ITOKI

ITOKI

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オフィスへの情熱がある。
ものづくりへのこだわりがある。
世界中で働くあらゆる人のために、今できることを全力でやる。
そんな熱い想いを持った社員のエピソードを公開。

溶接に
かける情熱。

アルミ材の溶接は一筋縄ではいかない。
微細な温度で溶け具合が変わるアルミを、黙々と接ぐ。
頼りになるのは、自分の目と感覚だけ。
納得できる仕上がりになるまで、時間を見つけては練習を繰り返してきた。
どうしてそこまでやるのか。

実は若い頃、他の工場の人手を借りるほどの大きなミスをしたことがあった。
「もう絶対に失敗したくないんです。」
苦い経験をしたからこそ、ものづくりには妥協しない。
製品の内側に取りつけられる人目に触れない部品であっても、 接ぎ目を目立たせないように美しく仕上げる。
そんな意識の高さが確かな技術を養うのだ。

ゆくゆくは溶接の仕事も後輩たちに受け継ぐことになるだろう。
溶接の“質”を守るために、何度でも挑戦することの大切さを、 職人としての誇りを胸に、伝えていく。

臆病は
成長のもと。

不安でいっぱいだった新人時代。
本当は自信に満ち溢れて、洗練された空間デザイナーに憧れていた。
それなのに、生来の臆病な性格がどうしても邪魔をする。

デザイン案を出しても出しても、ちょっと違うな、の連続。
なにが正解なのかわからず、先輩の顔色をうかがうようになっていた。
そんなとき、急に一人で案件を担当することになった。
頼れる人は、いない。

だったらいっそ、愚直に“なぜ”を問い続け、 自分なりのこだわりをみつけてみよう。
憧れのデザイナー像とは違ったとしても、 こだわりがたくさん詰まった、 自分らしいオフィスデザインを生みだそう。
そう信じて、ついに彼女は自分の殻を破った。
「私は、私のやり方でいい。」
臆病なところも、強みに変えて。一歩一歩、 彼女は進み続ける。

世界をつなぐ
設計者。

イトーキとの出会いは、ベトナム・ハノイの大学時代。
会社説明会で見た自動倉庫システムにすっかり魅了されてしまった。
「日本でチャレンジしてみたい。」
母と弟のことが頭をよぎったが、 どうしても憧れの気持ちを捨て去ることはできなかった。

あれから1年。ハノイから3647㎞離れた日本で、 あのとき心を掴まれた製品のシステム設計に携わっている。
日本とベトナムの文化の違いに戸惑いはない、といえばウソになる。
それに、日本語も完璧に理解しているとはまだ言えない。
けれど、どんなときも先輩たちはやさしく、丁寧に向き合ってくれる。

「いつか恩返ししたい。」そんな想いが芽生え、新たな目標ができた。
早く一人前の設計者になって、日本とベトナムの架け橋になる。
イトーキのために。母国のために。

信頼は知識と
寄り添う気持ちから。

5年前、自ら希望してエンジニア職に異動した。
工事監理の最前線を経験したかったからだ。
工事の世界では、前例のない案件にたびたび出会う。
そして、それは必ずしもプラン通りに進むとは限らない。
しかも、この世界ではまだまだ新参者。

建築に関する知識が必要なのはもちろんのこと、 大勢の工事関係者をまとめ上げなければならない。
そんな大役を本当に任せられるのか?と厳しい視線が突き刺さる。
しかし、彼女は決してひるまない。

「絶対に期待に応えたいんです。」
お客様の声に耳を傾け、しっかり寄り添い、 プロとして専門的な知見で応える。
この人に任せてよかった、と思ってもらえるように。
またいつか、あなたと仕事がしたい、と言ってもらえるように。
同じゴールを目指して、今日も現場へ向かう。

みんながいたから、ここにいる。

「会社、辞めようかな。」そう考えるようになったのは、 理想と現実のギャップに、気持ちのズレが生まれたからだ。
思い描いていたのは、自分が考えた最適解をお客様に提案する姿。
しかし、現実はそう上手くはいかない。

やりたいことが求められていない環境。それを覆すほどの実力もない。
そんなとき、上司が新しい部署への異動を勧めてくれた。
悶々としている自分をみて、送り出してくれたのだと思う。
そこには新たな世界が待っていた。

営業とデザイナーがひとつになって、 本質を見極め、 自由で魅力的な提案を実現しようと全力を尽くしている。
これまでになかった刺激が、たくさんのことを気づかせてくれた。
自分を高めてくれる仲間たち。そして、送り出してくれた上司。
ここには追いかけたくなる背中がたくさんある。
今の目標は、そんな背中のひとつになることだ。

クレームゼロ
の技術。

父もムーブラックを組み立てる技術者だった。
多くを語らない父の背中を見て、
一つ一つの作業を学んだ。

慣れている作業こそ、丁寧に。
同じ形状のものを1日に何台も組み立てる日こそ、彼女は一番神経を尖らせる。
少しでも疑問がよぎれば立ち返り、確認する。

彼女が組み立てを担当してから、これまで一度もクレームが来たことはない。
「私、心配性なんですよ。」と彼女は笑う。
それは言い換えるならば、一歩先まで思いを巡らす「想像力」があるということだ。
ルーティンであっても、常にもっとよくしようと考える。
「小さなゴールをいくつも作って、達成できるのが嬉しいんです。」
失敗からの改善ではない、彼女から湧き出るアイデアは止まることはない。

オフィス嫌いが
つくるオフィス。

子どもの頃、あるドキュメンタリー番組に
魅了され、建築設計を志した。
けれど、就職活動で企業を訪問するたびに増した
オフィスへの違和感。

デスクがずらっと並んでいて、どこも似たような雰囲気。
そこで働く自分の姿がどうしてもイメージできなかった。
そんな彼がイトーキと出会った。
行きたいと思えるオフィスがないのなら、自分の手でつくればいい。

「でも、私は“アーティスト”ではありません。
課題を解決できてこそ、真のデザイナーだと思うんです。」
自らの苦手意識と向き合い、人生を切り拓いてきたように、お客様が抱える課題にも、柔軟な発想で応えていく。
それが彼のオフィスデザイナーとしての信念。
時代に寄り添ったオフィスをつくるために。
働く人がいきいきできるオフィスをつくるために。

チェアの背を
担う責任。

「人に寄り添うものをつくりたい。」
そう心に決めて、入社以来オフィスチェアの開発に携わってきた。
チェアの開発設計は「背」「座面」「肘」に分けられ、
それぞれ一人ずつ業務を担当する。
5年目、彼はチェアの印象を左右する“背”を
任せてもらえることになった。

デザイン性に富んだチェアにとって、背は特長的な部分。
妥協は許されない。本当に最適な設計か。
課題部分に手を尽くせているか。
いくら考えても、良いアイデアが浮かばない時もある。

それでも諦めずに、考え続ける。
「ふとした瞬間に全く違う道がみつかることがあるんです。」
いいものをつくるためには、全力で向き合う。
いつか「イトーキといえばこれ!」と、
世界に誇れるチェアを世に出すことを目指して。

特注品への
情熱。

数多の人を魅了する芸術品。
しかし、その芸術品を収蔵する「展示ケース」に
目を向ける人は、あまりいないだろう。

実は、展示ケースのほとんどは特注品だ。
その役目は、人より長生きする芸術品を災害から守り、
確かに未来につなげること。

お客様からの依頼は想像以上に難易度が高く、品質を求められる。
常に前例のないものづくりに挑戦し続ける世界を、
彼女は脚立を担ぎ、安全靴を履いて、汗だくなって突き進む。
「楽な仕事じゃないですよ、でも、好きなんです。」
未来のために、まだまだできることがある。
愛情がこもった製品を、たくさんの壁を乗り越えて、届けたい。

私の成長譚は
始まったばかり。

コロナ禍に、たった一人、
新入社員として支店に配属された。
がむしゃらに飛び込み営業をかけた新人時代。

正直、心細かった。
努力はなかなか実を結ばない。
そんな彼女を先輩たちが支えてくれた。
入社3年目、かつて訪問した企業から、
オフィスをリニューアルしたいと連絡があった。

「私を覚えてくれていた。」
これまでのすべてを注ぎ、お客様の声をカタチにした。
完成したオフィスを見た瞬間の
お客様がふいに口にした驚きと喜びの声、
自分のことのように喜んでくれた先輩の笑顔が嬉しかった。
みんなに恩返しできるその日まで、彼女の物語は続く。