最適化されたホスピタリティの提供
ベルランド総合病院様は法人理念である、 『愛の医療と福祉の実現』を使命とし、より質の高い急性期医療を提供するため、現地建替方式により、延床面積で旧病院の1.7倍の規模となり、空間的なゆとりや、高次機能の充実した新病院となりました。
病院が実現しようとしているコンセプトを正確に把握するため、建築設計時の経緯を入念にヒアリングし、デザインの方向性を定めました。次に、的確な医療サービス提供のため、現場スタッフの「声」を確実にプランに反映できる、ヒアリングとプランニングを同時並行で進める手法を採用しました。
患者様の利用するエリアの家具には、木のフレームと、布のような質感のビニールレザーを採用し、ビニールレザーが与える冷たく施設的な印象を排除しました。
診療科ごとに異なる患者様の特性に応じたホスピタリティを提案し、待合いや診察時間の心理的負担を軽減し、心のケアまでできるようなスペースを提供しました。
快適な入院生活をイメージできるインテリアを提供することで、ご家族は安心して患者様を病院に任せられ、心理的な負担が軽くなり、患者様とご家族の双方の心のケアを実現します。
各現場で集中ヒアリングを実施し、現場の運用にフィットした家具選定とレイアウトを実現。質の高い医療サービスを、スタッフの方々が少ない負担で提供できる環境としました。
オリジナルデザインのロビーチェア
お子様に合わせた寸法と楽しいオリジナルデザインのロビーチェアで、からだの負担と不安感を軽減し、お母様とお子様双方の心のケアを実現します。
メディワークカート
コンパクトなデザインと高い機能性は、アクティブに働く医療スタッフの作業効率と機動力を支えます。
OTHER PRODUCTS
本プロジェクトは、24時間365日対応の救急医療を含む高度な急性期医療を実践されている同病院が最新の医療技術提供のため建替を計画されたことにより開始されました。患者様や病院スタッフのエリアの環境整備においてもゆとりがあり、かつ効率的なスペースづくりを目指されていました。家具選定において各部署の方々に詳細なヒアリングを行い、要望をお聞きし、打合せの場でCADを操作しながらレイアウトの検討を行いました。お客様と一体となって検討し、医療施設における環境整備のプロとしてアドバイスさせていただく姿勢を評価していただけたのだと感じています。提案商品をサンプル的に持ち込んでさまざまな方々に実際に使用していただき、納得のうえでご注文をいただくことができました。
広大な建物面積に膨大な家具備品を段階的に納入したため納品管理に苦労しましたが、お客様の思いに沿って検討した家具が建物とうまく調和した形で配置され、無事開院を迎えられたことを嬉しく思います。
本プロジェクトは、現場の声を余さずくみ取り、プランに反映させるために、病院スタッフの方々の参画型で推進しました。
①現場スタッフにヒアリングへの参画を呼びかけ。
②ヒアリングをしながら「その場で」プラン作成。
③「その場で」プランを確認しながら意見交換。
④必要に応じて「その場で」実寸を体験確認。
⑤現物を使って「その場で」入念にチェック。
現場のシビアな運用や、患者様やお見舞いに訪れる方々に対する病院スタッフの想いと、デザイナーの知見を融合させ「みんなでつくる病院」を実現しました。
非常に嬉しかったのは、家具設置が終わり、内覧に訪れた病院スタッフの方が、自身の意見が反映された箇所を指し、仲間に使用方法を解説する様子を見た時です。納品した家具が、病院のオープンと同時に活躍するシーンが想像でき、プロジェクト推進に参画していただいた病院スタッフと情報共有したことが非常によいプロセスだったと実感できました。