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ワークスタイル変革のプロフェッショナル・Veldhoen + Companyが考える「新たな仕事の未来」とは?

ワークスタイル変革のプロフェッショナル・Veldhoen + Companyが考える「新たな仕事の未来」とは?

新型コロナウイルス流行を契機として、世界中のワーカーは働き方の大きな変化を余儀なくされました。特に日本においては、「テレワーク」という言葉の持つ意味が大きく変わったように思います。今まで育児や介護、ハンディキャップ等の理由によりフルタイムでオフィスに出社できないワーカーが利用できる制度としてテレワークが多く取り上げられました。しかし今ではあらゆるワーカーが利用できるようにすることで生産性やワークエンゲージメント、従業員満足度等をあげていこうと考える企業も増えてきました。

このような大きな転換点を迎え、今後パンデミックが収束に向かったときに私たちの「仕事の未来」はどのようになっているでしょうか?ワークスタイル変革を30年以上手掛けてきたVeldhoen + Companyは、Webサイトの記事「What is the New Future of Work?」の中で3つの予測を紹介しています(※公開終了)。 (以下、斜線で示した記事内の英語の翻訳は本コラムの執筆者によるものです)

予測1. ナレッジワーカーが自宅で仕事をする今、仕事と生活がより融合し、調和していくだろう

多くの人々は、激しい出世競争の中でキャリアを維持し、また昇進を手にするために、家族や友人との関係性、もしくはプライベートで情熱を注ぐものを犠牲にしながら長時間働いてきました。しかし今や、仕事の世界と家庭・家族の世界は、もはや切り離せないものになっています。ある日突然、私たちは朝昼晩と三食を家で取るようになりました。こうした状況に困惑している人もいる中で、ほとんどの人にとっては、自分が最も大事にしている人々や活動と再びつながりを持つことができる貴重な機会となっています。
このパンデミックの後も引き続き、より頻繁に自宅から働くことが出来るようになるおかげで、仕事と家庭生活の融合や調和をよりフレキシブルに行うことができるようになります。私たちは「新たな仕事の未来」を航海していくための知識やスキル、能力を身につけることになるでしょう。

予測2. 困難な時期に終わりを告げる頃には、私たちは相互につながり、共有された人間味(ヒューマニティ)をより強く感じているだろう

他者の人間味にどのように共感するかが、今、変わってきています。そして人工知能の出現に伴い、仕事においても家庭においても人間味が最も重要なものとなっています。将来的には、単調な作業は機械が引き継ぐようになるにしたがって、人間はそのヒューマンスキルを高く評価されるようになります。パンデミックへの対処という人類の集合的経験が、私たちをグローバル・コミュニティとして1つにまとめあげ、お互いの中の人間味を見出すことにつながります。
これは一緒に仕事をする人たちの中でも同様で、日常的に人間味を認識しあうことを意味しています。私はビデオチャットを通じてクライアントの人間味を感じたり、そのご家族やペットに対面したり、そのご家庭を垣間見たりする機会がありました。それまでは全く関わりがなく、認識していなかったその方の生活が、いまや1つの存在として溶け込んでいます。今まで何ヶ月も一緒に仕事をしてきたのですが、物理的な隔たりがあるにも関わらず、私たちのつながりは突如として深まりました。

予測3. 物理的な国境が閉ざされ、出張が激減するにもかかわらず、仕事自体はさらにフレキシブルになっていくだろう

人々はパニックに陥っているときは、昔の行動に後戻りして「実証済み」の戦略に力を入れがちです。そしてリスクを著しく回避するようになります。しかしながらパンデミックに特有の事情により各組織の中では、フレキシブルな働き方という新しいことを試さざるを得なくなりました。こうした選択肢は以前からもありましたが、これほどまでに極端に柔軟な働き方をした人は今までごく少数でした。そして今、世界中のナレッジワーカーが「新たな仕事の未来」に向かって一斉に足を踏み出しています。

これら3つの予測が日本のワーカーにとって意味するものとは?

上記でご紹介した3つの予測は、日本のワーカーの働き方や生活にどのような影響をもたらすでしょうか?予測1は、現在でも感染防止対策として在宅勤務を継続されている方はまさに今実感されているところだと思います。通勤時間がなくなることで、家事やプライベートの用事、休息に時間を使うことができるようになったという声も多く聞かれます。また今までお子さんのお迎え等で勤務時間に制限のある方は、より長い時間業務をすることができるようになったという方もいるのではないでしょうか。

予測2についてはプライベートや人間性を適切に開示しあうことで、より深い相互理解や心理的安全性の向上につなげる、というチームビルディングはしやすくなったでしょう。その一方で、公私をきっちりと分けたいと考えるワーカーにとっては悩ましい部分もあります。

今後、パンデミックが収束し、出張等での往来がいつ元に戻るのかも不透明な状況です。しかしながら、フレキシブルな働き方の良さは維持しながらも対面でコミュニケーションをとることの意味をあらためて見つめ直すことが重要だと思います。予測3にある通り、今までの働き方に簡単に戻してしまうのではなく、得られた経験を活かして、これからの働き方を新しく作っていくことが必要となるのではないでしょうか。

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ABWとは、最も生産性が高く働ける場所、時間、相手をワーカー自らが選択する、自由度・柔軟度の高い働き方のこと。ABWについて考え、もっと理解できるトピックスが盛りだくさんです。