートしました。私自身、ずっと「チェア全体を1色に統一できたら素敵だろうな」という思いがあって、今回こそチャレンジしたかったんです。
お客さまに、ご自宅に置くことをイメージしながら“色”で選ぶワクワク感を感じていただくために、バリエーションとして3色は用意したい。では、何色が良いのか…ということで、私を含めた男性4人の商品開発チームで打ち合わせを進め、マーケティングチームの女性の意見も聞きながら決めていきました。
――「fog blue」は、霧。「gunnii green」は、ユーカリ種。「stone beige」は石。それぞれ、自然の息吹きが感じられるネーミングで、ニュアンスカラー・グレイッシュな色味が優しい印象ですね。
そういった感想は、嬉しいですね。ご自宅のインテリアは、お客さま一人ひとり異なりますし、テレワークをされる場所もリビングだったり寝室だったりさまざまだと思います。そこで、比較的どのようなインテリアやお部屋の雰囲気にも合わせやすいニュアンスカラーを採用しました。
「gunnii green」は、周囲からどういう意味?と聞かれるのですが、こんなエピソードがあります。以前、開発メンバーの家に遊びに行った時に、庭にシルバーがかった綺麗なグリーンの植物があったことを記憶していて、後から調べたところユーカリ・グニ―という植物であることを知りました。今回採用したグリーンがこの植物の色に似ているので、「gunnii green」と命名しました。ちなみに、イメージカットで使っている葉の画像は、その開発メンバー宅のユーカリ・グニーなんですよ。画像を送ってもらった時、PCで色調整の必要が無いくらいチェアの色とピッタリで驚きました(笑)
――そうなんですね!ユーカリのグリーンとシルバーが混ざったような葉は、まさに天然のグレイッシュですものね。ところで、チェア全体を1色に統一するのは、どれくらい大変なことなんですか。
実は、とっても大変なんです!背や座面は、生地ですよね。それ以外のプラスチック部分は大きく分けて3つの異なる素材を使用しているので、それぞれ発色が変わってきます。それらは複数の工場でつくっているため、各試作を確認しながら「もう少し薄く」「明度を上げて」といった調整を重ねました。
――たしかに、“色推し”だと妥協できない部分ですよね。特に、キャスターまで色が統一されていることに驚きました。私は、黒・グレー・白ぐらいしか見たことがないかもしれません。
開発当初は、キャスターまで色を統一するのは難しいかなと思っていたました。それは、技術的にというよりもコストと生産ロットの面ですね。イトーキ『SALIDA(サリダ)』シリーズは、お求めやすさも大切なポイントなので、特別な仕様が増えると価格に跳ね返ってしまいます。また、特殊な色で様々な部品を作ると多くのロットが必要になり、それだけの量を販売できるという見込みが立たないと会社からGOサインが出ません。最終的に、マーケティングチームとも協議しながら、キャスターまでいける!となり、商品名も「onetone」に決めました。キャスターまで色を合わせられなかったら、ワントーンは名乗れなかったですね。
――まさにコロナ禍での開発・発売となりましたが、これまでと違う苦労などはありましたか。
やはり試作のところが大変でした。通常は、工場に出向いて、現場で試作を確認しながら意見交換を繰り返します。でも、今回は出張を自粛していたので、試作品を送ってもらい確認。こちらからも色やパーツのサンプルを送り、数パターンの試作を再オーダーするといったやりとりをしました。
――リリース前、社内などでの評判はどうでしたか。
実物を見る前は「ワントーンなんですか(ふーん)」という感じだった社員も、実際に見たら「かわいい!」「おしゃれ!」とテンションが上がっていて、心の中で「ヨシッ」と思いましたね(笑)。工場の方からは、「こんなにきれいな色の樹脂成形をしたことがなかったよ!」と言われて嬉しかったです。私たちのモノづくりは、社外を含めて多くの方に支えられているので、こういった声は商品開発チームにとっても励みになります。
――藤本さんを初めとする、開発チームのみなさんの満足度を教えてください!
はい、とても満足しています。というのも、発売当初からお客さまの喜びの声を多くいただけたので。私たちは「お客さまを見て、仕事をしている」と言いますか、自己満足ではなく、お客さまに喜んでいただけるものをつくりたいと思っています。このSALIDA onetonecチェアを通して、お客さまのテレワークをより楽しく、ハッピーにできたらと願っています。
――(ちなみにここだけの話ですが)SALIDA onetoneチェアの次の展開はお考えですか。
鋭いですね!(笑)「こんな色が欲しい」というリクエストも届いているので、検討していきたいです。
――次は何色なんでしょう、楽しみにしています!
〜ワンポイント〜
チェアの組み立ても安心!
SALIDA onetoneチェアでは、もう一つ初めての取り組みを行いました。それは、チェアと一緒にお届けする取扱説明書に、組み立て動画を見られるURLを掲載していること。組み立てが苦手な方も、動画でポイントを確認しながら20分ほどで組み立てていただけますよ。
【公式】イトーキ オンラインショップ
おしゃれ空間が誕生!?
onetoneカーペット(仮)も発売
「家のインテリアに馴染む」をコンセプトに開発された、SALIDA onetoneチェア。より、ワントーンの世界感を楽しんでいただくために、。フローリングなどの床につく傷を防いだり、キャスターの動きを安定させる効果があります。また、「ここが私の仕事スペース」というように、ご家庭内でのゾーニングにもぴったりです。チェアとカーペット、セットでご自宅に迎え入れてはいかがでしょうか。