Creative Learning Place

The Tree of Creation - ITOKI×東京藝術大学

創造性を刺激し、
問いを立てる力を育む
学びの環境

社会では、AIやテクノロジーの進展によって「正解を導く力」だけでなく、
「新たな問いを立てる力」や創造的な発想力が求められています。

特にSTEAM教育においては、[Science・Technology・Engineering・Mathematics]に加え、
A[Arts]が果たす役割がますます重要視されます。
Artsは、単なる表現や造形にとどまらず、複雑化する社会を問い直し、
価値を再解釈し、新しい視点を創出するための重要な思考基盤となります。

創造的思考において鍵となるのは、前提を疑い、課題を捉え直し、意味そのものを再発見する力。
すなわち「問いを立てる力」です。
Creative Learning Placeは、この創造的思考のプロセスを支え、育むためにデザインされた学びの環境です。

創造的な思考・活動を
基盤とする学びの場

次世代の創造的な学びには、個の内側から湧き上がる創造性と、社会との協働から立ち上がる創造性の両方が求められます。

アート思考は、自分自身の関心や感覚、問いから出発し、内面から意味を立ち上げていく創造。
デザイン思考は、他者や社会の課題を起点に、協働を通じて価値をかたちにしていく創造です。
創造的な学びでは、内面と社会、個と協働の間を行き来しながら、こうした創造性を両輪として育むことが大切です。
また、個人とチームのいずれにおいても、自由な探究による発散と、研ぎ澄まし洗練する収束を往還するプロセスを通じて、創造性はさらに高まります。

個の洞察と協働による実践、そして思考モードの発散と収束が循環することで、問いを立て、新しい意味や価値を生み出し、社会へとつながる創造が育まれていきます。

創造的思考プロセスの概念図

創造性を生むプロセスを
空間で支える

Creative Learning Placeは、創造性が一方向ではなく、“循環”として生まれる環境です。

創造性は、内側に深く入り込む内省と思索だけでも、外側に向かう協働と実験だけでも十分に育ちません。 双方を行ったり来たり往還することで初めて、新しい発見や価値が立ち上がります。

この空間では創造のプロセスが自然と流れるような状態を重視します。活動の切り替わり、空間をつなぐ動線、場のひらき方、視線の抜け、そして“余白”の配置。空間の設計が、その循環を支える重要な役割を果たします。

Creative Learning Placeは、人が“考える”と“つくる”を自由に揺れ動きながら新しい発想に触れ、創造性を発揮する場です。

創造性を生むプロセスの概念図

8 Elements for Practicing Creative Thinking

創造的思考を
実践する
8つのプロセスと空間

創造的思考の実践をキャンパス全体で支えるために、
創造的思考を引き出す「8つのプロセスと空間」を定義しました。

探究・対話・協議など、創造のプロセスにあわせて思考が自然に切り替わる空間を用意することで、一人ひとりの創造性が最大限に発揮される学びの場を実現します。

探索

  • 情報を選択・探索しアイディアを探求する
  • 必要な情報にアクセスし、セレンディピティを得る

自習

  • 個人で集中して作業・編集・自学習する
  • 発表や授業から得た情報を整理し、イン/アウトプットする

講義

  • 知恵・技術を選択し、習得する(リアル/オンデマンド)
  • 先生との双方向の授業から知識を能動的に習得する

対話

  • 異分野の思考に触れ、対話を楽しむ
  • お互いの考えを共有しアイディアを創出する

交流

  • 世界で学際的な交流を図る
  • 外部とつながり、討議することで学びを広げる

協議

  • 自らのアイディアと社会のニーズを重ねる
  • 考えを共有し、議論を描き思考しながら協創する

探究

  • 企画・計画を練り知見を形にする
  • 個人が気になるテーマをとことん探究し、共有する

発表

  • 成果や思考を発表しフィードバックを得て、振り返り内省する
  • プレゼンから、意見交換、新たな検証にも展開する

セレンディピティが
芽生える余白

Creative Learning Placeにおける余白は、目的の無い空きではなく、
学び手の自由な思想や活動を受け入れる「創造のための余白」です。
用途が固定されず、創造プロセスを支える領域として機能します。

ここは、立ち止まり、観察し、予期せず気づきやセレンディピティが生まれる大切な領域。
ここで生まれる偶発的な出会いが、創造性をさらに深め、新たな発想へと導きます。

イラストの中に潜む(!)マークに触れると、ポップアップが開き、余白があらわれます。
創造性を支える余白を探してみてください。

余白とセレンディピティと偶発的な出会いについての関係図

自習

工房・アトリエ・プログラミング・暗室・
個人の制作ブースなどの創作の場

学生が自らの興味に従い、技術習得から実験、創作、没頭までを縦断的に行える、自律的な創造の場です。

専門領域ごとに独立した環境の集合ではなく、思考の切り替えや寄り道、偶然の発見が生まれる余白を内包した連続的な創造空間として、学生が「手を動かす」「試す」「失敗する」「気づく」といった創造プロセスを自分のペースで深められることが特徴です。

全体マップ

4つの気づきを体験

広いテラス

人けのないテラスにいってみると
空の青色が綺麗だった。
青空を背景に作品撮影をしてみる

材料が転がっている

木材をよく見ると虫食いがあった。
近くで水を使っていたから虫がついてしまったのかもしれない

ひとりで読書

気分転換に読書をしていたら近くの人の会話が耳に入ってきて、思わず聞き入ってしまった。

のぞいてみたら

通りすがりに作業デスクをチラ見すると粘土で作ったいびつな形を見つけた。

個別エリア

アトリエ

Atelier

個室アトリエ

Solo Creation Mub

デジタルラボ

Digital Lab

自習

アトリエ
目的
自分の考えを深めるための場
ぼやっとしたアイディアを形にするまでの個人ワークをするための空間
体験
  • 思いついたことを実践できる
  • 大きな規模の制作ができる
  • 他の学生の作業が見え、様々なアイディアに触れることができる
要素
  • イメージを具現化できる工房
  • 他の学生の作業が見える

講義

講義室・スクリーン・
プロジェクター・を
備えた知識習得の場

専門知識を習得し、実践に活かすための空間です。

学生が体系的な知識を獲得し、創造活動の基盤を形成する“学びの起点”です。スライドや事例研究を活用し、デザイン理論・美術史・情報デザインなどを教員から学び、グループワークなどの演習を通して実践に活かします。

可動式の家具を使い、講義→グループワーク・演習という知識習得の一連の活動を実践できます。

全体マップ

2つの気づきを体験

覗ける教室

履修を考えていた講義を見かけたので思わず覗いて受講

フリー工房

次の授業まで時間があったので講義室の近くの3Dプリンターで友達とオブジェを作った

個別エリア

グループワーク対応教室

Group Work-Ready Classroom

プレゼンテーション教室

Presentation Class

遠隔講義室

Remote Lecture Room

講義

グループワーク対応教室
目的
知識の基盤を形成し、創造活動に必要な理論・概念を体系的に学ぶ場
体験
  • 集中して講義を受ける
  • 事例を通じて理解を深める
  • グループでのディスカッションも可能
  • オンライン配信+リアル講義
要素
  • 投影用ディスプレイ
  • 可動式座席でグループワーク対応
  • 資料閲覧・演習用デジタル端末

対話

カフェ的雰囲気を備えた
「アイデア交換・異分野交流」の場

教員や仲間との対話を通じて、異分野に対する理解を育成・アイディア創出を行う“対話の場”です。

学生が自由な雰囲気で議論し、壁面にアイデアを投影できる空間です。カフェや食堂での対話から異分野の視点やアイディア創出につながります。

イメージを天井や壁に投影し共有することで深い対話を行うことができます。

全体マップ

1つの気づきを体験

ランチ計画

コンビ二で済ませようかと思っていたら天井のメニューにオムライスがあったので友人も誘ってランチ

個別エリア

アイデアカフェ

Idea Cafe

交流食堂

Community Dining Hall

キャリアセンター

Career Center

対話

アイデアカフェ
目的
カジュアルなアイデア交換・異分野交流を促進する。
異分野とのつながりを通して新しい視点とアイディアを得る
体験
  • 壁面や天井にイメージを投影しアイデア共有
  • カフェのような自由でリラックスでできる空間で友人・知人と交流
要素
  • テーブル・チェア
  • 投影用プロジェクター
  • カフェ的雰囲気

交流

オープンラウンジ・ビデオ会議設備を備えた
社会接続の場

企業や自治体との交流を通じて、社会実践力・多様性理解を高める“交流の場”です。

ラウンジのようなリラックスできるスペースで学際的な交流を行います。学生が専門家や教員、業界人と座談会を行い最新のトレンドや知見を学べる場として設計されおり、学内にいながら国際的な交流・討議、情報交換が行える空間です。
作業の合間に行うカジュアルな交流から国際的なフォーマルな交流など様々な交流があります。

全体マップ

1つの気づきを体験

ふらっと立ち寄る

この階段を登ってみたら、大学の広場の様子やイベントの情報が配信・掲示されていたので行ってみることにした

個別エリア

国際交流ラウンジ

International Exchange Lounge

ファカルティラウンジ

Faculty Lounge

交流

国際交流ラウンジ
目的
専門家との交流・情報交換を支援し、学びを社会とつなげる。
体験
  • 学生が専門家と座談会を行い、最新トレンドを学ぶ
  • ハイブリッド対応で遠隔参加も可能
  • モニターで研究成果や事例を共有
  • 作業の合間に交流をしアイディアのヒントを得る
要素
  • オープンラウンジ(ソファ席)
  • カジュアルな打合せスペース
  • 大型ディスプレイ
  • ビデオ会議設備

協議

ディスプレイ・移動可能な家具・
オンライン会議環境を備えた協創の場

共同研究・デザイン思考ワークショップ・課題解決型グループワークを行える協創のための空間です。

学生が企業担当者とアイデアを描き、デジタルホワイトボードでリアルタイム共有し協創する、オンライン会議ブースで共同研究先・インターン先の担当者と交流する、学生とワークショップやグループワークを行うなど協業のための空間です。

全体マップ

1つの気づきを体験

買い出し

グループワークの材料の買い出しに行くと想定よりも品揃えがよかったので他のアイディアも実現できそう

個別エリア

共創空間

Co-creation Space

イマーシブ空間

Immersive space

協議

共創空間
目的
共創・共同研究・産学連携のための空間
協創力を育み、チームで課題解決、グループワークを行う。
体験
  • 課題解決の戦略を議論
  • デザイン思考ワークショップ
  • 共同編集でアイデア共有
  • ハイブリッド会議で遠隔連携
要素
  • 共有用ディスプレイ
  • プロジェクト管理ツール
  • ホワイトボード
  • モジュール型家具
  • WEB会議用の個人ブース

探究

試作・実験・プロトタイピングを行い
テーマの仮説・検証をする場

調査スペース・資料アーカイブ・ワークステーションを備えた深掘りの場。

学生が自分のテーマを設定し、資料調査やフィールドワー、探究活動を通じて問いを深める“思考実現の場”です。

「学生がVRでデザイン・設計を確認し、3Dプリンタで試作品を制作する」「設計・企画イメージを形にする」デジタルツールを使いながらイメージ、仮説の仮説・検証をする空間です。

全体マップ

2つの気づきを体験

覗き見

遠くで設計の話し合いをしていたので覗き見るとプロトタイプに生かせるアイディアを発見した

通りがけの発見

イメージを3Dにできる設備が
あるようなので今度使ってみることにした

個別エリア

調査室 リサーチ室

Research Office

アイデア探究空間

Idea Exploration Space

プロトタイプ制作室

Prototype Development Lab

探究

調査室 リサーチ室
目的
問題発見力・問い直し力を育成し、テーマを深く探究する。デジタルツールを活用した試作・実験を支援する。
体験
  • テーマに沿った調査活動
  • フィールドワークの計画・分析
  • VRでデザイン確認
  • 3Dプリンタで試作品制作
要素
  • 調査用データベースアクセス
  • 書籍・資料の閲覧スペース
  • 3Dプリンター・VRなどデジタルツール

発表

学生が発表者として成果発表・ライブ配信を行い
フィードバックを得る成長の場

学生が作品やデータ分析結果を発表し、リアルタイムでフィードバックを受ける空間。

「複数台のカメラを使いライブ配信」「大画面で遠隔地接続をし、外部講師からコメントをもらう」「プレゼン空間を自分で作る」など学生が発表者として自身の発表をデザインし、内省・成長することができる空間です。

全体マップ

1つの気づきを体験

意のままに

イベントスペースの近くに広場があったのでプレゼン予定の設計のプロトタイプを持ってきて来場者に見てもらった

個別エリア

プレゼンテーションステージ

Presentation Stage

展示ギャラリー

Exhibition Gallery

ピッチイベントスペース

Pitch Event Space

発表

プレゼンテーションステージ
目的
表現力・社会的発信力を磨き、創造活動を社会に接続する。
体験
  • 学内展示・卒業制作展
  • 発表を通じて社会と接続
  • オンライン配信+リアル発表
  • 自分で発表空間・内容をデザインする
要素
  • 展示ギャラリー
  • デジタル配信設備
  • 大型スクリーン
  • ハイブリッド対応
  • 照明設備