GOOD DESIGN AWARD 2019

GOOD DESIGN AWARD 2019

10月2日(水)に2019年度グッドデザイン賞の結果発表があり、株式会社イトーキとグループ会社の株式会社ダルトンは、計8点の製品において受賞しました。また、受賞製品の中でダルトンの「savanna+(サバンナプラス)」は「GOOD DESIGN BEST 100」に選出されました。

グッドデザイン賞 受賞

グッドデザイン賞ベスト100 受賞

leviチェア(レヴィチェア)

leviチェア(レヴィチェア)

「leviチェア」は、装飾を最大限削ぎ落としたシンプルなデザイン且つ、多彩な仕様やファブリックを用意しており、執務スペースやミーティングスペース、会議室など様々な空間にふさわしいコーディネイトを実現します。張地にはマチを設けたシングルステッチを採用し、フレームも可能な限り美しく削ぎ落とすことで、見た目にも心地よいデザインを実現しています。

また、座面や背面の快適性を高める調整もそれぞれワンアクションででき、ストレスなく座り心地の調整ができます。更にPC作業などでの前傾姿勢をスムーズにサポートする機能や、着座した瞬間に程よく沈む座面も備えており、どのような作業にも合う快適な座り心地を提供します。

審査委員評価コメント

高度化したオフィスチェア技術の向かう先として、ユーザーが本当に必要としている要素とは何かを改めて捉え直す提案を評価した。煩雑な調節機能を排しユーザーが調節するのは座面の上下だけに絞り込まれているが、様々な体位に追随しながら体を支える機能に関してはユーザーが設定せずとも快適なものを提供するよう配慮されており、技術的な確かさがうかがえる。また印象を家庭用家具に近づけるためのディテールを多く採用し、昨今多く見られる、カジュアル化したオフィス環境に対応するデザインとなっている。

QuAチェア(キュアチェア)

QuAチェア(キュアチェア)

「QuAチェア」は、多面構成のメッシュバックデザインを採用し、軽やかなシルエットでありながらも様々な姿勢に応じて3次元的に背もたれが折り曲がるライトタスクチェアです。集中力を要する作業の際も腰回りをサポートし、快適な座り心地を提供します。

また、18種類のカラーの張地を用意しており、多様なワークシーンにおいて、想像力や知的生産性を高めるために、空間に合わせて張地の色を選ぶことができます。様々な色をミックスして使用することで、遊び心のある空間を演出し、感性豊かなオフィス空間に統一感を持たせたままコーディネイトすることができます。

審査委員評価コメント

一脚に座る時間の短いカジュアルなワークスタイルを対象に、必要十分な快適性を提供する要素とは何かといった考察に基づいている。近年のオフィス環境や働き方を分析し、真に必要とされている機能に絞り込んだデザインが実現されていることを評価した。調節のための煩雑な操作部を排し、ユーザーの調節する部分がベルトループ一本となっているのも、カジュアルで簡便なオフィスチェアのあり方を提案している。樹脂製の背は、厚みを調節することでその柔軟性が調節されており、見た目以上の体感を価値として提供するデザインとなっている。

Lespas(レスパス)

Lespas(レスパス)

「Lespas」は、従来品と比べ圧倒的な足元空間の広さで学生が快適で集中できる環境を提供でき、講義形式に合わせてレイアウト変更しやすい「ロック&アジャスト機構」を備え、一目で分かりやすい操作性を実現しました。

近年の講義室においては従来の講義形式だけでなく、多様な学び方に合わせることができる製品が求められており、Lespasはそうしたニーズに応えることができます。

審査委員評価コメント

これまでの可搬式講義用テーブルで感じた様々な不満を細かく精査し、ユーザー視点に立った使い勝手の改良を機構的な改善を含め行った点を評価した。座席へのスムーズな出入りを可能にする薄いL型脚に低床キャスターを配し、跳ね上げ式天板の下面に付随する機構に膝が当たらないよう薄型機構を開発するなど、座る人への快適性向上を行っている。またキャスターの固定状態が容易に目視確認できるよう脚部上面に配したインジケーターも、運搬時のフラストレーションを軽減し破損の原因を減少させることに有効な配慮となっている。

ADDSITE(アドサイト)

ADDSITE(アドサイト)

オフィスのオープン空間に、多様なしつらえのセミクローズのブースを設置できる「ADDSITE」は、仕事の内容に合わせて最適な場を選ぶという働き方を可能にします。それぞれのブースは、気になる周りの視線や音をコントロールできるよう計算して設計されているので、各ブースでの活動に集中できる環境を生み出し、効率と生産性の向上を実現します。

また、シンプルかつ柔らかな印象のパネルデザインは圧迫感を感じさせず、快適なオフィス空間を演出します。さらに、オフィスレイアウトの変更やブースの拡張に対応出来るよう、連結や組替が可能なシステム性を備えています。1人用、2人用、チームワーク用などそれぞれのアクティビティに特化したブースセッティングを可能にする「ADDSITE」はあらゆるオフィスにおいて快適な作業空間を提供します。

審査委員評価コメント

あたかも一枚の板が連なる様なシンプルなパーテーションをデザインの軸としながら、今日的で多様なオフィスレイアウトを提供する、完成度の高いシステムとなっていることを評価した。フェルト・ファブリックでカバーされたパーテーションは端面の処理も美しく、薄さと強度を実現した緻密な構造設計は秀逸である。またパーテーションをつなぐ3ミリの隙間に隠された天板受け具など、外観からノイズを減らす配慮と、それを解決するための設計者の努力を感じる。

HAX(ハックス)

HAX(ハックス)

決まった使い方もレイアウトもないHAXを独自に組み合わせることで、誰もが自分の働き方に合ったワークプレイスを作り出すことができ、今までにはないコミュニケーションや創造力を引き出します。さらに、ホワイトボードやハンギングパネル、キャスター付きソファなど、自分たちのワークスタイルに合わせてハッキングできる豊富なアイテムを組み合わせることで、アイデア出し空間や休憩スペースなど幅広く作り出すことができます。

HAXは普段の会議室では生まれなかったアイデアを生み出すきっかけを提供していきます。

審査委員評価コメント

ユーザーが容易に家具の配置や構造を組み替え、能動的に仕事環境づくりにかかわることのできる仕組みをデザインした事を評価した。シリーズ全体をまとめるDIY感覚は簡素なディテールなどにも反映されており、軽やかな印象は定番オフィス家具の重厚で堅固なイメージとは対照的な印象を作り上げることに成功している。多様化するオフィスインテリアの需要に応じ、今後さらに掘り下げられるべき方向性を象徴するデザインとなっている。

L-FORCE(エルフォース)

L-FORCE(エルフォース)

地震時における収納庫の転倒対策として、収納庫の上部をL型の金具(以下、壁固定金具)で壁と固定する方法がありますが、震度6~7クラスの大規模地震には衝撃に耐えられず壁固定金具が壁からはずれてしまい、転倒対策として十分な機能が発揮できない可能性があります。

転倒防止ユニット「L-FORCE」は、そうした状況に対し、独自技術(特許出願中)によって収納庫の壁面下部に固定・設置するだけ(壁面上部や床への固定不要)で震度7クラスの地震時でも収納庫の転倒を防止します。

審査委員評価コメント

オフィスで設置される大型収納家具に、シンプルな構造と簡単な設置方法で免震構造を与える提案を評価した。日本では地震対策として様々な知恵が求められているが、本デザインでは大型収納家具の土台に鋼板の特性を生かした薄い免震構造を仕込むことで、安価かつ取り付けの容易な転倒防止装置を実現している点が素晴らしい。今後さらに薄型に進化し、大型家具に標準品として統合される可能性も感じられる構造デザインの提案となっている。

i+ CONTAINER(アイプラス コンテナ)

i+ CONTAINER(アイプラス コンテナ)

「i+ CONTAINER」は、A4の書類、ノートパソコン、文具など、机の上のアイテムをすっきりと美しく収納してくれるアイテム。働き方の変化により、フリーアドレスなど固定席を持たないワーカーが身軽に働けるようにつくられた、個人用コンテナです。取り外し可能なペントレーと収納がセットになっています。トレイには筆記具や印鑑、スマートフォンなどを収納することができます。

気軽にデスクからミーティングの場へ、そしてロッカーへとバッグのように持ち歩ける軽快さと利便性を兼ね備えたプロダクトです。

審査委員評価コメント

近年「働き方」について注目が集まり多様な働き方が提案されている。オフィスではフリーアドレスなど固定席を持たないスタイルや最適なワークシーンを選べるという働き方が増加している。PCやタブレット等モバイルツールによって資料や書類は激減し、その様なアクティブなワークスタイルが実現可能となった。そして仕事に必要な個人物を、パーソナルロッカーや収納棚と連動して使用する中間的なファニチャーの提案が始まってきている。この製品は、コンテナとバッグの要素を掛け合わせているところが特徴的。ツールボックスの様に小物を整理するハード樹脂のトレイとPCなど精密機器はフェルト素材ケースでソフトにケアされ、持ち運びも格納もデスクに置くことにも適したデザインである。

savanna+(サバンナプラス)/ダルトン

savanna+(サバンナプラス)/ダルトン

研究施設製品として初のグッドデザイン賞ベスト100を受賞したsavanna+(サバンナプラス)は、単なる実験台ではなく研究者の新たなワークスタイルを実現するために開発しました。理想的なオープンラボを構築するために最も重要な室内の"視認性"を確保し、研究者同士の真のFace to Faceを促し、煩雑になりがちな実験台周りの備品についても研究者とワークショップ形式で収納の在り方を整理することで、十分な収納力のあるアウトプットを実現しました。

研究者同士のコミュニケーションを活性化させることで、 更なる科学技術イノベーションが加速する環境の構築を目指します。

審査委員評価コメント

異分野の知を融合し、イノベーションの創出を促すオープンラボの理想形を実現していると評価した。異分野の研究者間のコミュニケーションを活性化する開放的な佇まいや、多様で質の異なる研究作業に適応可能なフレキシビリティーの高い備品類のデザインが入念に考えられている。天井から供給される配管カバーを含め、視覚的ノイズを極力取り除く配慮もうかがえ、極めて高品質な研究環境として完成度が高い。

グッドデザイン賞の詳細についてはグッドデザイン賞公式サイトをご覧ください。

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