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これって・・・よくなるの?

カラダノナヤミ NO.10
ツライ肩こり、諦めていませんか?

たかが肩こりと思うなかれ。その原因は、意外に根っこが深いのです。

「肩こりぐらい・・・」と軽く考えていませんか?「体質だから」と諦めていませんか?肩こりは、身体からの大切なサイン。悩める女性のために、肩こり外来を開設している「私のクリニック目白」の平田雅子院長にお話をうかがいました。肩こりの原因は、意外なところにありそうです。

平田 雅子先生

「肩こり外来」があると聞き、早速訪ねてみました。
センセイ、慢性化しているこの肩こり、解決策はありますか?


肩こりは本当にツライですよね。肩こりは、成人女性の80%以上が経験あるといわれています。背中の上部には「僧帽筋(そうぼうきん)」という大きな筋肉が付いていますが、女性は男性に比べるとこの僧帽筋(そうぼうきん)力が弱いため、肩こりが起きやすいのです。なで肩の人も骨格的になりやすいですね。長時間のデスクワークをこなす働く女性にとって、肩こりはもはや生活習慣病といえるでしょう。患者さんの中には、肩甲骨の内側が岩のように硬くなっている方や、めまいや吐き気といった深刻な症状を抱える方が増えています。学生さんのような若い方でも、痛みで腕が上がらないケースがあります。
「肩こりで病院に行っていいの?」「どの科に行けばいいの?」そんなご相談も多いことから「私のクリニック目白」では、肩こりで悩む女性のために「肩こり外来」を開設しました。来られた患者さんには、原因を一緒に突き止めて、スッキリと楽になって頂きたいと思っています。

具体的にはどんな治療を受けられるのでしょう?


まずは生活習慣の問診を徹底的に行います。こりだけではなく、頭痛やしびれといった重い症状の場合は、首の骨や椎間板の異常が考えられるため、MRIで骨や椎間板、神経の状態を詳しく調べます。患者さんの体質や症状にあわせて鎮痛剤や筋肉をやわらげる薬、漢方薬などを処方します。ただ、生活習慣を見直し、生活パターンをちょっと変えるだけで改善される方も少なくないですね。



肩こりを改善する生活スタイルとは・・・?


患者さんの生活習慣を問診して実感すること、それは大切な3つのベースの「不足」です。
一つ目は「運動不足」。
運動というと、ジムに行って走らないと!と思う方が多いのですが、寝る前の柔軟やストレッチで全然構いません。ラジオ体操も、実は侮れない効果的な運動ですよ。
オフィスでは、つい同じ姿勢でパソコン画面に向かってしまいます。肩周りの筋肉を長時間動かさないでいるのは肩こりの大きな原因に。腕を根元からグルグルと回したり、大きく伸びをしてみたり。1時間デスクワークをしたら1分はこれらの動きを取り入れてみる。身体の緊張をほぐし、その日のこりを残さないことが大切です。

平田 雅子先生

二つ目は「栄養不足」。
元気でシゴトも頑張れて、精神的にイイ状態をキープするためには、きちんと栄養を取ること!意識して摂りたいのは、たんぱく質と緑黄色野菜です。赤身のお肉やお魚、豆製品でたんぱく質を、緑黄色野菜が足りない場合は青汁やサプリメントなどで補給してもよいでしょう。ショウガや木の実など、体を温める効果のある食材は、肩こりの原因である冷えを改善してくれます。逆にコーヒーや白砂糖は冷えを促進するので、摂りすぎには注意しましょう。また薬膳的観点からすると、お酢には“気”を巡らせ血の循環を良くする効果があります。疲れがとれにくい方にはおススメの食材です。

三つ目は「睡眠不足」。
残業続きで慢性的な睡眠不足になると、身体の緊張が続き肩こりを悪化させる原因に。とりわけ寒い冬は、全身に力を入れてしまうため症状も重くなります。おススメなのは就寝前のストレッチ。布団に入ったら、全身の力を抜いてリラックスしてみましょう。次に左腕と右脚を、人に引っ張ってもらうような感覚でぐ~っと伸ばします。反対に右腕と左脚も同じように。緊張がほぐれて安眠効果がありますよ。
マクラ選びも重要です。バスタオルを折って、自分が気持ちのいい高さに合わせてマクラ代わりにするのもいいですね。ホット枕を使用する方もいますが、肩こりがひどい場合は血管を広げてしまうため逆効果。アイス枕の方が改善するケースもあります。



肩こりの奥には、今まで気づかなかった発見がたくさんありそうです。


その最たるものは「ストレス」です。MRIを撮っても異常は見当たらないのに肩はこり、常にだるくて疲れが抜けない…。そういった患者さんの多くは仕事や人間関係で頑張りすぎ。知らないうちにストレスを溜めこんでいるように見受けられます。疲れは身体よりも脳疲労や心の疲れが大きいのです。ストレスからくる肩こりで頭痛や吐き気が生じ、食事もおろそかに。体力が落ちると気力も低下し、病気じゃないのに常に不調という悪循環が繰り返されてしまうのです。
環境や相手を変えるのは難しいですよね。ストレスを解消するには自分の気持ちを変えることが得策。趣味を持ったり、旅行をしたり気分転換ができるといいのですが、疲れすぎるとそういう気持ちも起こらなくなるものです。
そんな時こそ、病院やドクターに頼って頂きたいですね。ゆっくりと話をして、気持ちを吐き出すだけで心はふっと軽くなります。“アナタだけの主治医”と思って来て頂きたい。ここ「私のクリニック」という名称には、そんな想いが込められています。



肩こりに悩む女性たちへメッセージをお願いします。


たかが肩こりくらい…と思わないでほしいです。肩こりも「身体からの大切なサイン」です。その奥には、自分が気付かなかった症状や生活習慣、ストレスといった様々な原因が潜んでいます。体質だからと諦めないで、まずはドクターに相談してみましょう。
私自身、20代の頃はいつも疲れていて不調を感じていました。肩こりも痛いのが当たり前と痛み止めでその場をしのぎ、根本から見直そうとはしていませんでした。今にして思えば、身体の冷えにも無防備で、食生活や睡眠時間に偏りがあったと実感しています。もしあの頃、きちんとアドバイスをしてくれる人がいて生活習慣を見直していれば、20代をもっと健やかに過ごせたと思うのです。
忙しく働く女性には、元気になってほしいと心から願っています。まずは身体からのサインに“気付く”ことから始めましょう。解決の糸口は必ず見つかります。

インタビュー/文 鄭美和

すぐに実践できる 簡単ストレッチ

イスに浅く座り、両腕を前に伸ばしてから(前ならえの姿勢から)大きく息を吸いながら、ひじを方の高さに保ち後ろに引くきます(両方の肩甲骨を寄せるように)。次に、息をゆっくりはきながら元に戻します。

両腕をゆっくり頭の上にあげて軽く手を合わせます。方後とゆっくり上に持ち上げるように伸びます。伸びきったら、手のひらを外側に向け、息を吐きながらそのまま静かに下ろします。イスに座りながらでもOK。腕を動かすための僧帽筋(そうぼうきん)が鍛えられ、肩こり解消に効果的です。

胸を張って座った体勢からまず右腕を左手でつかみ、胸ごと前方にぐ~っと引っ張ります。反対も同じように左手を右手でつかみ、前方に。硬くなった肩の周りの筋肉を動かすことを意識して、痛くなく気持ちがイイくらいの強さで。

壁から人ひとり分の間隔を開けて立ちます。右腕を上げ、手の平を壁につけます。上半身をゆっくり壁側に近づけて、10秒~20秒キープしたら、ゆっくり戻します。反対側も同じようにします。

平田 雅子先生

PROFILE
医学博士 私のクリニック目白院長 平田 雅子先生


日本大学医学部卒業 東京医科大学病院勤務。東京医科大学八王子医療センター助手を経て学内講師。 同退職後、女性のための家庭医・プライマリーケアを理念に女性専門医療に携わる。(皮膚科、婦人科、美容皮膚科、内科、救急医療について各有名施設へ国内留学後、指導にあたる)その後、永山ヒフ科にて副院長として臨床の第一線に立ち、毎日200名以上の患者の診療にあたる。2003年年私のクリニック目白」開設。女性の立場からみた医療、ひとりひとりの体質やライフスタイルに応じたオーダーメイド医療を実践している。
私のクリニック目白:http://www.watashino.jp

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